洋書に出てくる英語表現0059:「shoes(靴)」には「●●●」という意味がある【第2・第3の意味編6】

「洋書に出てくる英語表現0059:「shoes(靴)」には「●●●」という意味がある【第2・第3の意味編6】」のアイキャッチ画像

「洋書に出てくる英語表現」の第59回は「第2・第3の意味編」の第6回として「shoes」を取り挙げます。

「shoes」と言えば、もちろん「靴」の意味ですが、「shoes」には「靴」以外にもよく使われる意味が1つありますので、今回はそれを紹介します。

目次
  1. あなた自身を私の靴の中に置いてみてよ!
  2. 洋書におけるshoesの出現頻度
  3. Shoesの年代分布
  4. Shoesの出現パターン
  5. 洋書内の実例
    1. 実例1(パターン1):Steve Jobs The Man Who Thought Different (2012)(邦題『スティーブ・ジョブズの生き方』、カレン・ブルーメンタール = 著)より
    2. 実例2(パターン1):David Beckham: My Side (2003)(邦題『D・ベッカム自叙伝 ベッカム:マイサイド』、デイヴィット・ベッカム & トム・ワット = 著)より
    3. 実例3(パターン1):How To Win Friends And Influence People (1936)(邦題『人を動かす』、D.カーネギー = 著)より
    4. 実例4(パターン2):Steve Jobs and the NeXT Big Thing (1993)(邦題『スティーブ・ジョブズの道』、ランドール・ストロス著)より
    5. 実例5(パターン2):The Greek Coffin Mystery (1932)(邦題『ギリシア棺謀殺事件』、エラリー・クイーン = 著)より
    6. 実例6(パターン2):Tokyo Underworld (1999)(邦題『東京アンダーワールド』、ロバート・ホワイティング = 著)より
    7. 実例7(パターン3):STEVE JOBS: THE BIOGRAPHY (2011)(邦題『スティーブ・ジョブズ』、ウォルター・アイザックソン = 著)より
    8. 実例8(パターン3):BUILT TO LAST: Successful Habits of Visionary Companies (1994)(邦題『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』、ジム・コリンズ、ジェリー・ポラス = 著)より
    9. 実例9(パターン3):Breakfast at Tiffany’s (1958)(邦題『ティファニーで朝食を』、カポーティ = 著)より
    10. 実例10(パターン4):How Google Works (2014)(邦題『How Google Works 私たちの働き方とマネジメント』、エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグル = 著)より
    11. 実例11(パターン4):Tim Cook (2019)(邦題『ティム・クック:アップルをさらなる高みへと押し上げた天才』、リーアンダー・ケイニー = 著)より
    12. 実例12(パターン4):Think Like Zuck: The Five Business Secrets of Facebook’s Improbably Brilliant CEO Mark Zuckerberg (2013)(邦題『THINK LIKE ZUCK マーク・ザッカーバーグの思考法』、エカテリーナ・ウォルター = 著)より
    13. 実例13(パターン4):Ric Flair: To Be the Man (2004)(邦題『リック・フレアー自伝 トゥー・ビー・ザ・マン』、リック・フレアー、キース・エリオット・グリーンバーグ = 著)より
    14. 実例14(パターン4):’Salem’s Lot (1975)(邦題『呪われた町(上・下)』、スティーヴン・キング = 著)より
  6. Shoesのまとめ

あなた自身を私の靴の中に置いてみてよ!

まず、次の文章をみて下さい。

この英文内で「shoes」がどういう意味で使われているか分かりますでしょうか。

Juri shook her head vigorously. Her shortly cropped hair went wild. “You might be having fun thinking of this as a game, but put yourself in my shoes, too. I don’t want this tension anymore. I want to be able to relax.”

