洋書に出てくる英語表現0045:「fork(フォーク)」には「●●●」という意味がある【第2・第3の意味編5】

「洋書に出てくる英語表現0045:「fork(フォーク)」には「●●●」という意味がある【第2・第3の意味編5】」のアイキャッチ画像

「洋書に出てくる英語表現」の第45回は「第2・第3の意味編」の第5回として「fork」を取り挙げます。

「fork(フォーク)」には、食事に使うフォーク以外にもいくつか意味があります。よく聞くものとしては、野球のフォークボールがありますが、それ以外にもよく使われる意味が1つありますので、今回はそれを紹介します。

真実を語る騎士とウソをつく悪党

まず、次の文章を見て下さい

You stand at a fork in a road. One way leads to freedom, the other to death.

この文章に出てくる「fork」はどういう意味か分かりますでしょうか?

これは、『How Google Works(邦題:How Google Works 私たちの働き方とマネジメント)』という本に出てくるなぞなぞの中の一文です。

そのなぞなぞとは次のようなものです。

ある島に本当のことしか言わない騎士と嘘しか言わない悪党がいました。あなたは「フォーク」(fork in a road)に立っています。その片方のフォークは自由へと続いていて、もう一方のフォークは死へと続いています。そこに二人の男が現れました。一人は騎士で、もう一人は悪党なのですが、どちらが騎士で、どちらが悪党なのかは分かりません。あなたはどちらのフォークに進むべきなのかをいずれか一方の男に1回だけ質問することができます。さて、あなたはどう質問するべきでしょうか。

もうお分かりだと思いますが、この「fork」は「分かれ道」や「岐路」、「分岐点」という意味です。

You stand at a fork in a road. One way leads to freedom, the other to death.
あなたは分かれ道に立っており、一方の道は自由へ、もう一方は死へとつながっている。

引用元:
(英語原著)How Google Works by Eric Schmidt and Jonathan Rosenberg, with Alan Eagle; Culture — Believe Your Own Slogans
(日本語版)『How Google Works(ハウ・グーグル・ワークス) 私たちの働き方とマネジメント』(エリック・シュミット、ジョナサン・ローゼンバーグ、アラン・イーグル = 著、ラリー・ペイジ = 序文、土方奈美 = 訳)、日本経済新聞出版社(2014/10);文化(自分たちのスローガンを信じる)より引用

1本の道がある地点で枝分れする様子がフォークに似ているからforkが分かれ道という意味を持つようになったのか、あるいは新しく開発された食事の道具が分かれ道に似ていたからフォークと名付けられたのかどちらが先かは分かりませんが(おそらく前者が正しい)、いずれにしろ「fork」には「分かれ道」や「岐路」という意味があります。

なお、この「fork」は「道」だけに使うわけではなく、「川」や「水の流れ」が分岐する場合にも、「fork of the Nile(ナイル川の支流)」や「fork of the stream(分流)」のように使われます。

また、本当に目の前で道が分かれている場合に使用するだけでなく、「人生の分かれ道」のように比喩的な意味でも使用されます。

さて、先程のなぞなぞの答えです。

なぞなぞの答え

一方の道を指差しながら一方の男(どちらの男でもよい)に次のように尋ねます:
「こちらの道は自由へと続く道ですか?」ともし私があなたに尋ねれば、あなたは「イエス」と答えますか?

もし答えが「イエス」であれば、その道を進めばよく、「ノー」であればもう一方の道を進めばよいということです。裏の裏は表といったところでしょうか。

ちなみに、答えはいくつかあって、この本にはもう1つ答えが載っていますので、ご興味のある方は『How Google Works 私たちの働き方とマネジメント』をご覧ください。

Forkの英語による定義

a point where a road, river, stream, etc. is divided into two or more branches

洋書におけるforkの出現頻度

AAA[超高頻度:極めて高い頻度で洋書に出てくる必須の英語表現]

(AAA[超高頻度]、AA[高頻度]、A[中頻度]、B[低頻度]、C[まれ]の5段階で評価)

「fork」は、食事に使う「フォーク」の意味で高頻度に使用されるだけでなく、「分かれ道」、「岐路」の意味でも高頻度に使用されます。

Forkの年代分布

1906年 – 2018年*
(*当ブログで調査した1813年以降の洋書約1000冊のなかで、当該英語表現の使用が確認された洋書の発行年の範囲)

