洋書に出てくる英語表現0181:put someone through the wringer【おすすめ英語フレーズ編161】

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「洋書に出てくる英語表現」の第181回は、英語学習や英会話に役立つ【おすすめ英語フレーズ編】の第161回として「put someone through the wringer」を取りあげます。

目次
  1. Put someone through the wringerの意味と由来
  2. Put someone through the wringerの英語による定義
  3. 洋書におけるput someone through the wringerの出現頻度
  4. Put someone through the wringerの年代分布
  5. Put someone through the wringerの出現パターン
  6. 洋書内の実例
    1. 実例1(パターン1):My Life (2004)(邦題『マイライフ:クリントンの回想』、ビル・クリントン = 著)より
    2. 実例2(パターン1):Becoming Steve Jobs (2015)(邦題『スティーブ・ジョブズ 無謀な男が真のリーダーになるまで(上・下)』、ブレント・シュレンダー、リック・テッツェリ = 著)より
    3. 実例3(パターン1):The Willpower Instinct: How Self-Control Works, Why It Matters, and What You Can Do To Get More of It (2012)(邦題『スタンフォードの自分を変える教室』、ケリー・マクゴニガル = 著)より
    4. 実例4(パターン1):First Man: The Life of Neil A. Armstrong (2005)(邦題『ファースト・マン:初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生』、ジェイムズ・R・ハンセン = 著)より
    5. 実例5(パターン1):”Surely You’re Joking, Mr. Feynman”: Adventures of a Curious Character (1985)(邦題『ご冗談でしょう、ファインマンさん—ノーベル賞物理学者の自伝〈1・2〉』、リチャード P. ファインマン = 著)より
    6. 実例6(パターン1):Dance Dance Dance (1994)(日本語原著『ダンス・ダンス・ダンス』、村上春樹 = 著)より
    7. 実例7(パターン1):Newcomer (2018)(日本語原著『新参者』、東野圭吾 = 著)より
    8. 実例8(パターン2):THE ONLY WAY I KNOW (1997)(邦題『カル・リプケン・Jr. 我が道を信じて』、カル・リプケン・Jr、マイク・ブライアン = 著)より
    9. 実例9(パターン2):ALL THE PRESIDENT’S MEN: THE MOST DEVASTATING POLITICAL DETECTIVE STORY OF THE 20TH CENTURY (1974)(邦題『大統領の陰謀〔新版〕』、ボブ・ウッドワード、カール・バーンスタイン = 著)より
    10. 実例10(パターン3):Discover Your Inner Economist: Use Incentives to Fall in Love, Survive Your Next Meeting, and Motivate Your Dentist (2007)(邦題『インセンティブ:自分と世界をうまく動かす』、タイラー・コーエン = 著)より
    11. 実例11(パターン4):Dr. No (1958)(邦題『007/ドクター・ノオ』、イアン・フレミング = 著)より
    12. 実例12(パターン4):The Fourth Estate (1996)(邦題『メディア買収の野望(上・下)』、ジェフリー・アーチャー = 著)より
  7. Put someone through the wringerのまとめ

Put someone through the wringerの意味と由来

直訳すると、「人を絞り機にかける」となります。

wringer [ríŋər]」とは、まだ脱水機がなかった時代に洗濯物の水分を絞る取るために使用されていた「絞り機(ローラー式脱水機)」のことで「 mangle [mǽŋgl]」とも呼ばれます。下図のように2本のローラーと手動のハンドルからなっていて、ハンドルを回しながら2本のローラーの間に洗濯物を通すことで水分を絞り取ります。

 

 

「put someone through the wringer」は、洗濯物ではなく人間をこの「絞り機」にかけるという発想から生まれたもので、人間を2本のローラーに挟んで絞り上げる様子から、「(人)をこってりと絞り上げる」を意味するフレーズとして使用されるようになりました。

日本語では「(人)をこってりと絞り上げる」のほか、「(人)に試練を与える」、「(人)に苦しみを味わわせる」、「(人)を苦境に立たせる」、「(人)をひどい目にあわせる」などと訳されます。

