洋書に出てくる英語表現0075:uphill battle【おすすめ英語フレーズ編58】

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「洋書に出てくる英語表現」の第75回は、フレーズ編の第58回として「uphill battle」を取りあげます。

目次
  1. Uphill battleの意味と由来
  2. Uphill battleの英語による定義
  3. 洋書におけるuphill battleの出現頻度
  4. Uphill battleの年代分布
  5. Uphill battleの出現パターン
  6. 洋書内の実例
    1. 実例1(パターン1):INSANELY SIMPLE: The Obsession That Drives Apple’s Success (2012)(邦題『Think Simple – アップルを生みだす熱狂的哲学』、ケン・シーガル = 著)より
    2. 実例2(パターン1):Steve Jobs The Man Who Thought Different (2012)(邦題『スティーブ・ジョブズの生き方』、カレン・ブルーメンタール = 著)より
    3. 実例3(パターン1):RAFA: My Story (2011)(邦題『ラファエル・ナダル自伝』、ラファエル・ナダル、ジョン・カーリン = 著)より
    4. 実例4(パターン1):Hollywood Hulk Hogan (2002)(邦題『ハリウッド・ハルク・ホーガン:ハルク・ホーガン自伝』、ハリウッド・ハルク・ホーガン & マイケル・ジャン・フリードマン = 著)より
    5. 実例5(パターン2):THE STEVE JOBS WAY: iLEADERSHIP FOR A NEW GENERATION (2011)(邦題『ジョブズ・ウェイ 世界を変えるリーダーシップ』、ジェイ・エリオット、ウィリアム・L ・サイモン = 著)より
    6. 実例6(パターン2):Michael Jackson Conspiracy (2007)(邦題『マイケル・ジャクソン裁判:あなたは彼を裁けますか?』、アフロダイテ・ジョーンズ = 著)より
    7. 実例7(パターン3):Spoken from the Heart (2010)(邦題『ローラ・ブッシュ自伝 – 脚光の舞台裏』、ローラ・ブッシュ = 著)より
    8. 実例8(パターン3):Creating a World Without Poverty: Social Business and the Future of Capitalism (2007)(邦題『貧困のない世界を創る』、ムハマド・ユヌス = 著)より
    9. 実例9(パターン3):Team of Rivals: The Political Genius of Abraham Lincoln (2005)(邦題『リンカーン』、ドリス・カーンズ・グッドウィン = 著)より
    10. 実例10(パターン4):The Alpine Path: The Story of My Career (1917)(邦題『険しい道:モンゴメリ自伝』、L・M・モンゴメリ = 著)より
    11. 実例11(パターン4):Team of Rivals: The Political Genius of Abraham Lincoln (2005)(邦題『リンカーン』、ドリス・カーンズ・グッドウィン = 著)より
  7. Uphill battleのまとめ

Uphill battleの意味と由来

直訳すると、「上り坂の戦い」となります。

この表現は、山や丘の斜面で行う戦闘に由来します。戦闘時に丘を駆け上がりながら、上から攻め下ってくる敵と対峙するのは困難な戦いとなることから、「uphill battle」は「勝つ見込みの低い困難な戦い」を意味するフレーズとして、戦闘以外の場面でも広く使われるようになりました。

日本語では「勝つ見込みの低い困難な戦い」のほか、「厳しい戦い」、「苦しい戦い」、「苦戦」、「悪戦苦闘」、「至難の業」、「過酷な戦い」、「骨の折れる戦い」などと訳されます。

Uphill battleの英語による定義

a difficult task that seems unlikely to be accomplished

洋書におけるuphill battleの出現頻度

AA[高頻度: 高い頻度で洋書に出てくる必須の英語表現]

(AAA[超高頻度]、AA[高頻度]、A[中頻度]、B[低頻度]、C[まれ]の5段階で評価)

Uphill battleの年代分布

1917年 – 2019年*
(*当ブログで調査した1813年以降の洋書約1000冊のなかで、当該英語表現の使用が確認された洋書の発行年の範囲)

