洋書に出てくる英語表現0133:off-the-cuff【ハイフンワード編11】

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「洋書に出てくる英語表現」の第133回は、ハイフンワード編の第11回として「off-the-cuff」を取りあげます。

目次
  1. Off-the-cuffの意味と由来
  2. Off-the-cuffの英語による定義
  3. 洋書におけるoff-the-cuffの出現頻度
  4. Off-the-cuffの年代分布
  5. Off-the-cuffの出現パターン
  6. 洋書内の実例
    1. 実例1(パターン1):The Presentation Secrets of Steve Jobs: How to Be Insanely Great in Front of Any Audience (2010)(邦題『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』、カーマイン・ガロ = 著)より
    2. 実例2(パターン1):FASTER THAN LIGHTNING: MY AUTOBIOGRAPHY (2013)(邦題『ウサイン・ボルト自伝』、ウサイン・ボルト = 著)より
    3. 実例3(パターン1):My Life (2004)(邦題『マイライフ:クリントンの回想』 ビル・クリントン = 著)より
    4. 実例4(パターン1):Inside Apple: How America’s Most Admired — and Secretive — Company Really Works (2012)(邦題『インサイド・アップル』、アダム・ラシンスキー = 著)より
    5. 実例5(パターン1):The Eleventh Commandment (1998)(邦題『十一番目の戒律』ジェフリー・アーチャー = 著)より
    6. 実例6(パターン2):ALEX FERGUSON: My Autobiography (2013)(邦題『アレックス・ファーガソン自伝』、アレックス・ファーガソン = 著より)
    7. 実例7(パターン2):The Wavering of Haruhi Suzumiya (2011)(日本語原著『涼宮ハルヒの動揺』、谷川流 = 著)より
    8. 実例8(パターン3):Newcomer (2018)(日本語原著『新参者』、東野圭吾 = 著)より
    9. 実例9(パターン3):LIVING HISTORY (2003)(邦題『リビング・ヒストリー:ヒラリー・ロダム・クリントン自伝(上・下)』、ヒラリー・ロダム・クリントン = 著)より
  7. Off-the-cuffのまとめ

Off-the-cuffの意味と由来

直訳すると、「袖口から」となります。

この表現は、急にスピーチを頼まれた人が話すことをシャツの袖口にメモしておいて、それを見ながら話をする様子に由来すると言われています。このように十分な準備を行わずにスピーチを「袖口から(off the cuff)」即興で行う様子から、「off the cuff」は「即興の」や「即興で」を意味するフレーズとして広く使用されるようになりました。

また、昔、物書きが急にいいネタを思いついたものの紙がないような場合に、シャツの袖口にネタを書き留めておいて、後でその袖口をみながら、つまり「袖口から(off the cuff)」記事や物語を執筆したことがこの表現の由来になったという説もあります。

どちらの説も、袖口にメモしている時点で多少なりとも準備をしているので、厳密には「即興」ではないのですが、この表現は「即興」の意味で使用されます。

いずれにしても、この表現はその由来から想像されるような、袖口をカンニングペーパーのようにしてこそこそと盗み見ながら何とか乗り切るようなニュアンスではなく、むしろ何の準備もせずにすいすいと即興でこなしてしまうようなイメージの表現であることを意識しておくと良いと思います。

日本語では「即興の(即興で)」のほか、「即席の」や「アドリブの」、「ぶっつけ本番の」、「咄嗟(とっさ)の」などと訳されます。

Off-the-cuffの英語による定義

without preparation; extemporaneous

洋書におけるoff-the-cuffの出現頻度

AA[高頻度: 高い頻度で洋書に出てくる必須の英語表現]

(AAA[超高頻度]、AA[高頻度]、A[中頻度]、B[低頻度]、C[まれ]の5段階で評価)

Off-the-cuffの年代分布

1971年 – 2019年*
(*当ブログで調査した1813年以降の洋書約1000冊のなかで、当該英語表現の使用が確認された洋書の発行年の範囲)

当ブログで調査した1813年以降に発行された約1000冊の洋書のなかで、当該表現の使用が確認された最も古い洋書は、1971年発行の『The Informer(日本語原著:密告者)』(高木彬光 = 著)で、最も新しい洋書は2019年発行の『Tim Cook(邦題:ティム・クック:アップルをさらなる高みへと押し上げた天才)』(リーアンダー・ケイニー = 著)でした。