映画化もされた東野圭吾さんの小説『ゲームの名は誘拐』(2002)の英訳版『The Name of the Game is a Kidnapping』(2017)からの引用です。

敏腕広告クリエイターの主人公・佐久間駿介は、仕事で辛酸を舐めさせられた日星自動車の副社長・葛城勝俊の娘・樹理に狂言誘拐を持ちかけ、葛城勝俊から3億円を奪い取ることを計画するのですが、ここでは、既に樹理を人質として「誘拐」していて、その後、身代金の受け渡しをいつ実行するのかということが佐久間と樹理の間で話し合われています。

「いつやるの?」と焦る樹理に対し、佐久間は「確実な時期を選んで、確実な方法で金を穫ればいい」と答えます。

それに対する樹理の反応を記載しているのがこの引用文で、

「あなたはゲーム感覚で楽しいかもしれないけど、あなたもあなた自身を私の靴の中に置いてみてよ。こんな緊張、もういやよ。早く楽になりたい」

と書かれています。

警察にいつ捕まるともしれない緊張感から早く解放されたい樹理の「靴」の中に、ゲーム感覚で楽しんでいるかもしれない佐久間を置く….。

もうお分かりだと思いますが、ここでは「shoes」が「立場」や「状況」という意味で使われています。

Juri shook her head vigorously. Her shortly cropped hair went wild. “You might be having fun thinking of this as a game, but put yourself in my shoes, too. I don’t want this tension anymore. I want to be able to relax.”
樹理は激しく頭を振った。短く切った髪が暴れた。
「あなたはゲーム感覚で楽しいかもしれないけど、あたしの身にもなってよ。こんな緊張、もういやよ。早く楽になりたい」

引用元:
(英語版)The Name of the Game is a Kidnapping (2017) by Keigo Higashino, translated by Jan Mitsuko Cash; Chapter 11
(日本語原著)『ゲームの名は誘拐』(東野圭吾 = 著)、光文社(2002/11);11章より引用

つまり、「あなたもあなた自身を私の靴の中に置いてみてよ」とは「あなたも私の立場になって考えてみてよ」という意味で、ここでは「あたしの身にもなってよ」という原文が「put yourself in my shoes, too」と英訳されています。

洋書におけるshoesの出現頻度

AAA[超高頻度:極めて高い頻度で洋書に出てくる必須の英語表現]

(AAA[超高頻度]、AA[高頻度]、A[中頻度]、B[低頻度]、C[まれ]の5段階で評価)

shoesは、「靴」の意味で洋書に高頻度に出現するだけでなく、「立場」や「状況」の意味でも高頻度に出現します。

Shoesの年代分布

1847年 – 2019年*
(*当ブログで調査した1813年以降の洋書約1000冊のなかで、当該英語表現の使用が確認された洋書の発行年の範囲)

当ブログで調査した1813年以降に発行された約1000冊の洋書のなかで、「立場」や「状況」の意味での「shoes」の使用が確認された最も古い洋書は、1847年発行の『Jane Eyre(邦題:ジェイン・エア)』(C.ブロンテ = 著)で、最も新しい洋書は2019年発行の『Tim Cook(邦題:ティム・クック:アップルをさらなる高みへと押し上げた天才)』(リーアンダー・ケイニー = 著)でした。

Shoesの出現パターン

「立場」や「状況」の意味でのshoesの出現パターンは主に以下の4つに分類することができます。

パターン1:in someone’s shoes
パターン2:the shoe is on the other foot
パターン3:put oneself in the shoes of 〜
パターン4:fill someone’s shoes

パターン1は、「in someone’s shoes」の形で誰か他の人の立場にいることを表すもので、例文を上げると次のようになります。

例文59-1)
If I were in your shoes, I would probably have done the same thing.
もし私があなたの立場にいたとしても、たぶん同じことをしていたと思います。

パターン2は、「the shoe is on the other foot」の形で使用されるもので、直訳すると「靴がもう一方の足に履かれている」、つまり「靴を左右反対に履いている」状態を指していて、次のように「立場が逆転している」の意味で使用されます。

例文59-2)
Considering his performance last year, I’ve never imagined that the shoe could be on the other foot like this.
彼の去年のパフォーマンスを考えると、このように立場が逆転するとは想像だにしませんでした。