当ブログで調査した1813年以降に発行された約1000冊の洋書のなかで、当該表現の使用が確認された最も古い洋書は、1917年発行の『The Alpine Path: The Story of My Career(邦題:険しい道:モンゴメリ自伝)』(L・M・モンゴメリ = 著)で、最も新しい洋書は2019年発行の『Tim Cook(邦題:ティム・クック:アップルをさらなる高みへと押し上げた天才)』(リーアンダー・ケイニー = 著)でした。

Uphill battleの出現パターン

uphill battleの出現パターンは主に以下の4つに分類することができます。

パターン1:be an uphill battle(基本型・最頻出パターン)
パターン2:fight an uphill battle
パターン3:haveなどその他の動詞とともに使用するもの
パターン4:batlle以外の名詞を使用するもの(uphill struggle / uphill climb)

パターン1は、be動詞とともに用いる基本型で、例文を挙げると次のようになります。

例文75-1)
I decided to deliver my baby while receiving cancer treatment. I knew it was going to be an uphill battle, but I desperately wanted to be a mother.
私は癌の治療を受けながら出産することに決めました。困難な戦いになることは分かっていましたが、どうしても母親になりたかったのです。

パターン2は、「fight an uphill battle」の形で「苦戦する」や「困難な戦いに挑む」を意味するものです。

例文75-2)
In that match, we were fighting an uphill battle, because our captain got a red card.
その試合では、キャプテンがレッドカードをもらったため、私達は苦戦を強いられていました。

パターン3は、faceやhaveなどのその他の動詞とともに使用するもので、例文を挙げると次のようになります。

例文75-3)
It was obvious that I would face an uphill battle in this company, because most of the new employees had quit the job within only one month in the preceding year.
前年に新入社員のほとんどがわずか1ヵ月以内に仕事を辞めていたため、私がこの会社で苦戦するであろうことは明らかでした。

パターン4は、uphill struggleやuphill climbのようにbattle以外の名詞を使うものです。

例文75-4)
Working with such a stubborn partner is an uphill struggle.
そのような頑固なパートナーと一緒に働くのは至難の業です。

洋書内の実例

uphill battleのイメージ画像2です。

 

それでは、実際に洋書内にみられるuphill battleの使用例を紹介していきます。

 

まずは、be動詞とともに用いる基本型のパターン1から紹介します。

パターン1:be an uphill battle(基本型・最頻出パターン)

実例1(パターン1):INSANELY SIMPLE: The Obsession That Drives Apple’s Success (2012)(邦題『Think Simple – アップルを生みだす熱狂的哲学』、ケン・シーガル = 著)より

There were moments of brilliance, and Steve performed well as superstar, showman, and salesman — but this was very much an uphill battle.
輝きを放ったときは何度かあったし、スティーブはスーパースター、ショーマン、セールスマンの役をうまくやってのけたが、とても苦しい戦いだった

引用元:
(英語原著)INSANELY SIMPLE: The Obsession That Drives Apple’s Success (2012) by Ken Segall; Chapter 8 Think Human
(日本語版)『Think Simple – アップルを生みだす熱狂的哲学』(ケン・シーガル = 著、高橋則明 = 訳、林 信行 = 監修・解説)、NHK出版(2012/5);第8章(人間を中心にする)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間約5分

1985年、アップル社内の権力闘争に敗れたスティーブ・ジョブズは、自らアップルを辞め、アップルへの復讐を胸にネクストコンピュータ社を設立しますが、ネクスト社のコンピュータはほとんど売れませんでした。この引用文では、こうしたジョブズのネクスト社時代の戦いが「uphill battle」と表現されていて、ここでは「苦しい戦い」と訳されています。

この本には、「uphill battle」が使われている場所がもう1箇所あります。

Forcing people to follow new rules is always an uphill battle, but getting them to buy into a concept to the point where they start contributing their own ideas can literally create a movement within an organization.
新しいルールに人々を従わせるのは、いつだって骨の折れる戦いになる。それでも人々がそれを信じ、自身のアイデアを話すようになれば、組織の中から確実に動きが生まれてくる。

