洋書に出てくる英語表現0050:hot under the collar【おすすめ英語フレーズ編37】

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「洋書に出てくる英語表現」の第50回は、フレーズ編の第37回として「hot under the collar」を取り挙げます。

Hot under the collarの意味と由来

直訳すると「カラーの下が熱い」となります。

ここで言う「カラー」とは、日本語でもよく使われる「ブルーカラー」や「ホワイトカラー」の「カラー(collar)」と同じように「襟(えり)」を意味します。

人が怒ると、興奮して「襟の下の部分(under the collar)」(首)が「熱く(hotに)なる」と考えられていたことから、「hot under the collar」は「(襟の下が熱くなるくらい)怒っている状態」を意味するフレーズとして広く使われるようになりました。日本語では、「怒って」、「カッとなって」、「(怒りで)興奮して」などと訳されます。

Hot under the collarの英語による定義

very angry

洋書におけるhot under the collarの出現頻度

B[低頻度:洋書内での出現頻度はそれほど高くはないがネイティブなら知っている英語表現]

(AAA[超高頻度]、AA[高頻度]、A[中頻度]、B[低頻度]、C[まれ]の5段階で評価)

Hot under the collarの年代分布

1930年 – 2017年*
(*当ブログで調査した1813年以降の洋書約1000冊のなかで、当該英語表現の使用が確認された洋書の発行年の範囲)

当ブログで調査した1813年以降に発行された約1000冊の洋書のなかで、当該表現の使用が確認された最も古い洋書は、1930年発行の『The “Canary” Murder Case(邦題:カナリヤ殺人事件)』(ヴァン・ダイン = 著)で、最も新しい洋書は2017年発行の『JENSON BUTTON: LIFE TO THE LIMIT(邦題:ジェンソン・バトン自伝 ライフ・トゥ・ザ・リミット)』(ジェンソン・バトン = 著)でした。

Hot under the collarの出現パターン

hot under the collarの出現パターンは主に以下の3つに分類することができます。

パターン1:be hot under the collar(基本型・最頻出パターン)
パターン2:get hot under the collar
パターン3:その他

パターン1はbe動詞とともに使用する基本型で、怒ったり、腹を立てている状態を表します。

例文50-1)
My wife was really hot under the collar when I forgot her birthday last year.
去年、私が妻の誕生日を忘れた時、彼女はカンカンに怒っていました。

例文50-2)
Don’t be so hot under the collar.
そんなにカッとしないで。

パターン2はgetとともに使用して、「怒る(怒り出す)」や「腹を立てる」というアクションを表します。

例文50-3)
My boss gets hot under the collar every time he sees my face.
私の上司は私の顔を見るたびに怒り出します。

例文50-4)
Be careful not to say anything strange in front of him. He gets hot under the collar very quickly.
彼の前で変なことを言わなように気をつけてね。彼はすぐにカッとなるから。

洋書内の実例

hot under the collarのイメージ画像2です。

それでは、実際に洋書内にみられるhot under the collarの使用例を紹介していきます。

 

まずは、be動詞とともに用いる基本型のパターン1から紹介します。

パターン1:be hot under the collar(基本型・最頻出パターン)

実例1(パターン1):The Green Mile (1996)(邦題『グリーン・マイル』、スティーヴン・キング = 著)より

“No, sir. We got John back into his cell just like you see, then let Percy out of the restraint room, where we’d stashed him for safekeeping. I thought he’d be hot under the collar, but he wasn’t.
いいえ。わたしたちはごらんのようにコーフィを独居房にもどし、つぎにパーシーを拘禁室から出してやりました。本人の安全のために、パーシーを拘禁室に閉じこめておいたのです。閉じこめられたことで怒っているに違いないと思っていたのですが、そのようすはありませんでした

引用元:
(英語原著)The Green Mile (1996) by Stephen King; Part Six: Coffey on the Mile
(日本語版)『グリーン・マイル』(スティーヴン・キング = 著、白石 朗 = 訳)、新潮社(2000/1);闇の彼方へ、より引用

【単語ノート】
cell = 細胞;小部屋;独居房;携帯電話
restraint = 抑制、拘束、監禁
stash = かくまう、しまっておく

実例2(パターン1):The Gate of Sorrows (2016)(日本語原著『悲嘆の門(上・下)』、 宮部みゆき = 著)より

They debriefed each other. Shigenori was still hot under the collar. He couldn’t fathom why Kotaro had gone off on his own with another kangaroo court.
二人で、それぞれの状況を報告しあった。都筑はひとしきり、ぎゃんぎゃん怒った。また勝手に犯人を狩っちまったのか!