Off-the-cuffの出現パターン

off-the-cuffの出現パターンは主に以下の3つに分類することができます。

パターン1:off-the-cuff + 名詞(形容詞の限定用法)(基本型・最頻出パターン)
パターン2:be動詞 + off-the-cuff (off the cuff)
パターン3:一般動詞 + off-the-cuff (off the cuff)

パターン1は「off-the-cuff + 名詞」の形で使用する基本型で、例文を挙げると次のようになります。

例文133-1)
His off-the-cuff remarks created considerable anger among women.
彼の即興の発言は、女性たちの大きな怒りを買いました。

パターン2は「be動詞 + off-the-cuff (off the cuff)」の形で使用するもので、例文を挙げると次のようになります。

例文133-2)
Much of his performance on stage is off the cuff, not planned.
彼のステージ上のパフォーマンスの多くは即興で、計画されたものではありません。

パターン3は「一般動詞 + off-the-cuff (off the cuff)」の形で使用するもので、例文を挙げると次のようになります。

例文133-3)
He is a great speaker, and always makes a speech off the cuff.
彼は話がとても上手で、いつも即興でスピーチを行います。

洋書内の実例

off-the-cuffのイメージ画像2です。

それでは、実際に洋書内にみられるoff-the-cuffの使用例を紹介していきます。

 

まずは、「off-the-cuff + 名詞」の形で使用する基本型のパターン1から紹介します。

パターン1:「off-the-cuff + 名詞」の形で使用するもの(形容詞の限定用法)(基本型・最頻出パターン)

実例1(パターン1):The Presentation Secrets of Steve Jobs: How to Be Insanely Great in Front of Any Audience (2010)(邦題『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』、カーマイン・ガロ = 著)より

“Sigman…read stiffly from a script, pausing awkwardly to consult notes. By contrast, the silver-tongued Jobs wore his trademark black turtleneck and faded blue jeans…Jobs is one of the best showmen in corporate America, rarely glancing at scripts and quick with off-the-cuff jokes.”
「シグマンは……原稿を棒読みだし、メモを見るたびにおかしな間ができていた。これに対してジョブズは、いつもの黒いタートルネックによれよれのブルージーンズで立て板に水のしゃべりを披露していた……ジョブズは米国企業社会有数のショーマンだ。メモを見ることもまずなければ、即興のジョークも上手にとばす」。

引用元:
(英語原著)The Presentation Secrets of Steve Jobs: How to Be Insanely Great in Front of Any Audience (2010) by Carmine Gallo; SCENE 14 Master Stage Presence
(日本語版)『スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン』(カーマイン・ガロ = 著、井口耕二 = 訳)、日経BP(2010/7);シーン14(存在感の出し方を身につける)より
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

2007年1月、アップルはサンフランシスコのモスコーニ・コンベンション・センターで開催されたマックワールド・エキスポでiPhoneを発表します。スティーブ・ジョブズはiPhoneの発表中にパートナー企業であるAT&T社のスタン・シグマンCEOを壇上に上げて、提携について話をしてもらいます。

上記英文は、この時のシグマンとジョブズの話しぶりを評したCNNのブログを引用したもので、メモを見ながら棒読みしていたシグマンとは対照的にジョブズは「即興のジョーク」も上手く飛ばしていたことが「off-the-cuff」を用いて表現されています。

「silver-tongued」というハイフンワードにも注目して下さい。直訳すると「銀色の舌をもつ」となるこの表現は「雄弁な」や「弁の立つ」を意味し、ここでは「立て板に水のしゃべりを披露していた」と訳されています。「silver-tongued」以外にも「silver tongue」の形で出てくることもあります。この表現については次回の「洋書に出てくる英語表現0134」で取りあげます。

実例2(パターン1):FASTER THAN LIGHTNING: MY AUTOBIOGRAPHY (2013)(邦題『ウサイン・ボルト自伝』、ウサイン・ボルト = 著)より

I pulled poses, I jumped up and down and waved to people. Sometimes it was planned and I pulled a Jamaican dancehall DJ move or a hand gesture. Other times it was off-the-cuff stuff.
ポーズを決め、跳んだりはねたりしながらみんなに手を振っていた。場合によっては、俺はジャマイカのダンスホールのDJの動きやジェスチャーを用意して披露することもあった。即興でポーズをしてみせることもあった。

