洋書に出てくる英語表現0183:(as) fit as a fiddle【おすすめ英語フレーズ編163】

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「洋書に出てくる英語表現」の第183回は、英語学習や英会話に役立つ【おすすめ英語フレーズ編】の第163回として「(as) fit as a fiddle」を取りあげます。

目次
  1. As fit as a fiddleの意味と由来
  2. As fit as a fiddleの英語による定義
  3. 洋書における(as) fit as a fiddleの出現頻度
  4. As fit as a fiddleの年代分布
  5. As fit as a fiddleの出現パターン
  6. 洋書内の実例
    1. 実例1(パターン1):The Informer (1971)(日本語原著『密告者』、高木彬光 = 著)より
    2. 実例2(パターン1):Dr. No (1958)(邦題『007/ドクター・ノオ』、イアン・フレミング = 著)より
    3. 実例3(パターン1):New Moon (2006)(邦題『トワイライトII (上・下)』、ステファニー・メイヤー = 著)より
    4. 実例4(パターン2):THE DARK TOWER VII: The Dark Tower (2004)(邦題『ダーク・タワーVII:暗黒の塔(上・中・下)』、スティーヴン・キング = 著)より
    5. 実例5(パターン2):New Moon (2006)(邦題『トワイライトII (上・下)』、ステファニー・メイヤー = 著)より
    6. 実例6(パターン2):The October Country (1955)(邦題『十月はたそがれの国』、レイ・ブラッドベリ = 著)より
    7. 実例7(パターン2):Newcomer (2018)(日本語原著『新参者』、東野圭吾 = 著)より
    8. 実例8(パターン2):The Tycoon’s Pregnant Mistress (2009)(邦題『心があなたを忘れても』、マヤ・バンクス = 著)より
    9. 実例9(パターン2):Icefire (2003)(邦題『龍のすむ家 第二章 氷の伝説』、クリス・ダレーシー = 著)より
    10. 実例10(パターン2):Calamity Town (1942)(邦題『災厄の町』、エラリイ・クイーン = 著)より
  7. As fit as a fiddleのまとめ

As fit as a fiddleの意味と由来

まず「fiddle(フィドル)」についてですが、「fiddle」とはバイオリンの別称で「fiddle」と「violin」は同じ楽器を指します。ただ、使われる場面によって呼び名が変わり、クラシック音楽で使われる場合には「violin」と呼ばれ、フォークやカントリーソングで使用される場合には「fiddle」と呼ばれます。

両者の関係を画像で表すとこんな感じになります。

 

fiddleの説明図

 

ざっくばらんとして親しみやすいのが「フィドル」で、高尚で近寄りがたいのが「バイオリン」といったところでしょうか。

そのように「バイオリン」と「フィドル」には若干の違いがあるのですが、日本では「バイオリン」という呼び名の方が親しみがあるので以下では「バイオリン」で統一したいと思います。

というわけで、「(as) fit as a fiddle」は直訳すると「バイオリンのように体調が良い」となります。

この表現は、人間の良好な健康状態を、調子良く元気いっぱいに音楽を奏でている「バイオリン(fiddle)」や「バイオリン奏者(fiddler)」、もしくは「ピンと張られたバイオリンの弦」にたとえたもので、「体調がすこぶる良好である」ことを意味します。

病気がないという意味での健康な状態を表す「healthy」と異なり、「fit」は運動などによって体調が良好であることを表しますので、この「as fit as a fiddle」という表現は、よく「ぴんぴんしている」や「元気いっぱいである」などと訳されます。

そのように元気モリモリでぴんぴんしている状態をなぜバイオリンにたとえたのかまでは不明ですが、「fit」と「fiddle」が頭韻を踏んでいてゴロが良いことが「fiddle」という単語が選ばれた大きな原因ではないかと思われます。

「ぴんぴんしている」を意味する類似表現に「alive and kicking」があります。「alive and kicking」については以下の記事で詳しく解説していますので、是非あわせてお読み下さい。

As fit as a fiddleの英語による定義

healthy and vigorous

洋書における(as) fit as a fiddleの出現頻度

A[中頻度:高めの頻度で洋書に出てくる準必須の英語表現]

(AAA[超高頻度]、AA[高頻度]、A[中頻度]、B[低頻度]、C[まれ]の5段階で評価)