Put someone through the wringerの英語による定義

give someone a hard time

洋書におけるput someone through the wringerの出現頻度

A[中頻度:高めの頻度で洋書に出てくる準必須の英語表現]

(AAA[超高頻度]、AA[高頻度]、A[中頻度]、B[低頻度]、C[まれ]の5段階で評価)

Put someone through the wringerの年代分布

1930年 – 2018年*
(*当ブログで調査した1813年以降の洋書約1000冊のなかで、当該英語表現の使用が確認された洋書の発行年の範囲)

当ブログで調査した1813年以降に発行された約1000冊の洋書のなかで、当該表現の使用が確認された最も古い洋書は、1930年発行の『Strong Poison(邦題:毒)』(ドロシー・セイヤーズ = 著)で、最も新しい洋書は2018年発行の『Newcomer(日本語原著:新参者)』(東野圭吾 = 著)でした。

Put someone through the wringerの出現パターン

put someone through the wringerの出現パターンは主に以下の4つに分類することができます。

パターン1:put someone through the wringer (基本型・最頻出パターン)
パターン2:be through the wringer
パターン3:go through the wringer
パターン4:wringerの代わりにmangleを使用するもの

 

パターン1は「put someone through the wringer」の形で「(人)をこってりと絞り上げる」や「(人)に試練を与える」を意味する基本型で、例文を挙げると次のようになります。

例文181-1)
I feel like I’ve been put through the wringer today.
今日は散々な1日でした。

例文181-2)
This year really put me through the wringer both professionally and personally.
今年は、仕事の面でもプライベートの面でも本当に辛い1年でした。

パターン2は「be through the wringer」の形で「試練の時を過ごしている」を意味するもので、例文を挙げると次のようになります。

例文181-3)
Her family has been through the wringer since her father failed in business.
父親が事業に失敗して以来、彼女の一家は試練の時を過ごしてきました。

パターン3は「go through the wringer」の形で「厳しい試練を経る」を意味するもので、例文を挙げると次のようになります。

例文181-4)
Today, Robert is considered one of the most successful entrepreneurs, but he had to go through the wringer before reaching his current status.
現在、ロバートは最も成功した起業家の1人と考えられていますが、彼が現在の地位にたどり着くまでには厳しい試練をくぐり抜けなくてはなりませんでした。

パターン4は「wringer」の代わりに同じく「絞り機」を意味する「mangle」を使用するものです。このパターン4については次の「洋書内の実例」の中で紹介します。

洋書内の実例

put someone through the wringerのイメージ画像2です。

 

それでは、実際に洋書内にみられるput someone through the wringerの使用例を紹介していきます。

 

まずは、「put someone through the wringer」の形で使用する基本型のパターン1から紹介します。

パターン1:put someone through the wringer (基本型・最頻出パターン)

実例1(パターン1):My Life (2004)(邦題『マイライフ:クリントンの回想』、ビル・クリントン = 著)より

New York had put her through the wringer, just as it had done to me in 1992.
ニューヨークは、一九九二年のわたしと同様、ヒラリーにも試練を与えた

引用元:
(英語原著)My Life (2004) by Bill Clinton; Chapter 55
(日本語版)『マイライフ:クリントンの回想』(ビル・クリントン = 著、楡井浩一 = 訳)、朝日新聞社(2004/9);下巻、第55章より

実例2(パターン1):Becoming Steve Jobs (2015)(邦題『スティーブ・ジョブズ 無謀な男が真のリーダーになるまで(上・下)』、ブレント・シュレンダー、リック・テッツェリ = 著)より

Its individual components had been put through the wringer, but the device had hardly been tested “in the wild,” when Apple treats its prototypes the way it expects consumers to use them, shifting back and forth from phone to music player to computer quickly and indiscriminately.
部品単位では厳しい試験がおこなわれていたが、全体を「荒く扱う」試験はほとんどできていなかった。アップルの場合、普通なら、消費者がするであろう使い方を試作品でしてみる、つまり、電話から音楽プレイヤーヘ、さらにはコンピューターヘと、次から次に切り替えてみたりするのだが、その試験ができていないのだ。

