洋書に出てくる英語表現0044:green thumb【おすすめ英語フレーズ編32】

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「洋書に出てくる英語表現」の第44回は、フレーズ編の第32回として「green thumb」を取り上げます。

Green thumbの意味と由来

直訳すると、「緑の親指」となります。

昔、イタリアに庭の手入れが得意なFra Antonioという名の修道士がいて、彼が庭の手入れが得意な理由について聞かれた他の修道士が「See, he has a green thumb!(見てごらん、彼は緑色の親指を持っているよ!)」と語ったのがこの表現の由来とされています。

本当にこの修道士の話が由来になったのかどうかは定かではありませんが、この修道士のように植物を育てるのが上手な人は、親指が緑色になるくらいまで庭いじりをしていると考えられることから、「a green thumb」は「園芸の才能」を意味するフレーズとして使用されるようになりました。

親指が緑色になるくらい庭いじりをしていれば、他の指も緑色になるからかどうかはわかりませんが、主にイギリスでは「green fingers」の形で使用されます。

Green thumbの英語による定義

ability to grow plants well

洋書におけるgreen thumbの出現頻度

C[まれ:洋書内ではまれにしかでてこないがネイティブなら知っている英語表現]

(AAA[超頻出]、AA[高頻度]、A[中頻度]、B[低頻度]、C[まれ]の5段階で評価)

Green thumbの年代分布

2003年 – 2015年*
(*当ブログで調査した1813年以降の洋書約1000冊のなかで、当該英語表現の使用が確認された洋書の発行年の範囲)

当ブログで調査した1813年以降に発行された約1000冊の洋書のなかで、当該表現の使用が確認された最も古い洋書は、2003年発行の『Banker To The Poor: The Story of the Grameen Bank(邦題:ムハマド・ユヌス自伝 – 貧困なき世界をめざす銀行家)』で、最も新しい洋書は2015年発行の『Trigger Mortis(邦題:007逆襲のトリガー)』(アンソニー・ホロヴィッツ = 著)でした。

このように当ブログの調査では2003年が最も古い使用例でしたが、複数の英文資料によるとこの表現は1900年代の前半から使用されているそうです。

Green thumbの出現パターン

green thumbの出現パターンは主に以下の2つに分類することができます。

パターン1:have a green thumb(主にアメリカ)
パターン2:have green fingers(主にイギリス)

いずれも園芸の才能があることを意味していて、パターン1は主にアメリカ、パターン2は主にイギリスで使用されます。

それぞれ例文を挙げると次のようになります。

例文44-1)
You really have a green thumb. Your garden is always beautiful.
あなたには本当に園芸の才能がありますね。あなたの庭はいつも綺麗です。

例文44-2)
Your mother was excellent at growing plants. You must have green fingers too.
あなたのお母さんは植物を育てるのが本当に上手だったのよ。あなたにも園芸の才能があるにちがいないわ。

洋書内の実例

green thumbのイメージ画像2です。

それでは、実際に洋書内にみられるgreen thumbの使用例を紹介していきます。

 

まずは、パターン1から紹介します。

パターン1:have a green thumb(主にアメリカ)

実例1(パターン1):Dreams from My Father (2004)(邦題『マイ・ドリーム バラク・オバマ自伝』、バラク・オバマ = 著)より

He had such a green thumb, he could make anything grow.
農業に長けていたから、どんなものでも育てることができた。

引用元:
(英語原著)Dreams from My Father (2004) by Barack Obama; CHAPTER EIGHTEEN
(日本語版)『マイ・ドリーム バラク・オバマ自伝』(バラク・オバマ = 著、白倉三紀子/木内裕也 = 訳)、ダイヤモンド社(2007/12);第十八章(父の故郷)より引用
(英語原著Audible版)Audible-要約版一冊無料!Audible無料体験);Audible版はオバマ氏本人が朗読しています。サンプルだけでも聴く価値アリです。

ケニアのルオ族出身のアフリカ人を父に持つ元アメリカ合衆国大統領のバラク・オバマ氏は、自身のルーツを確かめるため、27歳になる1988年にケニアを訪れ、父方の親戚と初めて対面します。

この引用文ではケニア滞在中に親戚から聞いた父方の祖父フセイン・オニャンゴ・オバマ氏について語られていて、主語の「He」はそのオニャンゴ氏を指しています。

オニャンゴ氏は厳格すぎて周りからあまり好かれていなかったものの、農民としては腕が立ったのでとても尊敬されていた、というくだりで出てくるのがこの文章で、そうしたオニャンゴ氏の農業の腕が「green thumb」で表現されています。

実例2(パターン1):Banker To The Poor: The Story of the Grameen Bank (2003)(邦題『ムハマド・ユヌス自伝 – 貧困なき世界をめざす銀行家』、ムハマド ユヌス、アラン ジョリ = 著)より