パターン3は、冒頭の『ゲームの名は誘拐』の引用文に出てきたように「put oneself in the shoes of —」の形で使用するもので、「自分を(他の人)の立場に置く」を意味します。

例文59-3)
You will never understand my true feelings unless you put yourself in my shoes.
私の立場に立って考えない限り、あなたが私の本当の気持ちを理解することはないでしょう。

パターン4は、「fill someone’s shoes」の形で使用されるもので、直訳すると「だれかの立場を埋める」となり、次のように「代役をつとめる」、「後釜に座る」、「後任となる」の意味で使用されます。

例文59-4)
He is so competent that it isn’t easy for anyone to fill his shoes.
彼はとても有能なので、彼の代役をつとめるのは誰にとっても簡単なことではありません。

洋書内の実例

the shoe is on the other footのイメージ画像です。

それでは、実際に洋書内にみられるshoesの使用例を紹介していきます。

 

まずは、パターン1から紹介します。

パターン1:in someone’s shoe

実例1(パターン1):Steve Jobs The Man Who Thought Different (2012)(邦題『スティーブ・ジョブズの生き方』、カレン・ブルーメンタール = 著)より

At a conference, Dell founder Michael S. Dell was asked what he would do if he were in Jobs’s shoes. He was blunt, saying, “I’d shut it down and give the money back to shareholders.”
あるコンピュータ展示会で、デル創業者のマイケル・S ・デルは、ジョブズの立場に置かれたらどうするかと質問され、こともなげに答えた。
「会社を清算して株主にお金を返しますね」

引用元:
(英語原著)Steve Jobs The Man Who Thought Different (2012) by Karen Blumenthal; 17 Turnaround
(日本語版)『スティーブ・ジョブズの生き方』(カレン・ブルーメンタール = 著、渡邊了介 = 訳)、あすなろ書房(2012/3);17(復活)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

【単語ノート】
blunt = ぶっきらぼうな、無愛想な、率直な
shareholder = 株主

1996年12月、スティーブ・ジョブズは20年前に自分が作った会社に11年ぶりに戻ってきますが、ジョブズが復帰した時点でアップルは既に瀕死の状態で、あと半年で破産という状況にまで追い込まれていました。

当時はインテル製チップを搭載したWindowsパソコンが隆盛を極めていて、デル・コンピュータなどの会社がこうしたWindowsパソコンを低価格で販売して急成長するとともに、パソコン市場では激しい価格競争が繰り広げられていました。

そうした状況下で開かれたあるコンピュータの展示会で、デル・コンピュータの創業者であるマイケル・デルが言ったとされるのが上記引用文の言葉です。

もしマイケル・デルがジョブズの「靴」の中、すなわちジョブズの「立場」にいたとしたら、会社を清算して、株主にお金を返すということです。

ちなみに、当時スティーブ・ジョブズは彼のもう1つの会社ピクサーが大成功をおさめて既に富豪に返り咲いていたので、年棒1ドルでアップルの立て直しに尽力していたということです(1ドルの支給を受けるのは家族が医療保険を使えるようにするため)。

実例2(パターン1):David Beckham: My Side (2003)(邦題『D・ベッカム自叙伝 ベッカム:マイサイド』、デイヴィット・ベッカム & トム・ワット = 著)より

But then I asked him what he’d do if he was in my shoes.
だから僕は、彼が僕の立場ならどうするかと質問した。

引用元:
(英語原著)David Beckham: My Side (2003) by David Beckham & Tom Watt; 14 United Born and Bred
(日本語版)『D・ベッカム自叙伝 ベッカム:マイサイド』(デイヴィット・ベッカム & トム・ワット = 著、東本貢司監修、高月園子ほか訳)、扶桑社(2003/10);14(ユナイテッドで生まれ育って)より引用

かねてからアレックス・ファーガソン監督との確執が伝えられていたデイビッド・ベッカムは、2001-02シーズンの終了後にイングランドのマンチェスター・ユナイテッドからスペインの名門レアル・マドリードに移籍しますが、その移籍に先立ってベッカムはユナイテッドのクラブディレクターのピーター・ケニオンに電話をかけて、残留か移籍かの相談をします。