引用元:
(英語原著)INSANELY SIMPLE: The Obsession That Drives Apple’s Success (2012) by Ken Segall; Conclusion Think Different
(日本語版)『Think Simple – アップルを生みだす熱狂的哲学』(ケン・シーガル = 著、高橋則明 = 訳、林 信行 = 監修・解説)、NHK出版(2012/5);Conclusion(Think Different)より引用

実例2(パターン1):Steve Jobs The Man Who Thought Different (2012)(邦題『スティーブ・ジョブズの生き方』、カレン・ブルーメンタール = 著)より

His wife, who also had been a vegan, began adding fish and other proteins to family meals in the hope of convincing Jobs to give his body what it needed. But it was an uphill battle.
妻のローリーンも厳格なベジタリアンだったが、ジョブズの体に必要な栄養を取れるように、魚などのタンパク質を家族の食事に加えるようになった。だが、これは神経のすりヘる闘いだった

引用元:
(英語原著)Steve Jobs The Man Who Thought Different (2012) by Karen Blumenthal; 19 Cancer
(日本語版)『スティーブ・ジョブズの生き方』(カレン・ブルーメンタール = 著、渡邊了介 = 訳)、あすなろ書房(2012/3);19(がん)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

【単語ノート】
vegan [ˈvɛgən] = 完全菜食主義者、厳格なベジタリアン

2004年7月、当時49歳のスティーブ・ジョブズは、ずっと拒否していた膵臓がんの摘出手術を受けます。この膵臓がんは2003年11月頃に既に見つかっていて、家族が約9ヵ月間説得してようやく実現した手術でした。

家族、特に妻のローリーンにとって大変だったのは、人生のほとんどをベジタリアンとして生きてきたジョブズに必要な栄養を取らせることでした。この引用文では、ベジタリアンのジョブズに必要な栄養を取らせることが「uphill battle」を用いて表現されていて、ここでは「神経のすりヘる闘い」と訳されています。

実例3(パターン1):RAFA: My Story (2011)(邦題『ラファエル・ナダル自伝』、ラファエル・ナダル、ジョン・カーリン = 著)より

In my case it’s probably got a lot to do with Toni, who’s conditioned me to believe from childhood that every match is going to be an uphill battle.
だが、僕の場合は、子どもの頃から、どの試合も厳しい戦いになると信じるようにトニーに教育されてきた。

引用元:
(英語原著)RAFA: My Story (2011) by RAFAEL NADAL and John Carlin; CHAPTER 7 MIND OVER MATTER
(日本語版)『ラファエル・ナダル自伝』(ラファエル・ナダル、ジョン・カーリン = 著、渡邊玲子 = 訳)、実業之日本社(2011/9);第7章「気力で乗り越えろ」より引用

実例4(パターン1):Hollywood Hulk Hogan (2002)(邦題『ハリウッド・ハルク・ホーガン:ハルク・ホーガン自伝』、ハリウッド・ハルク・ホーガン & マイケル・ジャン・フリードマン = 著)より

Eric Bischoff was out there all by himself, without any experienced people to lean on. He did his best to keep us going, but it was an uphill battle.
エリック・ビショフは経験の浅い者たちに頼ることなく、ひとりで闘っていた。できる限りのことをやっていたが、やはり悪戦苦闘だった

引用元:
(英語原著)Hollywood Hulk Hogan (2002) By Hulk Hogan; 59 A Slippery Slope
(日本語版)『ハリウッド・ハルク・ホーガン:ハルク・ホーガン自伝』(ハリウッド・ハルク・ホーガン & マイケル・ジャン・フリードマン = 著、株式会社ルミエール = 訳)、エンターブレイン(2003/4);第59章(転落への道)より引用
(英語原著Audible版)Audible-要約版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間約15分;要約版ですが、ハルク・ホーガン本人が朗読しています。サンプルだけでも聞く価値アリ。