‘I have an idea; I would like to sell potted plants.’ ‘What makes you think you can do that?’ ‘I love plants, I have a green thumb. Everything I touch grows well.’
「私にもアイディアがあります。私は鉢植えの植物を売りたいんです」
「どうしてそれをやりたいと思っているのかな?」
「私は草や花が大好きなんです。私には緑の親指があるんですよ。私が触ればなんでもよく育つんです」

引用元:
(英語版)Banker To The Poor: The Story of the Grameen Bank (2003) by Muhammad Yunus & Alan Jolis; 26 The US Rural Experience
(日本語版)『ムハマド・ユヌス自伝 – 貧困なき世界をめざす銀行家』(ムハマド ユヌス、アラン ジョリ = 著、猪熊 弘子 = 訳)、早川書房 (1998/10);25(合衆国での展開)より引用

【単語ノート】
potted = 鉢植えの
potted plant = 鉢植えの植物

この本の著者であるムハマド・ユヌス氏が創設したバングラデシュのグラミン銀行は、無担保で少額の資金を貸し出すマイクロ・クレジットで有名ですが、この引用文ではそうした貸し出しを検討している女性との会話が記載されています。

この女性は鉢植えの植物を売るビジネスを計画していて、英語版ではその腕前が「have a green thumb」で表現されています。

実例3(パターン1):OUT (2005)(日本語原著『アウト』、桐野夏生 = 著)より

‘Sorry,’ said Yoshie, coming up behind her a moment later. ‘What’s so interesting?’
‘Your tomatoes. You’ve got a real green thumb.’
‘If I had the space, I’ve often thought I’d like to grow my own rice,’ she said, laughing as she surveyed the little patch of garden tucked under the eaves. ‘I get kind of sick of them, but tomatoes do seem to like it here. They’re incredibly sweet. Take some with you.’
「お待たせ。何見てるんだい」
現れたヨシエは、背後から雅子の見ているものを覗き込んだ。
「トマト。大収穫だなと思って
「作れるもんなら稲作でもしたいよ」ヨシエは猫の額ほどもない、軒下にほんのちょっとあるだけの土を見て笑った。「トマトばっかじゃ飽きるもの。でも、土とうまく合ったのかすごく甘いんだよ。ね、持っていきなよ」

引用元:
(英語版)OUT (2005) by Natsuo Kirino, translated by Stephen Snyder; CROWS
(日本語原著)『アウト』(桐野夏生 = 著)、講談社(1997/7);第三章(鳥)より引用

【単語ノート】
eave = 軒、ひさし
incredibly = 信じられないくらい

ここでは、原文の「大収穫だなと思って」の部分が、「green thumb」を使って英訳されています。

 

次は主にイギリスで使用されるパターン2です。

パターン2:have green fingers(主にイギリス)

実例4(パターン2):Trigger Mortis (2015)(邦題『007逆襲のトリガー』、アンソニー・ホロヴィッツ = 著)より

You never told me you had green fingers, Penny,’ Bond said.
きみはいつから園芸好きになったんだい、マネーペニー?」ボンドは言った。

‘I wish I didn’t.’ She scowled. ‘It was my birthday last week. I notice, incidentally, that I didn’t get anything from you.’
「ちがうのよ」彼女はしかめ面をして見せた。「先週、わたしの誕生日だったの。あら、そういえば、あなたからはまだプレゼントをいただいてなかったわね」

引用元:
(英語原著)Trigger Mortis (2015) by Anthony Horowitz; TWO: Racing Uncertainty
(日本語版)『007逆襲のトリガー』(アンソニー・ホロヴィッツ = 著、駒月雅子 = 訳)、KADOKAWA (2017/3、角川文庫2019/5);2(のるかそるかの大勝負)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

【単語ノート】
scowl = しかめ面をする、顔をしかめる
incidentally = 偶然に、そういえば

Green thumbのまとめ

それでは、最後に以上の内容をまとめておきます。

green thumb

green thumbのイメージ画像1です。

  • 由来:植物を育てるのが上手な人は、親指が緑色になるくらいまで庭いじりをしていると考えられることから。
  • 意味:園芸の才能
  • 英語による定義:ability to grow plants well
  • 出現頻度:C[まれ:洋書内ではまれにしかでてこないがネイティブなら知っている英語表現]
  • 出現パターン
    パターン1:have a green thumb(主にアメリカ)
    パターン2:have green fingers(主にイギリス)
  • 例文
    You really have a green thumb. Your garden is always beautiful.
    あなたには園芸の才能が本当にありますね。あなたの庭はいつも綺麗です。
    Your mother was excellent at growing plants. You must have green fingers too.
    あなたのお母さんは植物を育てるのが本当に上手だったのよ。あなたにも園芸の才能があるにちがいないわ。

今回は、以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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