引用元:
(英語原著)Becoming Steve Jobs: The Evolution of a Reckless Upstart Into a Visionary Leader (2015) by Brent Schlender and Rick Tetzeli; Chapter 15 The Whole Widget
(日本語版)『スティーブ・ジョブズ 無謀な男が真のリーダーになるまで(上・下)』(ブレント・シュレンダー、リック・テッツェリ = 著、井口 耕二 = 訳)、日本経済新聞出版社(2016/9);下巻・第15章(十全なウィジェット)より

【単語ノート】
indiscriminately = 見境なく、無差別に

2007年1月、アップルはサンフランシスコのモスコーニ・コンベンション・センターで開催されたマックワールド・エキスポでiPhoneを発表します。その後大ヒット商品となるiPhoneですが、この時点ではソフトウェア、ハードウェアともに完成度は低く、製品発表は綱渡りに近いものでした。

上記英文はそのような状況について記載したもので、製品全体としての試験はまだまだ不足していたものの、部品単位では「厳しい試験がおこなわれていた」ことが「be put through the wringer」と受動態を用いて表現されています。

実例3(パターン1):The Willpower Instinct: How Self-Control Works, Why It Matters, and What You Can Do To Get More of It (2012)(邦題『スタンフォードの自分を変える教室』、ケリー・マクゴニガル = 著)より

An hour and a half later, after being fully put through the wringer, all of the smokers were released from Bowen’s torture chamber.
1時間半後、喫煙者たちは苦しみをさんざん味わったあげく、ようやくボーウェンの拷問部屋から解放されました。

引用元:
(英語原著)The Willpower Instinct: How Self-Control Works, Why It Matters, and What You Can Do To Get More of It (2012) by Kelly McGonigal; NINE – Don’t Read This Chapter: The Limits of “I Won’t” Power
(日本語版)『スタンフォードの自分を変える教室』(ケリー・マクゴニガル = 著、神崎 朗子 = 訳)、大和書房(2012/10);第9章(この章は読まないで — 「やらない力」の限界)より

【単語ノート】
torture [tɔ’ːrtʃər] = 拷問
torture chamber = 拷問部屋

この英文は、ワシントン大学嗜癖行動研究センターのセアラ・ボーウェンという研究科学者によって行われたある「拷問」実験について記載したものです。

ボーウェンは、タバコをやめたいと思いながらもなかなか禁煙できないでいる参加者12名を会議室に集めます。参加者はこの実験前の12時間はタバコを吸わないように指示されていたため、全参加者とも会議室に到着した時点ですでにニコチン切れで今すぐにでもタバコを吸いたい状態でした。

まず、参加者たちは自分の好きな銘柄のタバコの箱を手に取ってじっくり眺めるよう指示されます。何分もタバコの箱を眺めさせられた後、参加者はタバコの箱のセロファンを剥がすよう指示されます。そして、さらに数分後にはタバコの箱を開けるよう指示されます。タバコの箱を開けると、もう半日以上も吸っていない自分の大好きなタバコの香りがプンプンとにおってくるのですが、許されるのはその香りを深く吸い込むだけで実際にタバコを吸わせてもらえるわけではありません。

その後、さらにライターを握らされたり、タバコを口にくわえるよう指示されたりするのですが、最後までタバコを吸わせてもらえることはなく、こうした拷問のような指示が1時間半にわたって非常にゆっくりとしたペースで繰り返された後、参加者たちは「おあずけ」状態のまま拷問部屋から解放されました。

このような流れで出てくるのが上記引用文で、参加者たちが1時間半にわたって「苦しみをさんざん味わわされた」ことが「be put through the wringer」を用いて表現されています。

実例4(パターン1):First Man: The Life of Neil A. Armstrong (2005)(邦題『ファースト・マン:初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生』、ジェイムズ・R・ハンセン = 著)より