その相談について記載しているのがこの引用文で、「僕」はデイビッド・ベッカム、「彼」はピーター・ケニオンを指していて、「彼が僕の立場ならどうするか」という部分が「in someone’s shoe」を使って表現されています。

実例3(パターン1):How To Win Friends And Influence People (1936)(邦題『人を動かす』、D.カーネギー = 著)より

‘I told him that I understood exactly how he felt and that, if I were in his shoes, I should undoubtedly feel precisely as he did.
「わたしは、彼の気持ちがよくわかり、もしわたしが彼だったら、やはり同じようにしただろうといった

引用元:
(英語原著)How To Win Friends And Influence People (1936) by Dale Carnegie; PART TWO: SIX WAYS TO MAKE PEOPLE LIKE YOU, 4. An Easy Way to Become a Good Conversationalist
(日本語版)『人を動かす』(D.カーネギー = 著、山口博 = 訳)、創元社(1982/12;第2版);Part 2(人に好かれる六原則)、4(聞き手にまわる)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間4分6秒

同じ本の別の箇所にも「in someone’s shoe」が再度登場します。

If you say to yourself, ‘How would I feel, how would I react if I were in his shoes?‘ you will save yourself time and irritation, for ‘by becoming interested in the cause, we are less likely to dislike the effect.’ And, in addition, you will sharply increase your skill in human relationships.
もし自分が相手だったら、果してどう感じ、どう反応するだろうか」と自問自答してみるのだ。これをやると、腹を建てて時間を浪費するのが、ばかばかしくなる。原因に興味を持てば、結果にも同情が持てるようになるのだ。おまけに、人の扱い方が一段とうまくなる。

引用元:
(英語原著)How To Win Friends And Influence People (1936) by Dale Carnegie; PART THREE: HOW TO WIN PEOPLE TO YOUR WAY OF THINKING, 8. A Formula That Will Work Wonders for You
(日本語版)『人を動かす』(D.カーネギー = 著、山口博 = 訳)、創元社(1982/12;第2版);Part 3(人を説得する十二原則)、8(人の身になる)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間4分6秒

 

次は、「the shoe is on the other foot」の形で「立場が逆転している」を意味するパターン2です。

パターン2:the shoe is on the other foot

実例4(パターン2):Steve Jobs and the NeXT Big Thing (1993)(邦題『スティーブ・ジョブズの道』、ランドール・ストロス著)より

When Microsoft copied the look-and-feel of Apple’s Macintosh software and the shoe was on the other foot, what splendid irony it was for Apple then to take on the same aggrieved tone as Xerox had.
マイクロソフトがアップルのマッキントッシュ・ソフトの “ルック・アンド・フィール” を模倣したとき、立場が逆転し、今度はアップルが、ゼロックスと同じく権利を侵害されたと感じることになったのは、なんたる皮肉だったことか。

引用元:
(英語原著)Steve Jobs and the NeXT Big Thing (1993) by Randall E. Stross; Chapter 1 Playing in the PARC
(日本語版)『スティーブ・ジョブズの道』(ランドール・ストロス = 著、斉藤弘毅/エーアイ出版編集部 = 訳)、エーアイ出版(1995/1);第一章(パロアルト研究所をめぐって)より引用

【単語ノート】
splendid = 見事な、豪華な、輝かしい
irony = 皮肉
aggrieved = 権利を侵害された

ビル・ゲイツ率いるマイクロソフトは、アップルのMac OSを模倣したWindows OSで大成功をおさめますが、アップルのマッキントッシュとて独自のアイデアのみから作り出されたものではありませんでした。マッキントッシュには、スティーブ・ジョブズらアップルの面々が1979年にゼロックス社のパロアルト研究所(通称:PARC)を見学した時に目にしたマウスやアイコンなどのいくつかの重要なアイデアが取り入れられていたのです。

