洋書に出てくる英語表現0127:bone of contention【おすすめ英語フレーズ編110】

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「洋書に出てくる英語表現」の第127回は、フレーズ編の第110回として「bone of contention」を取りあげます。

Bone of contentionの意味と由来

直訳すると、「争いの骨」となります。

この表現は、1本の骨をめぐって2匹の犬が争う様子に由来します。2匹の犬がいる所に1本の骨を投げ入れると、その骨が「争いの原因」となって2匹の犬の間で激しい争いが生じることから、「bone of contention」は「争いの種」を意味するフレーズとして使用されるようになりました。

「2匹」の犬と書いていることからも分かるように、この表現はある1つの物事を巡って多数の人が争うのではなく、2人の間で争いが生じる場合に使用されることが多いのが特徴です(あくまで「多い」というだけで、3人以上の争いについて使用されることもあります)。

日本語では「争いの種」のほか、「諍(いさか)いの種」や「確執の原因」、「争いの元」、「不和の種」、「争点」などと訳されます。

Bone of contentionの英語による定義

an issue of dispute

洋書におけるbone of contentionの出現頻度

A[中頻度:高めの頻度で洋書に出てくる準必須の英語表現]

(AAA[超高頻度]、AA[高頻度]、A[中頻度]、B[低頻度]、C[まれ]の5段階で評価)

Bone of contentionの年代分布

1921年 – 2016年*
(*当ブログで調査した1813年以降の洋書約1000冊のなかで、当該英語表現の使用が確認された洋書の発行年の範囲)

当ブログで調査した1813年以降に発行された約1000冊の洋書のなかで、当該表現の使用が確認された最も古い洋書は、1921年発行の『Anne of The Island(邦題:アンの婚約)』(L・M・モンゴメリ = 著)で、最も新しい洋書は2016年発行の『War Hawk(邦題:チューリングの遺産 : タッカー&ケイン(上・下))』(ジェームズ・ロリンズ、グラント・ブラックウッド = 著)でした。

このように当ブログの調査では1921年が最も古い使用例でしたが、複数の英文資料によると、この表現は「bone of dissension」の形で1500年代から使用されているそうです。

Bone of contentionの出現パターン

bone of contentionの用法に特に出現パターンと言えるような特別な型は見当たりません。

例文を挙げると次のようになります。

例文127-1)
My husband is not interested in our children’s education at all. That’s always a bone of contention between us.
私の夫は子供達の教育に全く関心がありません。それがいつも私たちの争いの種となっています。

例文127-1)
The difference in thinking about money was always a bone of contention between us.
お金に関する考え方の違いがいつも私たちの争いの種でした。

洋書内の実例

bone of contentionのイメージ画像2です。

それでは、実際に洋書内にみられるbone of contentionの使用例を紹介していきます。

実例1:Michelle Obama: An American Story (2009)(邦題『ミシェル・オバマ – 愛が生んだ奇跡』、デヴィッド・コルバート = 著)より

Michelle recalled to New Yorker reporter Lauren Collins, “We would have this running debate throughout our relationship about whether marriage was necessary. It was sort of a bone of contention, because I was, like, ‘Look, buddy, I’m not one of these who’ll just hang out forever.’ You know, that’s just not who I am.”
ミシェルはそのころのことを『ニューヨーカー』誌のローレン・コリンズ記者に語っている。
「私たちはずっと、結婚が必要かどうかという議論をしてきました。いつも私たちのケンカのタネでした。私は『いいこと? 私はなんとなくずっとそばにいてあげるようなタイプじゃないの』と言い続けました。そんなの私じゃありません」

引用元:
(英語原著)Michelle Obama: An American Story (2009) by David Colbert; 6. “HIS NAME IS BARACK”
(日本語版)『ミシェル・オバマ – 愛が生んだ奇跡』(デヴィッド・コルバート = 著、井上篤夫 = 監修・翻訳)、アートデイズ(2009/3);6章(バラクと運命的出会い)より

第44代アメリカ大統領のバラク・オバマは、弁護士としてシカゴの法律事務所に勤務していた1992年10月にミシェル・ロビンソンと結婚します。

バラクとミシェルは結婚前に3年以上付き合っていたのですが、2人の間では結婚が必要かどうかでいつも意見が食い違っていて、上記引用文ではそれがいつも「ケンカのタネ」となっていたことが「a bone of contention」を用いて表現されています。