As fit as a fiddleの年代分布

1883年 – 2018年*
(*当ブログで調査した1813年以降の洋書約1000冊のなかで、当該英語表現の使用が確認された洋書の発行年の範囲)

当ブログで調査した1813年以降に発行された約1000冊の洋書のなかで、当該表現の使用が確認された最も古い洋書は、1883年発行の『Treasure Island(邦題:宝島)』(スティーヴンスン = 著)で、最も新しい洋書は2018年発行の『Newcomer(日本語原著:新参者)』(東野圭吾 = 著)でした。

As fit as a fiddleの出現パターン

(as) fit as a fiddleの出現パターンは主に以下の2つに分類することができます。

パターン1:be/look/feel (as) fit as a fiddle(基本型)
パターン2:その他

パターン1は、「be (as) fit as a fiddle」の形で使用される基本型で、be動詞の代わりにlookやfeelなどが使用されることもあります。例文を挙げると次のようになります。

例文183-1)
“I haven’t seen your grandmother for a long time. How is she?”
“She’s still as fit as a fiddle”
「長らくお見かけしませんが、おばあ様はお元気ですか?」
「相変わらずぴんぴんしていますよ」

例文183-2)
My grandmother is turning ninety next month, but she’s still fit as a fiddle.
私の祖母は来月で90歳になりますが、まだピンピンしています。

例文183-3)
He looked as fit as a fiddle when I saw him last time.
最後に会った時、彼はとても元気そうでした。

パターン2の「その他」については、次の「洋書内の実例」のなかで紹介します。

洋書内の実例

as fit as a fiddleのイメージ画像2です。

それでは、実際に洋書内にみられる(as) fit as a fiddleの使用例を紹介していきます。

 

まずは、「be/look/feel (as) fit as a fiddle」の形で使用する基本型のパターン1から紹介します。

パターン1:be/look/feel (as) fit as a fiddle(基本型)

実例1(パターン1):The Informer (1971)(日本語原著『密告者』、高木彬光 = 著)より

“How are you keeping, anyway? You haven’t changed much.”
その後お変わりありませんか?」

I’m fit as a fiddle, but my father hasn’t been so well lately. He’s close to seventy, you know, so I suppose this is only to be expected. I have to carry on the business almost on my own these days.”
僕はこのとおり元気ですが、親父のほうはあんまり健康がすぐれませんでね。まあ、もうそろそろ七十ですから無理もありませんが、仕事はほとんど僕一人で切りまわしている状態ですよ」

引用元:
(英語版)The Informer (1971) by Akimitsu Takagi, translated from the Japanese by Sadako Mizuguchi; 8
(日本語原著)『密告者』(高木彬光 = 著)、光文社 (1965);第八章(最も利益を受けるもの)より

実例2(パターン1):Dr. No (1958)(邦題『007/ドクター・ノオ』、イアン・フレミング = 著)より

Now the voice was professional, judicious. ‘Physically he’s as fit as a fiddle. Leg’s healed up. Shouldn’t be any after-effects. Yes, he’s all right.’
こんどは医者らしい分別くさい声になる。「そう、肉体的にはピンピンしてるから、仕事ができんということはないな。脚も治っておるし。後遺症も残らんはずだ — うん、大丈夫だ」

引用元:
(英語原著)Dr. No (1958) by Ian Fleming; 2 …… CHOICE OF WEAPONS
(日本語版)『007/ドクター・ノオ』(イアン・フレミング = 著、井上一夫 = 訳)、早川書房(1998/10);2(武器の選択)より

【単語ノート】
judicious [dʒuːdíʃəs] = 思慮深い、思慮分別のある
after-effect = 後遺症

実例3(パターン1):New Moon (2006)(邦題『トワイライトII (上・下)』、ステファニー・メイヤー = 著)より

I read through the symptoms quickly — the fever he definitely had, but what about the rest of it? No horrible sore throat, no exhaustion, no headaches, at least not before he’d gone home from the movie; he’d said he felt “fit as a fiddle.”
症状の解説にざっと目を通した。発熱はまちがいない。でもほかは? 激しいのどの痛みも倦怠感も頭痛も、少なくとも映画を観て帰宅する前はなかった。本人が「ピンピンしてる」といっていたもの

引用元:
(英語原著)New Moon (2006) by Stephenie Meyer; 10. THE MEADOW
(日本語版)『トワイライトII (上・下)』(ステファニー・メイヤー = 著、小原亜美 = 訳)、ヴィレッジブックス(2009/3);上巻・10(草原の再会)より