ここでは、ゼロックスのアイデアを模倣したアップルがマイクロソフトに模倣されるという「立場の逆転」が「the shoe was on the other foot」で表現されています。

実例5(パターン2):The Greek Coffin Mystery (1932)(邦題『ギリシア棺謀殺事件』、エラリー・クイーン = 著)より

The shoe was on the other foot. A half-hour later the Queens were in the living-room of their apartment, the Inspector in a vile temper, muttering to himself; Ellery in the gayest of moods, humming and prancing up and down before the fire which a bewildered Djuna had hastily lighted.
形勢が逆転していた。三十分後にクイーン父子は自分のアパートの居間にいて、警視はひどく不機嫌になり、ぶつぶつひとりごとを言っていた。ところがエラリーは最上のご機嫌で、鼻唄を唄いながら、ジューナがへどもどしながら大急ぎで燃しつけた暖炉の火の前を、行ったり来たりしていた。

引用元:
(英語原著)The Greek Coffin Mystery (1932); Chapter 26. Light
(日本語版)『ギリシア棺謀殺事件』(エラリー・クイーン = 著、石川年 = 訳)、グーテンベルク21(2003/11);二十六(LIGHT……光明)より引用。Kindle Unlimited会員の方は¥0で読めます(2020/7/25確認)。(Kindle Unlimited 無料体験
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間3分

【単語ノート】
vile = ひどく悪い、下劣な、不潔な
gay = 陽気な;同性愛者
hum = 鼻唄を歌う、ハミングする
prance = 意気揚々と歩く、跳ね回る
bewildered = 当惑した、途方に暮れた
hastily = 急いで、慌てて

実例6(パターン2):Tokyo Underworld (1999)(邦題『東京アンダーワールド』、ロバート・ホワイティング = 著)より

Tokyo had once been a wonderful place to live in Nick’s view. Back in the old days they had called him ‘The King’, and they got out of his way when he came walking down the street. But not anymore. Now the shoe was on the other foot. They just brushed him aside as they sped past – many of the young men a head taller than he – and they didn’t even say excuse me.
ニックにとって、昔の東京はとても住み心地がよかった。みんなから「帝王」と呼ばれ、外を歩けばさっと道を譲られた。しかし、今はぜんぜん違う。完全に立場が逆転してしまった。みんな彼を押しのけるようにして通り過ぎていく。最近の若いモンは、たいてい彼より頭一つ背が高い。体が触れても、謝りもしない。

引用元:
(英語原著)Tokyo Underworld (1999) by Robert Whiting; 8. Black Rider
(日本語版)『東京アンダーワールド』(ロバート・ホワイティング = 著、松井みどり = 訳)、角川書店(2000/6;文庫版2002/4);第8章(黒い騎士)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間4分8秒

【単語ノート】
brush aside = 払いのける
speed past = 急いで通り過ぎる(活用変化 speed – sped – speeded)

 

次は、「put oneself in the shoes of —」の形で「自分を(他の人)の立場に置く」を意味するパターン3です。

パターン3:put oneself in the shoes of

実例7(パターン3):STEVE JOBS: THE BIOGRAPHY (2011)(邦題『スティーブ・ジョブズ』、ウォルター・アイザックソン = 著)より

“Like many great men whose gifts are extraordinary, he’s not extraordinary in every realm,” she said. “He doesn’t have social graces, such as putting himself in other people’s shoes, but he cares deeply about empowering humankind, the advancement of humankind, and putting the right tools in their hands.”
「すばらしい才能に恵まれた人の多くがそうだと思うのですが、あの人も、すべての面で非凡なわけではありません。たとえば、他人の身になって考えるといった社会的スキルは持ち合わせていません。でも、人類に新たな力を与える、人類を前に進める、人類に適切なツールを提供するということを、あの人は心の底から大事にしています」

引用元:
(英語原著)Steve Jobs (2011) by Walter Isaacson; CHAPTER FORTY-ONE ROUND THREE The Twilight Struggle
(日本語版)『スティーブ・ジョブズ(I・II)』(ウォルター・アイザックソン = 著、井口耕二 = 訳)、講談社(2011/10-11);第40章(第3ラウンド たそがれの苦闘)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