And that was my experience with the XWF. They’re still trying to make a go of it, but it’s an uphill battle.
これがXWFに関する俺の体験だ。だが、ヤツらはまだそれを成功させようと悪戦苦闘している

引用元:
(英語原著)Hollywood Hulk Hogan (2002) By Hulk Hogan; 64 The XWF
(日本語版)『ハリウッド・ハルク・ホーガン:ハルク・ホーガン自伝』(ハリウッド・ハルク・ホーガン & マイケル・ジャン・フリードマン = 著、株式会社ルミエール = 訳)、エンターブレイン(2003/4);第64章(XWF)より引用

2001年、ビンス・マクマホン率いるアメリカのプロレス団体WWEがライバル団体を買収したことで、アメリカのプロレス界にはナンバー2の団体どころか、ナンバー3の団体もナンバー4の団体も存在しないという奇妙な状況が生まれます。これは、新しくプロレス団体を立ち上げれば、自動的にナンバー2の座を手に入れることができるというある面でおいしい状況を意味していました。

そこで、ハルク・ホーガンのブランドを利用してナンバー2の団体を立ち上げようと考えた人たちがXWF(エクストリーム・レスリング・フェデレーション)という新団体の立ち上げを計画します。

ハルク・ホーガンも最初はその話に乗り気だったのですが、肝心の後援者達が金を出し渋り始めたことや、プロレスのことを何も知らない人物に経営が任されようとしていたことなどもあって、結局ハルク・ホーガンは契約書にはサインしませんでした。

上記引用文は、ハルク・ホーガンが手を引いた後のXWFの状況が「uphill battle」を用いて表現されていて、ここでは「悪戦苦闘」と訳されています。

 

次は、「fight an uphill battle」の形で「苦戦する」や「困難な戦いに挑む」を意味するパターン2です。

パターン2:fight an uphill battle

実例5(パターン2):THE STEVE JOBS WAY: iLEADERSHIP FOR A NEW GENERATION (2011)(邦題『ジョブズ・ウェイ 世界を変えるリーダーシップ』、ジェイ・エリオット、ウィリアム・L ・サイモン = 著)より

As for convincing the board, I had been fighting an uphill battle.
取締役たちを説得する作業は難航した

引用元:
(英語原著)THE STEVE JOBS WAY: iLEADERSHIP FOR A NEW GENERATION (2011) by Jay Elliot with William L. Simon; 7 Maintaining Momentum
(日本語版)『ジョブズ・ウェイ 世界を変えるリーダーシップ』(ジェイ・エリオット、ウィリアム・L ・サイモン = 著、中山 宥 = 訳)、ソフトバンク クリエイティブ株式会社;7(勢いを保つ)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間約2分30秒

実例6(パターン2):Michael Jackson Conspiracy (2007)(邦題『マイケル・ジャクソン裁判:あなたは彼を裁けますか?』、アフロダイテ・ジョーンズ = 著)より

Pearl Jr. encouraged me to write the book about the Jackson trial, however, I still felt I would be fighting an uphill battle.
パール・ジュニアは、マイケルの裁判本を執筆すべきだと私を促した。しかし、この時点でも私はまだ、厳しい戦いを強いられるだろうと弱気だった

引用元:
(英語原著)Michael Jackson Conspiracy (2007) by Aphrodite Jones; Author’s Note; Kindle Unlimited会員の方は¥0で読めます(2020/8/10確認)。(Kindle Unlimited 無料体験
(日本語版)『マイケル・ジャクソン裁判:あなたは彼を裁けますか?』(アフロダイテ・ジョーンズ = 著、押野素子 = 訳)、株式会社ブルース・インターアクションズ(2009/2);著者注より引用

 