バラクは、大事なのは心で結婚そのものには何の意味もないという考えの持ち主で、一方のミシェルはそうしたバラクの態度にしびれを切らしかけていました。

そうして2人の付き合いが始まって3年が経過した頃、ミシェルはバラクから高級レストランでの食事に誘われます。バラクの司法試験合格のお祝いでした。その食事の席でも、バラクはいつもの「ケンカのタネ」を持ち出してきて、結婚なんか無意味だという持論を展開します。うんざりしたミシェルはとうとう我慢の限界に達し、別れを切り出そうとしかけるのですが、その時ウェイターがデザートのトレーを持ってやってきます。デザートのトレーの上には指輪が乗っていたということです。

実例2:CONCUSSION (2015)(邦題『コンカッション』、ジーン・マリー・ラスカス = 著)より

But this dirt-throwing matter has become a bone of contention.
しかし、この土を投げ入れる儀式が今、諍(いさか)いの種になる

引用元:
(英語原著)CONCUSSION (2015) BY JEANNE MARIE LASKAS; CHAPTER 14 DADDY
(日本語版)『コンカッション』(ジーン・マリー・ラスカス = 著、田口俊樹 =訳)、小学館(2016/4);第十四章(父さん)より
(英語Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

この英文では、ナイジェリアのある村で葬儀の際に行われる儀式について記載されています。その村では、夫が亡くなって遺体を地中に埋める際に、未亡人となった妻が夫の遺体の入った棺に最初に土をかける習慣があるということです。

上記引用文では、この「土を投げ入れる儀式」を巡って、儀式を希望しない遺族と司祭との間で諍いが生じたことが「a bone of contention」を用いて表現されていて、ここでは「諍(いさか)いの種」と訳されています。

実例3:Hollywood Hulk Hogan (2002)(邦題『ハリウッド・ハルク・ホーガン:ハルク・ホーガン自伝』、ハリウッド・ハルク・ホーガン & マイケル・ジャン・フリードマン = 著)より

That became a bone of contention between us that wouldn’t go away for quite a while.
しかしそのことが、俺たちの関係を悪化させる原因となり、かなり長い間、和解することはなかった。

引用元:
(英語原著)Hollywood Hulk Hogan (2002) By Hulk Hogan; 46 Steroids: The Trial
(日本語版)『ハリウッド・ハルク・ホーガン:ハルク・ホーガン自伝』(ハリウッド・ハルク・ホーガン & マイケル・ジャン・フリードマン = 著、株式会社ルミエール = 訳)、エンターブレイン(2003/4);第46章(ステロイド裁判)より
(英語原著Audible版)Audible-要約版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間約15分;ハルク・ホーガン本人が朗読しています。

アメリカのプロレス団体WWEの総帥ビンス・マクマホンは、ステロイドを所持してレスラー達に配っていたとの容疑で起訴され、1994年7月にいわゆる「ステロイド裁判」が行われます。

この裁判で証言台に立ったハルク・ホーガンは、ビンス・マクマホンからステロイドを買ったこともなければ、ビンス・マクマホンからステロイドの注射を打たれたこともないと正直に証言します。これで、政府はビンス・マクマホンを有罪にすることができなくなり、ビンスは無罪放免となるのですが、法廷から出てきたビンスはなぜかハルク・ホーガンが真実を語らなかったと怒っていたと言います。上記引用文では、こうした行き違いが原因で2人の関係が悪化したことが、「a bone of contention」を用いて表現されています。

実例4:Broken Music: A Memoir (2003)(邦題『スティング』、スティング = 著)より

I’ve written most of the material on the album, and as my publishing deal was signed long before the Police, Miles has no legal claim to whatever publishing royalties accrue. This will be a bone of contention for years to come and even at this date there is clearly trouble brewing.
私はアルバムの大部分の素材を書いており、私の著作権契約はポリス結成よりずっと前に締結されていた。私の著作印税がどれだけ増えようと、マイルズに法的な権利はない。この件はその後も長い間争いの種となり、今に至ってもトラブルを引き起こしている。

引用元:
(英語原著)Broken Music: A Memoir (2003) by Sting; Chapter 13
(日本語版)『スティング』(スティング = 著、東本 貢司 = 訳)、PHP研究所(2004/12);第13章(母の手紙と父の訪問)より