【単語ノート】
realm = 領域、分野;王国
social grace = 社会的品位、社会人としての良識
empower = —に力を与える、—を力づける

スティーブ・ジョブズの妻ローリーンがこの本の著者であるウォルター・アイザックソンに対して、ジョブズのことを語っている部分からの引用です。

妻のローリーンによると、スティーブ・ジョブズはいくつかの社会的スキルを欠いていて、ここではそれらの欠けている社会的スキルの1つ、「putting himself in other people’s shoes」が「他人の身になって考える」と訳されています。

実例8(パターン3):BUILT TO LAST: Successful Habits of Visionary Companies (1994)(邦題『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』、ジム・コリンズ、ジェリー・ポラス = 著)より

Put yourself in the shoes of Bill Hewlett and David Packard in 1946.
一九四六年にビル・ヒューレットとデービッド・パッカードがどういう状況に立たされたかを考えてみよう

引用元:
(英語原著)BUILT TO LAST: Successful Habits of Visionary Companies (1994) by James C. Collins & Jerry I. Porras; Chapter 9 Good Enough Never Is
(日本語版)『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』(ジム・コリンズ、ジェリー・ポラス = 著、山岡洋一 = 訳)、日経BP社(1995/9);第九章(決して満足しない)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

実例9(パターン3):Breakfast at Tiffany’s (1958)(邦題『ティファニーで朝食を』、カポーティ = 著)より

“Of course I like dykes themselves. They don’t scare me a bit. But stories about dykes bore the bejesus out of me. I just can’t put myself in their shoes. Well really, darling,” she said, because I was clearly puzzled, “if it’s not about a couple of old bull-dykes, what the hell is it about?”
「もちろんあたしだってダイク(訳注 男性化された女)そのものは好きよ。ちっともこわくなんかないわ。だけど、ダイクについての話にはまったく閉口するわね。自分をあの人たちの立場に置いてみることなんかできないもん」私がどう見ても当惑しているらしいようすなので、彼女はこういった、「でもね、あんた、もしあれが二人の年寄った男オンナの話でないとしたら、いったいぜんたいなんの話なの?」

引用元:
(英語原著)Breakfast at Tiffany’s (1958) by Truman Capote
(日本語版)『ティファニーで朝食を』(カポーティ = 著、龍口直太郎 = 訳)、新潮社(1968/7)
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間約4分30秒;

 

最後は、「fill someone’s shoes」の形で「代役をつとめる」や「後釜に座る」、「後任となる」を意味するパターン4です。

パターン4:fill someone’s shoes

実例10(パターン4):How Google Works (2014)(邦題『How Google Works 私たちの働き方とマネジメント』、エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグル = 著)より

They will return refreshed and motivated, and the people who filled their shoes will be more confident. (This is a huge hidden benefit of people taking maternity and paternity leaves too.)
休暇から帰った人はリフレッシュして仕事への意欲が高まり、代役を務めた人は自信がつくはずだ(これは社員が男女にかかわらず産休を取るメリットでもある)。

引用元:
(英語原著)How Google Works (2014) by Eric Schmidt and Jonathan Rosenberg, with Alan Eagle;Culture — Believe Your Own Slogans
(日本語版)『How Google Works 私たちの働き方とマネジメント』(エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグル = 著、ラリー・ペイジ = 序文、土方奈美 = 訳)、日本経済新聞出版社(2014/10);文化  自分たちのスローガンを信じる、より引用

【単語ノート】
maternity leave = 育児休暇、産休
paternity leave = 父親の育児休暇

実例11(パターン4):Tim Cook (2019)(邦題『ティム・クック:アップルをさらなる高みへと押し上げた天才』、リーアンダー・ケイニー = 著)より

When Tim Cook took over as CEO of Apple in 2011, he had big shoes to fill.
2011年、ティム・クックがアップルの最高経営責任者(CEO)を引き継いだとき、そこには埋めなければならない大きな空白があった。