次は、faceやhaveなどのその他の動詞とともに使用するパターン3です。

パターン3:haveなどその他の動詞とともに使用するもの

実例7(パターン3):Spoken from the Heart (2010)(邦題『ローラ・ブッシュ自伝 – 脚光の舞台裏』、ローラ・ブッシュ = 著)より

George’s brother Jeb was running to be governor of Florida. Both brothers had uphill battles in their election races, but both believed deeply in the responsibility of public service and were also fascinated with politics and public policy. And both were going into the family business.
ジョージの弟ジェブは、フロリダ州知事選に立候補した。兄弟がそれぞれの選挙で苦戦を強いられていたけれど、二人は公共事業の果たすべき役割について確固とした信念を持ち、政治と国政に強く興味を引かれていた。そしてそれは家業を受け継ぐことでもあった。

引用元:
(英語原著)Spoken from the Heart (2010) by Laura Bush; Traveling Light
(日本語版)『ローラ・ブッシュ自伝 – 脚光の舞台裏』(ローラ・ブッシュ = 著、村井 理子 = 訳)、中央公論新社(2015/5);身軽な旅より引用

実例8(パターン3):Creating a World Without Poverty: Social Business and the Future of Capitalism (2007)(邦題『貧困のない世界を創る』、ムハマド・ユヌス = 著)より

In fact, a significant percentage of Bangladeshi travelers to India are the sick and their family members. So when we founded Grameen Kalyan in 1996, we knew we would have an uphill battle.
実際、インドに行くバングラデシュ人旅行者のうちのかなりの割合が、病人とその家族なのだ。だから一九九六年に私たちがグラミン・カルヤンを創設したときには、苦しい闘いになるに違いないとわかっていた

引用元:
(英語版)Creating a World Without Poverty: Social Business and the Future of Capitalism (2007) by Muhammad Yunus with Karl Weber; 4 From Microcredit to Social Business
(日本語版)『貧困のない世界を創る』(ムハマド・ユヌス = 著、猪熊弘子 = 訳)、早川書房(2008/10);4(マイクロクレジットからソーシャル・ビジネスへ)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

実例9(パターン3):Team of Rivals: The Political Genius of Abraham Lincoln (2005)(邦題『リンカーン』、ドリス・カーンズ・グッドウィン = 著)より

Despite Weed’s caution that he faced an uphill battle, his native optimism would not be dampened.
骨の折れる選挙戦に直面するとのウィードの警告にもかかわらず、彼の生来の楽天主義は翳らなかった。

引用元:
(英語原著)Team of Rivals: The Political Genius of Abraham Lincoln (2005) by Doris Kearns Goodwin; Chapter 3 The Lure of Pollitics
(日本語版)『リンカーン 上・中・下(「リンカン 上・下」(2011年刊)の改題)』(ドリス・カーンズ・グッドウィン = 著、平岡緑 = 訳)、中央公論新社(2013/2);第三章(政治の魅力)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験

【単語ノート】
dampen = くじけさせる

 

最後は、uphill struggleやuphill climbのようにbattle以外の名詞を使うパターン4です。

パターン4:batlle以外の名詞を使用するもの(uphill struggle / uphill climb)

実例10(パターン4):The Alpine Path: The Story of My Career (1917)(邦題『険しい道:モンゴメリ自伝』、L・M・モンゴメリ = 著)より

My career? Had I a career? Was not — should not — a “career” be something splendid, wonderful, spectacular at the very least, something varied and exciting? Could my long, uphill struggle, through many quiet, uneventful years, be termed a “career”? It had never occurred to me to call it so; and, on first thought, it did not seem to me that there was much to be said about that same long, monotonous struggle.
自伝? いったいわたしに人生なんてあったのかしら? 私の人生はすばらしいものだったのだろうか — 光り輝く過去がわたしにはあったのだろうか? どう考えてみても胸が躍るようなことはなにもなかったのではないだろうか? 今日までのわたしの「人生」はとても長く、黙々と山をよじ登るような波瀾万丈の年月でした。このような「経歴」を成功者の人生と呼ぶことができるのでしょうか。わたしにはとても考えられないことです。毎日毎日変わることのない単調な戦い — そのような人生について、なにを語ったらいいのか。