【単語ノート】
accrue = 生じる、発生する;増加する

実例5:Anne of The Island (1921)(邦題『アンの婚約』、L・M・モンゴメリ = 著)より

Then it grew to be a bone of contention between the British and the French, being occupied now by the one and now by the other, emerging from each occupation with some fresh scar of battling nations branded on it.
そのうちにこの土地は、イギリスとフランスの奪い合いとなって、ある時はイギリスのものに、またある時はフランスのものになった。そして占領のたびに戦う国民のあらたな傷あとをつけられながら発展した。

引用元:
(英語原著)Anne of The Island (1921) by Lucy Maud Montgomery; IV April’s Lady
(日本語版)『アンの婚約』(L・M・モンゴメリ = 著、中村佐喜子 = 訳)、グーテンベルク21(2014/3);第四章(四月夫人)より。Kindle Unlimited会員の方は¥0で読めます(2020/10/23確認)。(Kindle Unlimited 無料体験

実例6:War Hawk (2016)(邦題『チューリングの遺産 : タッカー&ケイン(上・下)』、ジェームズ・ロリンズ、グラント・ブラックウッド = 著)より

Sirocco Power was contracted by the state of New Mexico to build eight hundred miles of power lines for wind and solar energy. A bone of contention with the Department of Defense was that fifty miles of those lines would run through a northern corner of White Sands.
シロッコ電力は全長千三百キロメートルに及ぶ風力および太陽光発電用の電力ケーブルの敷設契約をニューメキシコ州と結んだ。ところが、そのうちの八十キロメートル分がホワイトサンズの北端にかかることから、国防総省との争いの種となった

引用元:
(英語原著)War Hawk (2016) by James Rollins and Grant Blackwood; 19
(日本語版)『チューリングの遺産 : タッカー&ケイン(上・下)』(ジェームズ・ロリンズ、グラント・ブラックウッド = 著、桑田健 = 訳)、竹書房(2017/12);19より。Kindle Unlimited会員の方は¥0で読めます(2020/10/23確認)。(Kindle Unlimited 無料体験

実例7:A Fall of Moondust (1961)(邦題『渇きの海』、アーサー・C.クラーク = 著)より

“You know what I think about bringing tourists to the Moon.”
「そもそも月に観光客を誘致することについて、このわたしがどう考えてるか、それはあんたもよく承知してるはずだ」

The Commissioner did, very well; it had long been a bone of contention between them.
観光局長は痛いほどよく知りつくしていた。それがこのふたりの長年の確執の原因だったのだから

引用元:
(英語原著)A Fall of Moondust (1961) by Arthur C. Clarke; Chapter 3
(日本語版)『渇きの海』(アーサー・C.クラーク = 著、深町真理子 = 訳)、早川書房(1977/4);3より
(英語Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分15秒

実例8:THE PATH TO POWER (1995)(邦題『サッチャー 私の半生』 マーガレット・サッチャー = 著)より

Most of the borough’s secondary schools in fact went comprehensive that September. The local authority kept reformulating its plans. Christ’s College and Woodhouse Grammar Schools were the main bones of contention.
実際は、市の大半の中学校が、その年の九月に総合制へと移行している。地元当局はその後も総合化路線に沿って計画を進め、クライスツ・カレッジとウッドハウス・グラマー・スクールが議論の中心になった。

引用元:
(英語原著)THE PATH TO POWER (1995) by Margaret Thatcher; PART ONE: Chapter VI: Teacher’s Pest
(日本語版)『サッチャー 私の半生〈上・下〉』(マーガレット・サッチャー = 著、石塚 雅彦 = 訳)、日本経済新聞社 (1995/8);上巻、第6章(ティーチャーズ・ペスト)より

Bone of contentionのまとめ

それでは、最後に以上の内容をまとめておきます。

bone of contention

bone of contentionのイメージ画像1です。

  • 由来:2匹の犬がいる所に1本の骨を投げ入れると、その骨が「争いの原因」となって激しい争いが生じることから。
  • 意味:争いの種、諍(いさか)いの種、争いの元、争点
  • 英語による定義:an issue of dispute
  • 出現頻度:A[中頻度:高めの頻度で洋書に出てくる準必須の英語表現]
  • 出現パターン:特に出現パターンと言えるような特別な型は見当たりません。
  • 例文
    My husband is not interested in our children’s education at all. That’s always a bone of contention between us.
    私の夫は子供達の教育に全く関心がありません。それがいつも私たちの争いの種となっています。
    The difference in thinking about money was always a bone of contention between us.
    お金に関する考え方の違いがいつも私たちの争いの種でした。

今回は、以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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