当ブログで調査した1813年以降に発行された約1000冊の洋書のなかで、「分かれ道」や「岐路」の意味でのforkの使用が確認された最も古い洋書は、1906年発行の『White Fang(邦題:白い牙)』(ジャック ロンドン = 著)で、最も新しい洋書は2018年発行の『The Fourth Age(邦題:人類の歴史とAIの未来)』(バイロン・リース = 著)でした。

当然ですが、食事に使うフォークの意味であれば、1800年代の書籍にも使用例が認められました。恐らく「分かれ道」のforkももっと古くから使われていたのではないかと推測されます。

Forkの出現パターン

洋書によく出てくるforkの主な出現パターンを3つ紹介します。

パターン1:come to/reach a fork in the road
パターン2:at a fork in the road
パターン3:take a 〜 fork in the road

まず、あなたが一本の道を歩いているところを想像してください。

あなたが道を歩いていると、分かれ道になっているところにやってきました。それがパターン1です。

例文45-1)
You came to a fork in the road.
You reached a fork in the road.
(あなたは分かれ道にやってきた)

そして、あなたはどの道に行くのかを決めるためにしばらくそこに立ち止まります。それがパターン2です。

例文45-2)
At the fork in the road, you stood for a while to decide which way to go.
(あなたは、どの道に行くべきか決めるために分かれ道のところでしばらく立ち止まった)

最後にあなたは左側の道を選んで再び歩き始めました。それがパターン3です。

例文45-3)
You took the left fork in the road.
(あなたは左側の分かれ道を進んだ)

「分かれ道になっているところにやってくる」のがパターン1で、「分かれ道になっているところ(分かれ道で)」を意味するのがパターン2、「分かれ道のいずれか一つを選んで進む」のがパターン3ということになります。

上記の3つの例文を比べて頂ければ分かるように、「fork」はパターン1と2のように道が分岐しているポイントを表す場合もあれば、パターン3のように分岐した後の1本1本の道を表す場合もあります。別の例で言えば、「fork of the Nile」はナイル川が分岐するポイントを表すこともあれば、分岐したあとの「支流」を表すこともあるということになります。

洋書内の実例

forkのイメージ画像2です。

それでは、実際に洋書内にみられるforkの使用例を紹介していきます。

 

まずは、パターン1から紹介します。

パターン1:come to/reach a fork in the road

実例1(パターン1):Brave Story (2007)(日本語原著『ブレイブ・ストーリー』、宮部みゆき = 著)より

On the afternoon of their second day in Sasaya, they came to a fork in the road. A sign announced that the right headed to the sea and the capital of Sasaya. The left led into the mountains, toward Lourdes.
ササヤに入って二日目の午後、街道がY字に分かれているところにぶつかった。右は海寄り、ササヤの首都へ、左は山地へ、ルルドへ続くという標識が立てられている。

引用元:
(英語版)Brave Story (2007) by Miyabe Miyuki, translated by Alexander O. Smith
(日本語原著)『ブレイブ・ストーリー』(宮部みゆき = 著)、角川書店(2003/3);下巻・29(ルルドの国営天文台)より引用

これは実際に目の前で道が分かれていることを示すわかりやすい例です。

次は、目の前で実際に道が分かれているのではなく、「人生の岐路」という比喩的な意味でforkを使用している例を紹介します。

実例2(パターン1):Rich Dad’s Cashflow Quadrant: Guide to Financial Freedom (1998)(邦題『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント:経済的自由があなたのものになる 』、ロバート・キヨサキ + 公認会計士シャロン・レクター = 著)より

If your life has come to a financial fork in the road, Rich Dad’s CASHFLOW Quadrant was written for you.
お金に関することで人生の岐路に立っていると感じている人は、ぜひこの本を読んでほしい。

引用元:
(英語原著)Rich Dad’s Cashflow Quadrant: Guide to Financial Freedom (1998); Introduction
(日本語版)『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント:経済的自由があなたのものになる』(ロバート・キヨサキ + 公認会計士シャロン・レクター = 著、白根美保子 = 訳)、筑摩書房(2001/6);はじめに、より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間約5分

日本でもベストセラーになったロバート・キヨサキ氏の「金持ち父さん」シリーズの一作、『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント』からの引用です。