“Why didn’t you force him to turn himself in?”
「どうして自首させなかったんだ」

“There wasn’t time for that! What if he ran away?”
「ンな悠長なことやってられませんよ! 逃げられちゃったらそれまでだ」

引用元:
(英語版)The Gate of Sorrows (HAIKASORU 2016) by Miyuki Miyabe, translated by Jim Hubbert; BOOK IV
(日本語原著)『悲嘆の門(上・下)』(宮部みゆき = 著)、毎日新聞社(2015/1);下巻・第四章(狩猟)より引用

【単語ノート】
debrief = 報告を受ける、結果を聞く
fathom = 探る、推し量る
go off on one’s own = 一人で勝手に行動する
kangaroo court = 私的な裁判、いかさま裁判、正式ではない裁判
turn oneself in = 自首する、自供する

 

次は、getとともに使用して、「怒る(怒り出す)」や「腹を立てる」というアクションを表すパターン2です。

パターン2:get hot under the collar

実例3(パターン2):Brave Story (2007)(日本語原著『ブレイブ・ストーリー』、宮部みゆき = 著)より

It wouldn’t be a problem if they kept to themselves, but some of them get a little hot under the collar, demanding to be let into the observatory and meet with a high starseer. We’ve had some vandalism too. Thus the security.”
「それでも、おとなしくしていてくれるならいいんだがね、なかには、天文台に入れろ、星読みの偉い博士に会わせろと暴れたり、ものを壊したりするヤツらもいるからね。警備が必要なんだ」

引用元:
(英語版)Brave Story (2007) by Miyabe Miyuki, translated by Alexander O. Smith
(日本語原著)『ブレイブ・ストーリー』(宮部みゆき = 著)、角川書店(2003/3);下巻・29(ルルドの国営天文台)より引用

【単語ノート】
keep to oneself = 閉じこもる
observatory = 天文台、展望台
vandalism = 公共物の破壊(行為)

実例4(パターン2):MALICE (2014)(日本語原著『悪意』、東野圭吾 = 著)より

Don’t get so hot under the collar. I chose to let you off the hook ‘that night.’ The deal I’m talking about is more forward thinking.”
そう喧嘩腰になるなよ。あの夜のことは見逃してやるといったじゃないか。俺がいう取引というのは、もっと前向きな話だ」

引用元:
(英語版)MALICE (2014) by Keigo Higashino, translated by Alexander O. Smith; 5 CONFESSION: OSAMU NONOGUCHI’S ACCOUNT
(日本語原著)『悪意』(東野圭吾 = 著)、双葉社(1996/9)、講談社(2000/1);告白の章 野々口修による手記、より引用
(英語Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験

【単語ノート】
let someone off the hook = (人)を責任や義務から解放する
forward thinking =  ポジティブ思考、前向きな考え、先見の明

 

次は、「get someone hot under the collar」の形で、誰か他の人を「hot under the collar」にさせるものです。

実例5(パターン2):JENSON BUTTON: LIFE TO THE LIMIT (2017)(邦題『ジェンソン・バトン自伝 ライフ・トゥ・ザ・リミット』、ジェンソン・バトン = 著)より

My lack of a super licence, combined with my age and the fact that I was perceived as gate-crashing Formula One with little or no experience, was getting old-timers hot under their collar.
僕が年端もいかない若者だったこと、スーパーライセンスを取得していなかったこと、ほとんど経験もないのに飛び級でF1に参戦してきたこと、これらが積み重なって、F1で長く戦ってきた選手の神経を逆撫でした

引用元:
(英語原著)JENSON BUTTON: LIFE TO THE LIMIT (2017) by Jenson Button; PART TWO
(日本語版)『ジェンソン・バトン自伝 ライフ・トゥ・ザ・リミット』(ジェンソン・バトン = 著、児島 修 = 訳)、東洋館出版社(2019/4);第二部(栄光に向かって)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

【単語ノート】
gate-crash = 乱入する、割り込む、不正に入場する
old-timer = 古株、古顔

2000年、ジェンソン・バトンは20歳という異例の若さでF1ドライバーとなります。しかも、名門チーム・ウィリアムズからの参戦でした。

しかし、バトンはF1レースに出場するために必要なスーパーライセンスを取得しておらず、スーパーライセンスを得るためには開幕までに一定以上のキロ数のテスト走行を行う必要がありました。