引用元:
(英語原著)FASTER THAN LIGHTNING: MY AUTOBIOGRAPHY (2013) by USAIN BOLT with Matt Allen;CHAPTER TEN Now Get Yours
(日本語版)『ウサイン・ボルト自伝』(ウサイン・ボルト = 著、生島淳 = 訳)、集英社インターナショナル(2015/5);第10章(自分のものをつかみとれ!)より

この英文では、「史上最速のスプリンター」と称されたジャマイカのウサイン・ボルトが2008年の北京オリンピックに出場した時のことが記載されています。

サービス精神旺盛なボルトは、ファンやカメラの前でいろいろなポーズや動きを披露していたのですが、それらはあらかじめ用意していたものを披露している場合もあれば、「即興で」ポーズをする場合もあったという部分が「off-the-cuff」を用いて表現されています。

いろいろやったポーズやジェスチャーの中で一番人気があったのは、もちろん9秒69の世界新記録で優勝した100メートル決勝のレース後に披露した「ライトニング・ボルト」のポーズだったということです。

実例3(パターン1):My Life (2004)(邦題『マイライフ:クリントンの回想』 ビル・クリントン = 著)より

With one off-the-cuff remark, she had given our opponents another weapon to do what they did best — divide and distract the voters.
とっさに発したたったひと言で、ヒラリーはわたしたちの政敵が最も得意とすること — 有権者の気をそらし、分裂させること — に使える武器を相手に手渡してしまった。

引用元:
(英語原著)My Life (2004) by Bill Clinton; Chapter 26
(日本語版)『マイライフ:クリントンの回想』(ビル・クリントン = 著、楡井浩一 = 訳)、朝日新聞社(2004/9);上巻、第26章より引用
(英語原著Audible版)Audible-要約版一冊無料!Audible無料体験):サンプル再生時間は約10分。Audible版はクリントンさん本人が朗読しています。

1992年のアメリカ大統領選の予備選挙中、ビル・クリントンの妻ヒラリーは、自身のキャリアと家庭の両立について記者に語っている最中に「家にいてクッキーを焼いたりお茶をいれたりもできたでしょうけど…」と発言してしまいます。

ヒラリーさんは、実際にクッキーを焼いたり女友だちをお茶に招いたりするのが好きで、決して専業主婦を見下していたわけではなかったのですが、マスコミや政敵はこの「お茶とクッキー」発言だけを切り取ってクリントン陣営を酷評します。

上記引用文では、このヒラリーさんの「お茶とクッキー」発言が「one off-the-cuff remark」と表現されていて、ここでは「とっさに発したたったひと言」と訳されています。

実例4(パターン1):Inside Apple: How America’s Most Admired — and Secretive — Company Really Works (2012)(邦題『インサイド・アップル』、アダム・ラシンスキー = 著)より

Onstage, the keynote is a long collection of seemingly off-the-cuff remarks and live demonstrations. Behind the stage, Apple employees are a wreck.
壇上では、あたかも即興でスピーチとデモがおこなわれているように見えるが、舞台裏で社員は疲れきっている。

引用元:
(英語原著)Inside Apple: How America’s Most Admired — and Secretive — Company Really Works (2012) by Adam Lashinsky; 6. Own Your Message
(日本語版)『インサイド・アップル』(アダム・ラシンスキー = 著、依田 卓巳 = 訳)、早川書房(2012/3);第6章(伝えるべきメッセージを選ぶ — 基調講演、広報、宣伝)より

【単語ノート】
keynote = 基調、要旨

The MacBook Air, Cook continued, is “thin, light, beautiful, and wicked fast,” using nearly identical language to his “off-the-cuff” observations when the laptop was unveiled a year before.
「製品はわれわれのすべての業務の核です。MacBook Airは薄く、軽く、美しく、その速さは驚異的です」
1年前にそのラップトップを発表したときのぶっつけ本番の言いまわしと、ほぼ同じだった。

引用元:
(英語原著)Inside Apple: How America’s Most Admired — and Secretive — Company Really Works (2012) by Adam Lashinsky; 10 One More Thing
(日本語版)『インサイド・アップル』(アダム・ラシンスキー = 著、依田 卓巳 = 訳)、早川書房(2012/3);第10章(最後にもうひとつ)より