ここでは、「come to a fork in the road」に「financial」という形容詞を加えることによって、お金の面で人生の岐路に立っていることを表しています。

実例3(パターン1):Pour Your Heart Into It: How Starbucks Built a Company One Cup at a Time (1997)(邦題『スターバックス成功物語』、ハワード・シュルツ&ドリー・ジョーンズ・ヤング = 著)より

In building a business, you’ll often come to forks in the road.
事業を確立していく途上では、幾たびも岐路に立たされる

引用元:
(英語原著)Pour Your Heart Into It: How Starbucks Built a Company One Cup at a Time (1997) by Howard Schultz with Dori Jones Yang; CHAPTER 14 As Long As You’re Reinventing, How About Reinventing Yourself?
(日本語版)『スターバックス成功物語』(ハワード・シュルツ&ドリー・ジョーンズ・ヤング = 著、小幡照雄、大川修二訳 = 訳)、日経BP(1998/4/23);第14章(企業の改革は自分の改革から)より引用
(英語原著Audible版)Audible – 要約版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

これも比喩的な意味での使用ですが、この引用文ではこれから出会うであろういくつもの岐路をまとめて「forks」と複数形で表しています。

同じ本の10章にも同様の表現が出てきます。

I wanted someone who had built a fast-growing company, who lived and breathed the retail business, who could guide me and direct me whenever I reached an unfamiliar fork in the road.
会社を興し急成長させた実績のある人物、小売業を知り尽くした人物、岐路に立った私が行き先を決めあぐねている時に導き、方向を示してくれる人物。私が求めていたのは、そういう人物なのだ。

引用元:
(英語原著)Pour Your Heart Into It: How Starbucks Built a Company One Cup at a Time (1997) by Howard Schultz with Dori Jones Yang; CHAPTER 10 A Hundred-Story Building First Needs a Strong Foundation
(日本語版)『スターバックス成功物語』(ハワード・シュルツ&ドリー・ジョーンズ・ヤング = 著、小幡照雄、大川修二訳 = 訳)、日経BP(1998/4/23);第10章(高層ビルには強力な土台が必要)より引用
(英語原著Audible版)Audible – 要約版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

【単語ノート】
retail = 小売り、小売りの
retail business = 小売業
unfamiliar = なじみのない、不案内な

これまで見てきたようにパターン1の意味では「come to」を使うことが最も多いのですが、この引用文のようにreachを使う例も多くみられます。

「live and breathe」という表現にも注目してください。この表現は、直訳すると「〜を呼吸して生きている」となり、ある物事を呼吸して生きていると言えるくらい、その物事に夢中になっていたり、エネルギーを注ぎ込んでいることを表します。

例えば

As a high school student, I lived and breathed football. 高校生の頃、私はサッカーに夢中でした。

のように使います。

 

次は、「分かれ道になっているところ」を表すパターン2です。

パターン2:at a fork in the road

実例4(パターン2):Dreams from My Father (2004)(邦題『マイ・ドリーム バラク・オバマ自伝』、バラク・オバマ = 著)より

At a fork in the road, Kezia signaled for us to get off, and we began walking along a deep, chalk-colored gully at the bottom of which flowed a wide, chocolate-brown river.
分かれ道になると、ケジアの合図でマタトュを降りて、チョーク色の深い峡谷に沿って歩いた。

引用元:
(英語原著)Dreams from My Father (2004) by Barack Obama; CHAPTER EIGHTEEN
(日本語版)『マイ・ドリーム バラク・オバマ自伝』(バラク・オバマ = 著、白倉三紀子/木内裕也 = 訳)、ダイヤモンド社(2007/12);第十八章(父の故郷)より引用
(英語原著Audible版)Audible-要約版一冊無料!Audible無料体験);;Audible版はオバマ氏本人が朗読しています。サンプルだけでも聴く価値アリです。

前回の「green thumb」でも紹介した元アメリカ合衆国大統領バラク・オバマ氏の自伝からの引用です。

ケニアのルオ族出身のアフリカ人を父に持つバラク・オバマ氏は、自身のルーツを確かめるため、27歳になる1988年にケニアを訪れ、父方の親戚と初めて対面します。

オバマ氏の実父のバラク・オバマ・シニアはハワイに留学していた時にオバマ氏の母親となる女性に出会い、結婚するのですが、その時、バラク・オバマ・シニアは既に結婚していました(重婚)。