The White Team was the unit that was to be at the consoles inside Mission Control during the landing of Apollo 11, and Koos knew that the only way to train its members for their high-pressure duties was to put them through the wringer.
アポロ11号の着陸時にはホワイトチームがミッションコントロールのコンソールにつくことになっており、クーズは、そのプレッシャーのかかる任務に向けて彼らを訓練するには苦境に立たせるしかないと考えた

引用元:
(英語原著)First Man: The Life of Neil A. Armstrong (2005) by James R. Hansen; CHAPTER 23 The Landing
(日本語版)『ファースト・マン:初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生(上・下)』(ジェイムズ・R・ハンセン = 著、日暮雅通、水谷淳 = 訳)、河出書房新社(2019/1);下巻・第二三章(着陸)より

実例5(パターン1):”Surely You’re Joking, Mr. Feynman”: Adventures of a Curious Character (1985)(邦題『ご冗談でしょう、ファインマンさん—ノーベル賞物理学者の自伝〈1・2〉』、リチャード P. ファインマン = 著)より

Then the time came to give the talk, and here are these monster minds in front of me, waiting! My first technical talk — and I have this audience! I mean they would put me through the wringer! I remember very clearly seeing my hands shaking as they were pulling out my notes from a brown envelope.
自分の仕事についてのゼミナールはまったくこれがはじめてだというのに、こんなすごい聴衆相手とは……。僕はきっとギュウギュウしぼられるに違いない! 茶封筒からノートをとりだすとき、僕の手がどうしようもなくブルブル震えたのを、今でもはっきり覚えている。

引用元:
(英語原著)”Surely You’re Joking, Mr. Feynman”: Adventures of a Curious Character (1985) by Richard Phillips Feynman, as told to Ralph Leighton, edited by Edward Hutchings; Part 2.The Princeton Years; Monster Minds
(日本語版)『ご冗談でしょう、ファインマンさん—ノーベル賞物理学者の自伝〈1・2〉』(リチャード P. ファインマン = 著、大貫 昌子 = 訳)、岩波書店(1986/7);I巻・2(プリンストン時代)、「モンスター・マインド」より

この英文は、1965年に日本の朝永振一郎らとともにノーベル物理学賞を共同受賞したアメリカの物理学者、リチャード P. ファインマンがプリンストン大学院に在籍していた1940年頃のことについて回想したものです。

ファインマンは、当時師事していた教授の勧めで自身の理論に関するゼミを開き、みなの前で自分の研究内容について初めて話をすることになるのですが、当時の有名な天文学者のヘンリー・ノリス・ラッセルや当時最も偉大な数学者と言われていたジョニー・フォン・ノイマン、世界的な大物理学者のパウリ教授に加えて、アインシュタインまでもがゼミにやってくることを知り、ファインマンは心配で居ても立っても居られなくなります。

そうして迎えたゼミ当日、とうとうファインマンが話をする時間がやってきます。上記英文はこうした流れで出てくるもので、すごい聴衆たちに「ギュウギュウしぼられる」に違いない、というファインマンの心配が「put someone through the wringer」を用いて表現されています。

上記引用文にも書かれているように、封筒からノートを取り出す時には手がブルブル震えていたファインマンですが、いったん物理のことを考え始めると、自分の研究内容以外のことはすっかり頭から消えてしまい、部屋に誰がいるかといったことはきれいさっぱり忘れてしまったということです。

実例6(パターン1):Dance Dance Dance (1994)(日本語原著『ダンス・ダンス・ダンス』、村上春樹 = 著)より

“The cops didn’t believe me at all. They could smell the lies. They put me through the wringer for three days.
「警察は全然信用しなかった。プロだからね、誰かが嘘をついていれば匂いでわかる。三日間絞りあげられた

引用元:
(英語版)Dance Dance Dance (1994) by Haruki Murakami, translated by Alfred Birnbaum; 26
(日本語原著)『ダンス・ダンス・ダンス』(村上春樹 = 著)、講談社(1988/10);下巻・26より