【単語ノート】
wicked = 意地の悪い;すごく、途方もなく
unveil = ベールを取る

実例5(パターン1):The Eleventh Commandment (1998)(邦題『十一番目の戒律』ジェフリー・アーチャー = 著)より

When Zerimski reached the podium he carefully placed his papers on the lectern, took out his spectacle case and put on his glasses. Kremlin-watchers immediately knew that the speech would be delivered word for word from a prepared text, and there would be none of the off-the-cuff remarks for which Zerimski had become notorious during his election campaign.
ゼリムスキーは演壇にあがると、テーブルの上に慎重に原稿を置いて、ケースからとりだした眼鏡をかけた。クンムリン・ウォッチャーたちは用意された原稿が忠実に読みあげられるだけで、選挙戦中に注目を集めた即席の発言は今日は聞かれないことを知った。

引用元:
(英語原著)The Eleventh Commandment (1998) by Jeffrey Archer; Chapter 29
(日本語版)『十一番目の戒律』(ジェフリー・アーチャー = 著、永井淳 = 訳)、新潮社(1999/2);第二十九章より

【単語ノート】
podium = 演壇、表彰台
lectern = 教卓、演説台、演台
notorious = 悪名高い、よく知られた

 

次はbe動詞とともに用いるパターン2です。

パターン2:be動詞 + off-the-cuff (off the cuff)

実例6(パターン2):ALEX FERGUSON: My Autobiography (2013)(邦題『アレックス・ファーガソン自伝』、アレックス・ファーガソン = 著より)

My speech on the pitch was all off the cuff. I had no script.
ピッチ上での私の引退スピーチは、原稿の準備のない完全なアドリブだった

引用元:
(英語原著)ALEX FERGUSON: My Autobiography (2013) by Alex Ferguson; 1. Reflections
(日本語版)『アレックス・ファーガソン自伝』(アレックス・ファーガソン =著、小林玲子 = 訳)、日本文芸社(2014/5);第1章(回想)より
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

1986年から27年間にわたって英プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッドの監督を務めた名将アレックス・ファーガソンは、日本の香川真司選手も所属していた2012-13シーズンをもって監督生活にピリオドを打ちます。

上記引用文は、2013年5月の本拠地オールド・トラッフォードでの最終戦後に行われたファーガソン監督の引退スピーチについて記載したもので、そのスピーチが原稿のない「アドリブ」であったことが「off the cuff」を用いて表現されています。

実例7(パターン2):The Wavering of Haruhi Suzumiya (2011)(日本語原著『涼宮ハルヒの動揺』、谷川流 = 著)より

“These two and the leader who’s not here are the real members. So … sorry. I really don’t have any confidence that I’m much of a stand-in. We only had an hour to rehearse before performing, so this is a little off the cuff.”
「このお二人と、今ここにいないリーダーの人が本当のメンバーね。なわけだから、ゴメン。あたしに代役が務まったかどうかは自信ないわ。本番まで一時間しかなかったから、ぶっつけなの

引用元:
(英語版)The Wavering of Haruhi Suzumiya (2011) by Nagaru Tanigawa, English translation by Paul Starr; LIVE ALIVE
(日本語原著)『涼宮ハルヒの動揺』(谷川流 = 著)、角川書店(2005/4);ライブアライブより

【単語ノート】
much of = 大した
stand-in = 代役

 

最後は一般動詞とともに用いるパターン3です。

パターン3:一般動詞 + off-the-cuff (off the cuff)

実例8(パターン3):Newcomer (2018)(日本語原著『新参者』、東野圭吾 = 著)より

“How did it go? What did they want to know?” she asked.
Shuhei hemmed and hawed, unable to improvise a convincing story off the cuff.
“Was it about the snack cakes?” she asked.
「どうだった? 何を訊かれたんだい」怪訝そうな顔つきで尋ねてきた。
咄嗟に適当な嘘が思いつかなかった。修平が口ごもっていると頼子のほうからこういった。「人形焼きのことじゃないの?」

引用元:
(英語版)Newcomer (2018) by Keigo Higashino, translated by Giles Murray; 2. The Apprentice at the Japanese Restaurant
(日本語原著)『新参者』(東野圭吾 = 著)、講談社(2009/9);第二章(料亭の小僧)より