しかし、サーキットは雪で覆われ、エンジンの調子も悪かったため、結局、バトンはスーパーライセンスの取得に必要なキロ数の15%しかテスト走行をしていない状態で開幕戦を迎えます。

そこで会議が開かれ、特例でバトンの参戦が認められるのですが、それが原因で他チームから批判が続出したという流れで出てくるのがこの引用文で、こうした事情が積み重なって「old-timersをhot under the collarにした」、つまり「F1で長く戦ってきた選手の神経を逆撫でした」と表現されています。

 

最後はその他のパターン3です。

パターン3:その他

実例6(パターン3):Moriarty: The Hound of the D’Urbervilles (2011)(邦題『モリアーティ秘録 (上・下)』、キム・ニューマン = 著)より

Just to rub it in, this Birdy flew off to England with Baldwin’s sweetheart. Hot on the trail and under the collar, Baldwin came to London and called on the Firm.
ちょっとくだくだしく言うと、このバーディという奴が、ボールドウィンの恋人を連れてイングランドへ高飛びしたのだ。ボールドウィンはかっとなって急追し、ロンドンまでやって来ると我々の組織を訪ねた。

引用元:
(英語原著)Moriarty: The Hound of the D’Urbervilles (2011) by Kim Newman; CHAPTER FIVE: THE ADVENTURE OF THE SIX MALEDICTIONS
(日本語版)『モリアーティ秘録 (上・下)』(キム・ニューマン = 著、北原尚彦 = 訳)、東京創元社(2018/12);下巻・第五章(六つの呪い)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

【単語ノート】
rub it in = (傷口に塩を擦り込むように)不愉快なことを意地悪く繰り返し言う
sweetheart = 恋人

「hot on the trail」という表現にも注目して下さい。「hot on the trail」は「追跡の真最中」という意味で、次のように使用されます。

‘I’m sure you’d have made me very welcome. And how are you both? And are you progressing with your mystery?’
We’re hot on the trail,’ Gwenda said, sitting beside her.
「あなたたちはきっと大歓迎してくれるだろうとは思ってたの。お二人ともお元気? それに謎の解明ははかどっている?」
いま追跡の真最中ですわ」グエンダはミス・マープルの隣りにすわりながら言った。

引用元:
(英語原著)Sleeping Murder (1976) by Agatha Christie; Chapter 7 – Dr Kennedy
(日本語版)『スリーピング・マーダー:ミス・マープル最後の事件』(アガサ・クリスティー = 著、綾川梓 = 訳)、早川書房(1977);7(ドクター・ケネディ)より引用

“Every precaution is still necessary,” he whispered. “I have reason to think that they are hot upon our trail. Ah, there is Moriarty himself.”
「まだまだ用心がいるぞ」と小声でホームズは言った。「たしかに彼らは、やっきになってあとを探しているぞ。ああ、モリアーティが来た」

引用元:
(英語原著)Memoirs of Sherlock Holmes (1894) by Arthur Conan Doyle; Adventure XI. The Final Problem
(日本語版)『ホームズの回想』(コナン・ドイル = 著、鈴木幸夫 = 訳)、グーテンベルク21(2006/4);最後の事件、より引用

ここではこの「hot on the trail」と「hot under the collar」を組み合わせて「hot on the trail and under the collar」として使用されていて、「かっとなって急追し」と訳されています。

Hot under the collarのまとめ

それでは、最後に以上の内容をまとめておきます。

hot under the collar

hot under the collarのイメージ画像1です。

  • 由来:人が怒ると、興奮して「襟の下の部分(under the collar)」(首)が「熱く(hotに)なる」と考えられていたことから。
  • 意味:怒って、カッとなって、(怒りで)興奮して
  • 英語による定義:very angry
  • 出現頻度:B[低頻度:洋書内での出現頻度はそれほど高くはないがネイティブなら知っている英語表現]
  • 出現パターン
    パターン1:be hot under the collar(基本型・最頻出パターン)
    パターン2:get hot under the collar
    パターン3:その他
  • 例文
    My wife was really hot under the collar when I forgot her birthday last year.
    去年、私が妻の誕生日を忘れた時、彼女はカンカンに怒っていました。
    Don’t be so hot under the collar.
    そんなにカッとしないで。
    My boss gets hot under the collar every time he sees my face.
    私の上司は私の顔を見るたびに怒り出します。
    Be careful not to say anything strange in front of him. He gets hot under the collar very quickly.
    彼の前で変なことを言わなように気をつけてね。彼はすぐにカッとなるから。

今回は、以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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