引用元:
(英語原著)Tim Cook (2019) by Leander Kahney;Introduction Killing It
(日本語版)『ティム・クック:アップルをさらなる高みへと押し上げた天才』(リーアンダー・ケイニー = 著、堤沙織 = 訳)、SBクリエイティブ(2019/9);序論(うまくやってのける)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間約5分

Any doubts about Cook’s ability to fill Jobs’s shoes and lead Apple to even greater success were being well and truly stamped into the ground.
ジョブズの跡を継ぎ、アップルをさらなる大きな成功へと導くことができるのかというクックの能力に対する疑念は晴れつつあり、その根拠は盤石なものだった。

引用元:
(英語原著)Tim Cook (2019) by Leander Kahney;Chapter 7 Finding His Feet with Hot New Products
(日本語版)『ティム・クック:アップルをさらなる高みへと押し上げた天才』(リーアンダー・ケイニー = 著、堤沙織 = 訳)、SBクリエイティブ(2019/9);第7章(魅力的な新製品に自信を持つ)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間約5分

実例12(パターン4):Think Like Zuck: The Five Business Secrets of Facebook’s Improbably Brilliant CEO Mark Zuckerberg (2013)(邦題『THINK LIKE ZUCK マーク・ザッカーバーグの思考法』、エカテリーナ・ウォルター = 著)より

But Zuckerberg wasn’t in a hurry to fill Van Natta’s shoes.
だが、ザッカーバーグがバン・ナッタの後任探しに焦ることはなかった。

引用元:
(英語原著)Think Like Zuck: The Five Business Secrets of Facebook’s Improbably Brilliant CEO Mark Zuckerberg (2013) by Ekaterina Walter; CHAPTER 5 PARTNERSHIPS
(日本語版)『THINK LIKE ZUCK マーク・ザッカーバーグの思考法』(エカテリーナ・ウォルター = 著、斎藤 栄一郎 = 訳)、講談社(2014/5);第5章(協力)より引用

フェイスブックの最高執行責任者(COO)といえば、シェリル・サンドバーグ氏が有名ですが、シェリル・サンドバーグ氏の前にフェイスブックのCOOをつとめていたのがこの引用文に出てくるバン・ナッタ氏で、ここではバン・ナッタ氏の後任探しが「fill someone’s shoes」で表現されています。

フェイスブックの会長兼CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は、バン・ナッタ氏が去った後、後任探しを焦らずに慎重に進め、十分に時間をかけた上で最終的にシェリル・サンドバーグ氏をフェイスブックに迎え入れたということです。

When Walt Disney passed away, his brother took the helm of the company. But Roy didn’t try to fill the creative shoes of his sibling, stating that Walt had built a great organization and that he would keep Walt’s spirit alive.
ウォルトの死後はロイがこの帝国を引き継ぐ。しかし、クリエイティブの現場にタッチすることはなく、「ウォルトは素晴らしい会社を生み出してくれた。私はウォルトの精神を受け継いでいきたい」と宣言する。

引用元:
(英語原著)Think Like Zuck: The Five Business Secrets of Facebook’s Improbably Brilliant CEO Mark Zuckerberg (2013) by Ekaterina Walter; CHAPTER 5 PARTNERSHIPS
(日本語版)『THINK LIKE ZUCK マーク・ザッカーバーグの思考法』(エカテリーナ・ウォルター = 著、斎藤 栄一郎 = 訳)、講談社(2014/5);第5章(協力)より引用

【単語ノート】
helm = 船の舵(かじ)
take the helm of = 〜 の舵をとる、〜 を支配する
sibling = 兄弟、姉妹

同じ本の同じ章に「fill someone’s shoes」が再度出てきます。今度は、ウォルト・ディズニーの死後にウォルト・ディズニー・カンパニーを引き継いだ兄のロイ・ディズニーについて記載されています。ここでは、「shoes」の前に「creative」という形容詞を付けることで、兄のロイがウォルトの作り上げたクリエイティブの現場にはタッチしようとしなかったことが述べられています。