【単語ノート】
improvise = 即興でやる、即興で作る

「hem and haw」という表現にも注目して下さい。「 hem [hɛm]」は「軽く咳払いをする」、「 haw []」は「(口ごもって)えーと言う」を意味し、両方合わせて「口ごもる」を意味するフレーズとして使用されます。

“She wanted to know how much we would charge for doing her tax return. Since I knew nothing about the scale of her income or her expenses, I couldn’t give her a quote off the cuff. All I could do was promise that if she brought the job to us, we’d take care of it as reasonably as possible.”
「確定申告をうちの事務所に頼むとしたら料金はいくらぐらいになるか、というようなことを訊かれたんです。収入や経費がどの程度なのかがわからないから何ともいえないけど、もしうちに任せてもらえるなら出来るかぎり安く抑える、と答えました」

引用元:
(英語版)Newcomer (2018) by Keigo Higashino, translated by Giles Murray; 9. THE DETECTIVE OF NIHONBASHI
(日本語原著)『新参者』(東野圭吾 = 著)、講談社(2009/9);第九章(日本橋の刑事)より
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【単語ノート】
quote = 引用;見積もり

実例9(パターン3):LIVING HISTORY (2003)(邦題『リビング・ヒストリー:ヒラリー・ロダム・クリントン自伝(上・下)』、ヒラリー・ロダム・クリントン = 著)より

Bill is legendary for extemporizing and ad-libbing, but this speech was too long and too important to do entirely off-the-cuff.
ビルは即席演説やアドリブにかけては語り草になっているほどの名手だが、この演説は即興でやるにはいかにも長く重要すぎた。

引用元:
(英語原著)LIVING HISTORY (2003) by Hillary Rodham Clinton; THE DELIVERY ROOM
(日本語版)『リビング・ヒストリー:ヒラリー・ロダム・クリントン自伝(上・下)』(ヒラリー・ロダム・クリントン = 著、酒井洋子 = 訳)、早川書房(2007/11);上巻・「分娩室」より
(英語原著Audible版)Audible-要約版一冊無料!Audible無料体験)サンプル再生時間約15分:ヒラリーさんご本人の朗読です。

【単語ノート】
legendary = 伝説的な
extemporize = 即興でする、即席で話をする

1993年に第42代アメリカ合衆国大統領に就任したビル・クリントンは、医療改革に関するある重要な特別演説でハプニングに見舞われます。

その演説は1時間近くにも及ぶ長く重要なもので、即席演説の名手と言われるビル・クリントンでさえも原稿なしでできるようなものではありませんでした。

しかし、壇上に上がって演説を始めたビル・クリントンの前に設置されたテレプロンプターに映し出されていたのは何ヶ月も前にやった経済政策の演説原稿でした。ビル・クリントンは、スタッフが気づいて原稿を差し替えるまでの7分間、記憶を頼りに演説を行い、最終的には52分間に及んだ大演説を見事に成功させたということです。

上記引用文はこの演説について記載したもので、「即興」でやるには長く重要すぎたことが、「off-the-cuff」を用いて表現されています。

Off-the-cuffのまとめ

それでは、最後に以上の内容をまとめておきます。

off-the-cuff

off-the-cuffのイメージ画像1です。

  • 由来:急にスピーチを頼まれた人が話すことをシャツの袖口にメモしておいて、本番でその袖口を見ながら、つまり「袖口から(off the cuff)」即興でスピーチをする様子から。
  • 意味:即興の(即興で)、アドリブの、ぶっつけ本番の、咄嗟(とっさ)の
  • 英語による定義: without preparation; extemporaneous
  • 出現頻度:AA[高頻度: 高い頻度で洋書に出てくる必須の英語表現]
  • 出現パターン
    パターン1:off-the-cuff + 名詞(形容詞の限定用法)(基本型・最頻出パターン)
    パターン2:be動詞 + off-the-cuff (off the cuff)
    パターン3:一般動詞 + off-the-cuff (off the cuff)
  • 例文
    His off-the-cuff remarks created considerable anger among women.
    彼の即興の発言は、女性たちの大きな怒りを買いました。
    Much of his performance on stage is off the cuff, not planned.
    彼のステージ上のパフォーマンスの多くは即興で、計画されたものではありません。
    He is a great speaker, and always makes a speech off the cuff.
    彼は話がとても上手で、いつも即興でスピーチを行います。

今回は、以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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