引用元:
(英語原著)The Alpine Path: The Story of My Career (1917) by Lucy Maud Montgomery; One
(日本語版)『険しい道:モンゴメリ自伝』(L・M・モンゴメリ = 著、山口 昌子 = 訳)、グーテンベルク21(2011/11);一(プリンス・エドワード島 — 母の死)より引用。Kindle Unlimited会員の方は¥0で読めます(2020/8/10確認)。(Kindle Unlimited 無料体験

『赤毛のアン』シリーズの著者、モンゴメリ(Lucy Maud Montgomery, 1874-1942)の自伝からの引用です。

ここでは、『婦女界(Everywoman’s World)』という雑誌の編集長から自叙伝を書いてみませんかと言われたときのモンゴメリの心境が記載されています。モンゴメリは、自叙伝の執筆を依頼された時、少し胸がわくわくして顔がほころんだものの、振り返ってみると自分の人生はほとんど語ることが何もなかったといいます。そのような流れで出てくるのがこの引用文で、モンゴメリは自分の人生を「uphill struggle」と表現しています。

それでも、モンゴメリは編集長の依頼を断りきれないので、自分と同じようにうんざりするような人生を苦しみながら歩き続けている人びとの励ましになるかも知れないとの思いから、「あまりぱっとしないわたしの人生物語(my tame story)」を書くことにしたということです。

実例11(パターン4):Team of Rivals: The Political Genius of Abraham Lincoln (2005)(邦題『リンカーン』、ドリス・カーンズ・グッドウィン = 著)より

The warnings were unnecessary — Lincoln was, above all, a realist who fully understood that he faced an uphill climb against his better-known rivals.
忠告は不必要であった — リンカンはなによりも現実主義者であり、自分が著名な競争相手より骨の折れる登り坂に直面している事実を完壁に理解していた。

引用元:
(英語原著)Team of Rivals: The Political Genius of Abraham Lincoln (2005) by Doris Kearns Goodwin; Chapter 1 Four Men Waiting
(日本語版)『リンカーン 上・中・下(「リンカン 上・下」(2011年刊)の改題)』(ドリス・カーンズ・グッドウィン = 著、平岡緑 = 訳)、中央公論新社(2013/2);第一章(待機する四人の男たち)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験

Uphill battleのまとめ

それでは、最後に以上の内容をまとめておきます。

uphill battle

uphill battleのイメージ画像1です。

  • 由来:戦闘時に丘を駆け上がりながら、上から攻め下ってくる敵と対峙するのは困難な戦いとなることから。
  • 意味:勝つ見込みの低い困難な戦い、厳しい戦い、苦戦、悪戦苦闘、骨の折れる戦い
  • 英語による定義:a difficult task that seems unlikely to be accomplished
  • 出現頻度:AA[高頻度: 高い頻度で洋書に出てくる必須の英語表現]
  • 出現パターン
    パターン1:be an uphill battle(基本型・最頻出パターン)
    パターン2:fight an uphill battle
    パターン3:have an uphill battleなどその他の動詞とともに使用するもの
    パターン4:batlle以外の名詞を使用するもの(uphill struggle / uphill climb)
  • 例文
    I decided to deliver my baby while receiving cancer treatment. I knew it was going to be an uphill battle, but I desperately wanted to be a mother.
    私は癌の治療を受けながら出産することに決めました。困難な戦いになることは分かっていましたが、どうしても母親になりたかったのです。
    In that match, we were fighting an uphill battle, because our captain got a red card.
    その試合では、キャプテンがレッドカードをもらったため、私達は苦戦を強いられていました。
    It was obvious that I would face an uphill battle in this company, because most of the new employees had quit the job within only one month in the preceding year.
    前年に新入社員のほとんどがわずか1ヵ月以内に仕事を辞めていたため、私がこの会社で苦戦するであろうことは明らかでした。
    Working with such a stubborn partner is an uphill struggle.
    そのような頑固なパートナーと一緒に働くのは至難の業です。

今回は、以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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