実例13(パターン4):Ric Flair: To Be the Man (2004)(邦題『リック・フレアー自伝 トゥー・ビー・ザ・マン』、リック・フレアー、キース・エリオット・グリーンバーグ = 著)より

It’s even more important for me to emphasize this now because my younger son is still growing up. If he chooses to fill my shoes by having a strong work ethic, I’ll be proud. If he tries to imitate some of my other behavior, I’ll be disappointed. I know that my children are going to read this, and I want them to know that at the end of the day, it’s your family that matters.
いまになって家族の大切さをこれほどまでに訴えるのは、次男がまだ大人になっていないからだ。私の勤勉な性格を受け継いでくれるならば誇りに思うが、他の面を見ならおうとするのならば私は悲しく思う。子どもたちはきっとこの本を読むことだろう。詰まるところ、最も大切なのは自分の家族だということをわかってもらいたい。

引用元:
(英語原著)Ric Flair: To Be the Man (2004) by Ric Flair and Keith Elliot Greenberg; CHAPTER 10 THINGS ARE TAKING PLACE
(日本語版)『リック・フレアー自伝 トゥー・ビー・ザ・マン』(リック・フレアー、キース・エリオット・グリーンバーグ = 著、山木詩織、横山加奈子、サトウナオコ = 訳)、エンターブレイン(2004/12);第10章(様々な出来事)より引用

【単語ノート】
work ethic = 労働倫理、仕事に対する姿勢
imitate = —をまねる、模倣する、手本にする
at the end of the day = 結局のところ、最終的には

実例14(パターン4):’Salem’s Lot (1975)(邦題『呪われた町(上・下)』、スティーヴン・キング = 著)より

‘I knew it,’ she said. ‘I didn’t have to ask. He’s a strong, good man of the cloth. There were always those who said he’d never be man enough to fill Father Bergeron’s shoes, but he filled ‘em. They were too small for him, as it turned out.’
「わたしは知っていました。あの方にたずねるまでもなくわかったんです。あの方は強い、りっぱな神父さまでした。ベルジェロン神父さまの後釜には不足だという声もありましたけど、そんなことはありません。むしろあの方のほうが器が大きすぎたのです」

引用元:
(英語原著)‘Salem’s Lot (1975) by Stephen King; Chapter Fourteen THE LOT (IV)
(日本語版)『呪われた町(上・下)』(スティーヴン・キング = 著、永井淳 = 訳)、集英社(上:1983/5;下:1983/6);下巻・第十四章 ザ・ロット(その四)より引用

【単語ノート】
a man of the cloth = 司祭、聖職者(= a person of the cloth)

Shoesのまとめ

in someone's shoeのイメージ画像です。

それでは、最後に以上の内容をまとめておきます。

shoes

  • 意味:立場、状況
  • 出現頻度:AAA[超高頻度:極めて高い頻度で洋書に出てくる必須の英語表現]
  • 出現パターン
    パターン1:in someone’s shoe
    パターン2:the shoe is on the other foot
    パターン3:put oneself in the shoes of
    パターン4:fill someone’s shoes
  • 例文
    If I were in your shoes, I would probably have done the same thing.
    もし私があなたの立場にいたとしても、たぶん同じことをしていたと思います。
    Considering his performance last year, I’ve never imagined that the shoe could be on the other foot like this.
    彼の去年のパフォーマンスを考えると、このように立場が逆転するとは想像だにしませんでした。
    You will never understand my true feelings unless you put yourself in my shoes.
    私の立場に立って考えない限り、あなたが私の本当の気持ちを理解することはないでしょう。
    He is so competent that it isn’t easy for anyone to fill his shoes.
    彼はとても有能なので、彼の代役をつとめるのは誰にとっても簡単なことではありません。

今回は、以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

☆☆いつも応援ありがとうございます☆☆
にほんブログ村 英語ブログ 洋書・洋楽の英語へ
にほんブログ村

英語ランキング