実例7(パターン1):Newcomer (2018)(日本語原著『新参者』、東野圭吾 = 著)より

The man’s frightened Naohiro Kiyose will put him through the wringer if he shoots his mouth off, thought Uesugi.
余計なことをしゃべって、後で清瀬直弘から睨まれるのを恐れているのかもしれない、と上杉は思った。

引用元:
(英語版)Newcomer (2018) by Keigo Higashino, translated by Giles Murray; 9. THE DETECTIVE OF NIHONBASHI
(日本語原著)『新参者』(東野圭吾 = 著)、講談社(2009/9);第九章(日本橋の刑事)より

【単語ノート】
shoot one’s mouth off = (秘密にしていることなどを)ぺらぺらしゃべる;偉そうに話す

 

次は、「be through the wringer」の形で「試練の時を過ごしている」を意味するパターン2です。

パターン2:be through the wringer

実例8(パターン2):THE ONLY WAY I KNOW (1997)(邦題『カル・リプケン・Jr. 我が道を信じて』、カル・リプケン・Jr、マイク・ブライアン = 著)より

The national pastime has been through the wringer, too. Not by coincidence, I was called up from Rochester at the conclusion of the fiftysix-day players’ strike in 1981, when everyone involved swore to the fans, “Never again!” But “never again” happened yet again in 1985, 1990, and 1994.
野球という国民的娯楽そのものもまた、苦難をくぐりぬけてきた。私がマイナーリーグのロチェスターからメジャーリーグ入りしたのが、一九八一年の五六日間におよぶ選手ストの終結時だったのは偶然ではない。あのとき、関係者全員がファンに「こんなことはもう二度と起こしません!」と誓った。ところが、「二度と起こさない」はずのことが一九八五年、一九九〇年、一九九四年にもまた起こった。

引用元:
(英語原著)THE ONLY WAY I KNOW (1997) by Cal Ripken, Jr. & Mike Bryan; Chapter One
(日本語版)『カル・リプケン・Jr. 我が道を信じて』(カル・リプケン・Jr、マイク・ブライアン = 著、鈴澤 一 = 訳)、TOKYO FM出版(1998/11);1(はじめに)より

【単語ノート】
pastime [pǽstàim] = 娯楽、気晴らし

実例9(パターン2):ALL THE PRESIDENT’S MEN: THE MOST DEVASTATING POLITICAL DETECTIVE STORY OF THE 20TH CENTURY (1974)(邦題『大統領の陰謀〔新版〕』、ボブ・ウッドワード、カール・バーンスタイン = 著)より

“Rob Odle said to me after he’d come back from the grand jury, ‘Don’t you feel like you’ve been through the wringer?‘ And I said, ‘No, and you wouldn’t feel so bad if you’d tell them the whole truth.’ ”
「ボプ・オードルは大陪審からもどると、わたしにこう言いました。『きみはぎりぎりしぼりあげられているような気がしなかったかね?』。それで、わたしは言ってやったのです。『いいえ。真実を話せば、悪い気はしないものですわ』って」。

引用元:
(英語原著)ALL THE PRESIDENT’S MEN: THE MOST DEVASTATING POLITICAL DETECTIVE STORY OF THE 20TH CENTURY (1974) by Carl Bernstein and Bob Woodward; Chapter 4
(日本語版)『大統領の陰謀〔新版〕』(ボブ・ウッドワード、カール・バーンスタイン = 著、常盤 新平 = 訳)、早川書房; 新版(2018/9/5);4(ディープ・スロート)より

【単語ノート】
grand jury [grǽnd dʒúəri] = 大陪審

 

次は、「go through the wringer」の形で「厳しい試練を経る」を意味するパターン3です。

パターン3:go through the wringer

実例10(パターン3):Discover Your Inner Economist: Use Incentives to Fall in Love, Survive Your Next Meeting, and Motivate Your Dentist (2007)(邦題『インセンティブ:自分と世界をうまく動かす』、タイラー・コーエン = 著)より