【単語ノート】
exhaustion [igzɔ’ːstʃən] = 極度の疲労、消耗

 

次は「その他」のパターン2です。

パターン2:その他

実例4(パターン2):THE DARK TOWER VII: The Dark Tower (2004)(邦題『ダーク・タワーVII:暗黒の塔(上・中・下)』、スティーヴン・キング = 著)より

After feeling Sheemie’s ribs (“Tickles, sai, so it do,” Sheemie said with a smile), Ted pronounced him fit as a fiddle.
テッドは、シーミーの肋骨を触ったあと(「くすぐったいよ、サイ、くすぐったい」シーミーは微笑みながら言った)、正常そのものだと太鼓判を押した

引用元:
(英語原著)THE DARK TOWER VII: The Dark Tower (2004) by Stephen King; PART TWO, Chapter X: The Last Palaver (Sheemie’s Dream)
(日本語版)『ダーク・タワーVII:暗黒の塔(上・中・下)』(スティーヴン・キング = 著、風間賢二 = 訳)、新潮社(2006/11-2007/1);中巻・第二部、第十章 最後の協議(シーミーの夢)より

【単語ノート】
pronounce = …を発音する;…を申し渡す、断言する、言い切る

実例5(パターン2):New Moon (2006)(邦題『トワイライトII (上・下)』、ステファニー・メイヤー = 著)より

“You must have a fever or something,” I grumbled. It was freezing. I touched my fingers to his forehead, and his head was hot.
「熱でもあるんじゃない」不満げにつぶやいた。あたしは凍えそうに寒いのに。ジェイコブのおでこに指先をあててみる。やっぱり……熱い。

“Whoa, Jake — you’re burning up!”
「ちょっと、ジェイコブ。ものすごい熱じゃないの!」

“I feel fine.” He shrugged. “Fit as a fiddle.
「なんともないよ」ジェイコブは肩をすくめた。「ピンピンしてる

引用元:
(英語原著)New Moon (2006) by Stephenie Meyer; 9. THIRD WHEEL
(日本語版)『トワイライトII (上・下)』(ステファニー・メイヤー = 著、小原亜美 = 訳)、ヴィレッジブックス(2009/3);上巻・9(第三の男)より

【単語ノート】
grumble = 不平を言う、ぼやく、ブツブツ言う
shrug = 肩をすくめる

実例6(パターン2):The October Country (1955)(邦題『十月はたそがれの国』、レイ・ブラッドベリ = 著)より

David felt ill. “The baby, what about the baby?”
Fit as a fiddle; cock of the walk!
“Thanks, Doctor.”
デイヴィッドはいやな気持ちで、
「で、ベビーは? ベビーはどうなんだ?」
すばらしく元気だ。健康そのものさ!
「ありがとう、ドクター」

引用元:
(英語原著)The October Country (1955) by Ray Bradbury; The Small Assassin
(日本語版)『十月はたそがれの国』(レイ・ブラッドベリ = 著、宇野利泰 = 訳)、東京創元社(1965/12);小さな殺人者

「cock of the walk」という表現にも注目して下さい。「cock」は「おんどり」、「walk」はここでは「家畜の飼育場」や「家畜の囲い」の意味で使用されていて、「cock of the walk」は直訳すると「囲いの中の(最強の)おんどり」となります。囲いの中の最強のおんどりが威張り散らしている様子から、「cock of the walk」は「お山の大将」や「ガキ大将」、「威張り散らす人」といった意味で使用されます。

実例7(パターン2):Newcomer (2018)(日本語原著『新参者』、東野圭吾 = 著)より

“Very good. I heard that you got out of the hospital quite recently. How are you feeling?”
「よくわかりました。退院されたばかりだと伺いましたが、お加減はいかがですか」

Fit as a fiddle from the minute I got home, thank you very much. Going into the hospital in the first place was probably a mistake.”
おかげさまで、家に帰ってきたら、すっかりよくなっちゃったんですよ。下手に入院なんかしなきゃよかったと思ってね」

引用元:
(英語版)Newcomer (2018) by Keigo Higashino, translated by Giles Murray; 1. The Girl at the Rice Cracker Shop
(日本語原著)『新参者』(東野圭吾 = 著)、講談社(2009/9);第一章(煎餅屋の娘)より