上記引用文の主語である「Kezia(ケジア)」とは、バラク・オバマ・シニアがハワイに留学する前に既に結婚していたケニアの女性のことです。

また、「マタトュ(matatu)」とはケニア名物の乗合バスのことです。

この引用文のように、分かれ道になっているポイントを表す場合には、前置詞として「at」を使用します。

実例5(パターン2):GOOD TO GREAT (2001)(邦題『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』、ジム・コリンズ = 著)より

They would try to run, making bad decisions at forks in the road, and then have to reverse course later.
駆け足で進もうと努力するが、分かれ道で判断を間違え、しばらくたって引き返すしかなくなる。

引用元:
(英語原著)GOOD TO GREAT (2001) by Jim Collins; Chapter 5 The Hedgehog Concept (Simplicity within the Three Circles)
(日本語版)『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』(ジム・コリンズ = 著、山岡洋一 = 訳)、日経BP社(2001/12);第五章(単純明快な戦略 針鼠(ハリネズミ)の概念)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

 

最後は、分かれ道のいずれか一つを選んで進んでいくパターン3です。

パターン3:take a 〜 fork in the road

実例6(パターン3):The Festival (1925)(邦題『魔宴』、H.P.ラヴクラフト = 著)より

At the hospital they told me I had been found half-frozen in Kingsport Harbour at dawn, clinging to the drifting spar that accident sent to save me. They told me I had taken the wrong fork of the hill road the night before, and fallen over the cliffs at Orange Point; a thing they deduced from prints found in the snow.
病院での話によると、わたしは夜明けのキングスポート港で、偶然流れていた船の円材にしがみつき、凍死寸前になっているところを発見されたという。昨夜、丘の上をまちがった方向に進み、オレンジ・ポイントの崖から転落したのだろうといわれた。雪の上に残る足跡からそう判断したそうだ。

引用元:
(英語原著)The Festival (1925) by Howard Phillips Lovecraft
(日本語版)『魔宴』(H.P.ラヴクラフト = 著、大滝啓裕 = 訳)、東京創元社(1987/7);ラヴクラフト全集5より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間約2分20秒

【単語ノート】
dawn = 夜明け( at dawn = 夜明けに、明け方に)
cling = しがみつく、くっついて離れない
deduce = 推定する、演繹(えんえき)する

「print」にも注目して下さい。この引用文にあるように、「print」には、印刷のプリントのほかにも、「足跡(footprint)」や「指紋(fingerprint)」の意味で使うことがあります。

実例7(パターン3):The Messiah Secret (2010)(邦題『聖なるメシアの遺産』、ジェームズ・ベッカー = 著)より

‘Anyway, somehow we’ll cross the river at or near Thirit, and then take the northern fork in the road and head up towards Panamik, which lies near the southern end of the Nubra Valley.
「いずれにせよ、スリフトかその近くで川を渡ったら、分岐点で北へ行く道を選んでパナミックに向かうわ。ヌブラ渓谷の南端に近いところよ。

引用元:
(英語原著)The Messiah Secret (2010) by James Becker; Chapter 50
(日本語版)『聖なるメシアの遺産』(ジェームズ・ベッカー = 著、荻野融 = 訳)、竹書房(2016/12);50より引用

Forkのまとめ

forkのイメージ画像3です。

それでは、最後に以上の内容をまとめておきます。

fork

  • 意味:分かれ道、岐路、分岐点
  • 英語による定義:a point where a road, river, stream, etc. is divided into two or more branches
  • 出現頻度:AAA[超高頻度:極めて高い頻度で洋書に出てくる必須の英語表現]
  • 出現パターン
    パターン1:come to/reach a fork in the road
    パターン2:at a fork in the road
    パターン3:take a 〜 fork in the road
  • 例文
    You came to a fork in the road. / You reached a fork in the road. (あなたは分かれ道にやってきた)
    At the fork in the road, you stood for a while to decide which way to go.
    (あなたは、どの道に行くべきか決めるために分かれ道のところでしばらく立ち止まった)
    You took the left fork in the road.
    (あなたは左側の分かれ道を進んだ)

今回は、以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

☆☆いつも応援ありがとうございます☆☆
にほんブログ村 英語ブログ 洋書・洋楽の英語へ
にほんブログ村

英語ランキング