5. The captive could say he doesn’t know anything, try to fight the torture, but break down when he can’t stand it anymore. He can’t fool them, so the best he can do is to actually “go through the wringer.”
五 あくまでなにも知らないと言い張り、拷問に抵抗し、耐えられなくなったところで白旗をあげる。テロリストを翻弄できるわけではないので、できることといえば、文字どおり「拷問を堪え忍ぶ」ことだけになる

引用元:
(英語原著)Discover Your Inner Economist: Use Incentives to Fall in Love, Survive Your Next Meeting, and Motivate Your Dentist (2007); 5 Look Good at Home, on a Date, or While Being Tortured
(日本語版)『インセンティブ:自分と世界をうまく動かす』(タイラー・コーエン = 著、高遠裕子 = 訳)、日経BP社(2009/10);第5章(シグナルは語る — 家庭でも、デート中も、拷問のときも)より

 

最後は、「wringer」の代わりに同じく「絞り機」を意味する「mangle」を使用するパターン4です。

パターン4:wringerの代わりにmangleを使用するもの

実例11(パターン4):Dr. No (1958)(邦題『007/ドクター・ノオ』、イアン・フレミング = 著)より

From what you say, he sounds in perfectly good shape. It isn’t as if he’d really been damaged like some of the patients I’ve sent you – men who’ve been properly put through the mangle.
ところでいまの話によると、体はもう完全らしいな。この前きみのところへやった患者ほど、ひどくやられてもなさそうだ — ほら圧搾ローラーにまともにかけられちまった連中さ

引用元:
(英語原著)Dr. No (1958) by Ian Fleming; 2 …… CHOICE OF WEAPONS
(日本語版)『007/ドクター・ノオ』(イアン・フレミング = 著、井上一夫 = 訳)、早川書房(1998/10);2(武器の選択)より

実例12(パターン4):The Fourth Estate (1996)(邦題『メディア買収の野望(上・下)』、ジェフリー・アーチャー = 著)より

‘I hope we’ll meet again soon,’ he said as he accompanied her to the door.
「近々また会いたいものだ」と、ドアまで彼女を送りながらいった。

‘I hope not,’ said E.B. ‘I don’t think I want to be put through that particular mangle a second time.
「わたしは会いたくないです」と、E ・Bが答えた。「あんな忙しい思いは二度としたくないですから

引用元:
(英語原著)The Fourth Estate (1996) by Jeffrey Archer; 41 NEW YORK STAR
(日本語版)『メディア買収の野望(上・下)』(ジェフリー・アーチャー = 著、永井淳 = 訳)、新潮社(1996/12);41《ニューヨーク・スター》

Put someone through the wringerのまとめ

それでは、最後に以上の内容をまとめておきます。

put someone through the wringer

put someone through the wringerのイメージ画像1です。

  • 由来:wringerとは洗濯物の水分を絞る取るために昔使用されていた「絞り機(ローラー式脱水機)」のことで、その絞り機に洗濯物ではなく人間をかけるという発想から。
  • 意味:(人)をこってりと絞り上げる、(人)に試練を与える、(人)をひどい目にあわせる
  • 英語による定義:give someone a hard time
  • 出現頻度:A[中頻度:高めの頻度で洋書に出てくる準必須の英語表現]
  • 出現パターン
    パターン1:put someone through the wringer (基本型・最頻出パターン)
    パターン2:be through the wringer
    パターン3:go through the wringer
    パターン4:wringerの代わりにmangleを使用するもの
  • 例文
    I feel like I’ve been put through the wringer today.
    今日は散々な1日でした。
    This year really put me through the wringer both professionally and personally.
    今年は、仕事の面でもプライベートの面でも本当に辛い1年でした。
    Her family has been through the wringer since her father failed in business.
    父親が事業に失敗して以来、彼女の一家は試練の時を過ごしてきました。
    Today, Robert is considered one of the most successful entrepreneurs, but he had to go through the wringer before reaching his current status.
    現在、ロバートは最も成功した起業家の1人と考えられていますが、彼が現在の地位にたどり着くまでには厳しい試練をくぐり抜けなくてはなりませんでした。

今回は、以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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