実例8(パターン2):The Tycoon’s Pregnant Mistress (2009)(邦題『心があなたを忘れても』、マヤ・バンクス = 著)より

“You look beautiful. Your color is much better, and you look rested.”
「きれいだ。顔色もずっとよくなったよ。ゆっくり休めたみたいだね」

The good doctor has proclaimed me fit as a fiddle. So there’s no cause for concern.”
お医者さんも健康体だって言ってくれたし、心配ないわ」

引用元:
(英語原著)The Tycoon’s Pregnant Mistress (2009) by Maya Banks; Six
(日本語版)『心があなたを忘れても』(マヤ・バンクス = 著、庭植奈穂子 = 訳)、ハーパーコリンズ・ジャパン(2018/12);6より

【単語ノート】
proclaim [proukléim] = 宣言する、公言する

実例9(パターン2):Icefire (2003)(邦題『龍のすむ家 第二章 氷の伝説』、クリス・ダレーシー = 著)より

It chugged unconvincingly up the crescent, giving another little cough along the way. “Are you sure that car’s all right, Henry?”
車はバスンバスンとあやしげな音を立てながら、三日月形の広場をあがっていった。最後に、もう一度プスッとおかしな音を出したのが聞こえた。「あの車は本当に大丈夫ですか、ヘンリー?」

Fit as a fiddle,” Mr. Bacon sniffed.
まったく問題ない」ベーコンさんはフンと鼻を鳴らした。

引用元:
(英語原著)Icefire (2003) by Chris d’Lacey; Zanna in the Garden
(日本語版)『龍のすむ家 第二章 氷の伝説』(クリス・ダレーシー = 著、三辺律子 = 訳)、竹書房(2013/7);ザナが庭へ

【単語ノート】
chug [tʃʌ’g] = (乗り物が)音を立てながら走る

「意味と由来」の項に記載したように、この表現は人間の良好な健康状態をバイオリンやバイオリン奏者にたとえたものですので、通常は人間の健康状態について表現する際に使用されるのですが、この引用文のように人間以外の健康状態について述べる際に使用されることも低頻度ながらあります。

実例10(パターン2):Calamity Town (1942)(邦題『災厄の町』、エラリイ・クイーン = 著)より

J.C. guffawed. “I remembered the case of poor old Hunter and how he dropped dead in that very house. Calamity House! That’s a hot one! Here you are, still fit as a fiddle!
J・Cは大声で笑いだした。「気の毒なハンター氏が、まさにあの家で突然死んでしまったことを思い出したんですよ。災厄の家だなんてね! ひどい冗談です。あなたはこうして、ぴんぴんしていらっしゃる!

引用元:
(英語原著)Calamity Town (1942) by Ellery Queen; Chapter 3 “Famed Author to Live in Wrightsville”
(日本語版)『災厄の町』(エラリイ・クイーン = 著、越前敏弥 = 訳)、早川書房(2014/12);3(〝有名作家、ライツヴィルに住む〟)より

【単語ノート】
guffaw [gʌfɔ’ː] = ばか笑いする、大笑いする
drop dead = 急死する、突然死ぬ、ぽっくり死ぬ
calamity [kəlǽməti] = 災難

As fit as a fiddleのまとめ

それでは、最後に以上の内容をまとめておきます。

(as) fit as a fiddle

as fit as a fiddleのイメージ画像1です。

  • 由来:調子良く元気いっぱいに音楽を奏でている「バイオリン(fiddle)」や「バイオリン奏者(fiddler)」、もしくは「ピンと張られたバイオリンの弦」から。
  • 意味:体調がすこぶる良好である、ぴんぴんしている
  • 英語による定義:healthy and vigorous
  • 出現頻度:A[中頻度:高めの頻度で洋書に出てくる準必須の英語表現]
  • 出現パターン
    パターン1:be/look/feel (as) fit as a fiddle(基本型)
    パターン2:その他
  • 例文
    “I haven’t seen your grandmother for a long time. How is she?”
    “She’s still as fit as a fiddle”
    「長らくお見かけしませんが、おばあ様はお元気ですか?」
    「相変わらずぴんぴんしていますよ」
    My grandmother is turning ninety next month, but she’s still fit as a fiddle.
    私の祖母は来月で90歳になりますが、まだピンピンしています。
    He looked as fit as a fiddle when I saw him last time.
    最後に会った時、彼はとても元気そうでした。

類似表現の「alive and kicking」については以下の記事で詳しく解説しています。

今回は、以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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