洋書に出てくる英語表現0037:like-minded【ハイフンワード編6】

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「洋書に出てくる英語表現」の第37回は「ハイフンワード編」の第6回として「like-minded」を取り上げます。

Like-mindedの意味

mindedを後ろにくっつけるハイフンワードは、今回取りあげる「like-minded」以外にも「broad-minded」、「fair-minded」、「high-minded」、「business-minded」、「career-minded」などたくさんあります。

「mind」という単語に現れているように、これらのハイフンワードに共通する意味は、「心」です。

broad-minded」であれば、broadな心、つまり「広い心を持った」という意味になり、
fair-minded」であれば、fairな心、つまり「公平な(心を持った)」という意味になります。

同様に、

high-minded」であれば、「高潔な」や「気高い」という意味になり、
business-minded」であれば、「商売気のある」という意味になり、
career-minded」であれば、「キャリア志向の」という意味になります。

そして、今回取りあげる「 like-minded」はlikeな心、つまり「同じような心を持った」となり、「同じ志を持った」、「同じような考えを持った」、「同じような価値観を持った」、「心の似通った」という意味で使われます。

Like-mindedの英語による定義

having similar opinions, ideas, interests, or goals

洋書におけるlike-mindedの出現頻度

AAA[超高頻度:極めて高い頻度で洋書に出てくる必須の英語表現]
(AAA[超頻出]、AA[高頻度]、A[中頻度]、B[低頻度]、C[まれ]の5段階で評価)

今回取りあげる「like-minded」に限らず、mindedを用いたハイフンワードはどれも出現頻度が高く、用法の面でも使いやすいものばかりですので、是非自分のものにすることをおすすめします。

Like-mindedの年代分布

1946年 – 2018年*
(*当ブログで調査した1813年以降の洋書約1000冊のなかで、当該英語表現の使用が確認された洋書の発行年の範囲)

当ブログで調査した1813年以降に発行された約1000冊の洋書のなかで、当該表現の使用が確認された最も古い洋書は、1946年発行の『The Chrysanthemum and the Sword: Patterns of Japanese Culture(邦題:菊と刀)』(ベネディクト = 著)で、最も新しい洋書は2018年発行の『FIRE AND FURY: INSIDE THE TRUMP WHITE HOUSE(邦題:炎と怒り——トランプ政権の内幕)』(マイケル・ウォルフ = 著)でした。

このように当ブログの調査では1946年から2018年までの広い範囲にわたってlike-mindedの使用例が確認されたのですが、年代分布にはかなり偏りがみられ、1990年以前の使用例は極端に少なく、1990年以降にはかなり高い頻度で使用例が確認されました。

Like-mindedの出現パターン

like-mindedの用法に特に出現パターンと言えるような特別な型は見当たりません。

多くの形容詞と同じように、「like-minded + 名詞」の形で用いる限定用法と「(主語) is like-minded」や「(主語) seems like-minded」のように補語として用いる叙述用法がありますが、特に「like-minded + 名詞」の形で用いる限定用法が多く見られます。

割合で言えば、叙述用法が1に対して限定用法が10くらいの頻度で、限定用法が圧倒的に多く見られます。

例文を上げると次のようになります。

例文37-1)
Social media is a good way to meet like-minded people.
ソーシャルメディアは同じような考えを持つ人達と出会う良い方法です。

この例文のようにlike-mindedの後には人を表す名詞が来ることが圧倒的に多く、特に「people」が多く見られます。

people以外では、「like-minded souls(同じような考えや志を持つ人達)」、「like-minded individuals(同じような考えや志を持つ人達)」、「like-minded friends(同じような考えや志を持つ友人)」、「like-minded enthusiasts(同じ趣味を持つ愛好家)」などの形がよく見られます。

叙述用法は次のように使用されます。

例37-2)
My parents get along very well, but they are not necessarily like-minded about money.
私の両親はとても仲が良いのですが、お金に関しては必ずしも同じ考えを持っているわけではありません。

洋書内の実例

like-mindedのイメージ画像2です。

それでは、実際に洋書内にみられるlike-mindedの使用例を紹介していきます。

まずは、使用頻度の高い限定用法から紹介します。

実例1(限定用法):Underground (2000)(日本語原著『アンダーグラウンド』、『約束された場所で:Underground 2』、村上春樹 = 著)より

At first everyone who joined had very strong wills, but after living in Aum you’d lose that. No matter how dissatisfied you might be with Aum life it was preferable to life outside with its uncleanliness and attachments. Living with a group of like-minded people, it was psychologically easier to stay put.
みんなも教団に入ってきた当時はそれぞれに志が高かったんです。でも中の生活を続けていくうちに、だんだんそれを見失っていくというところがありました。しかしどんなにオウムに対して不満が募っても、現世に戻って煩悩の汚れに満ちた生活をするよりはいいと考えました。同じような考え方をする人たちが集まって生活しているわけだから、精神的にもそこに残っていたほうが楽ですし

引用元:
(英語版)Underground (2000) by Haruki Murakami, translated from the Japanese by ALFRED BIRNBAUM AND PHILIP GABRIEL; PART TWO THE PLACE THAT WAS PROMISED
(日本語原著)『アンダーグラウンド』、村上春樹 = 著、講談社(1997/3)、『約束された場所で:Underground 2』、村上春樹 = 著、文藝春秋(1998/11);『約束された場所で:Underground 2』より引用
(英語Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間約4分

以前にも紹介したように、この『Underground』という洋書は、村上春樹氏の『アンダーグラウンド』と『約束された場所で:Underground 2』という2冊のノンフィクション作品を1冊にまとめて翻訳したものです(全訳ではなく、抜粋訳)。

『アンダーグラウンド』の方は、主に地下鉄サリン事件で被害に遭われた方々のインタビューで構成されていて、逆に『約束された場所で:Underground 2』の方はオウム真理教の元信者など加害者の側にいた人達のインタビューで構成されています。

上記英文は、そのうちの『約束された場所で:Underground 2』に該当する部分から、村上春樹氏による元オウム真理教信者のインタビューの一部を引用したものです。

この元オウム真理教信者の方によると、男性の信者であれば、例えば東大出のように学歴が高い人は普通よりも早く高い解脱が与えられたり、幹部になれたりと、学歴が大きくものをいっていたといいます。一方、女性の信者であれば、学歴よりも美人かどうかが重要で、結局そういった点は現実世界と大して変わらなかったといいます。

そしてこの信者のように自分のステージがなかなか上がらない人は最初は修行や努力が足りないからだと考えるものの、次第に学歴がものをいうことに気付きます。

しかし、結局はそういうことを考えるのは自分が汚れているからなんだという結論に至り、教団に対して何か疑問が浮かんでも、悪いことはすべて自分の汚れによるもので、良いことはすべて尊師のおかげだということになっていたといいます。

こうした流れで出てくるのが上の引用文で、「同じような考え方をする人たち」という日本語が「like-minded people」と英訳されています。

「stay put」という表現にも注目してください。「stay put」というのは、putされたままの状態にstayする(置かれたままの状態にとどまる)、すなわち「そのままの状態でじっとしている」という意味のイディオムです。

実例2(限定用法):THE PATH TO POWER (1995)(邦題『サッチャー 私の半生』 マーガレット・サッチャー = 著)より

I had made many like-minded friends at Oxford, I had enjoyed my adventures in chemistry and I was passionately interested in university politics. It was a wrench to leave all that behind.
私はオックスフォードで同じ志の友人を数多く得た。化学の分野で冒険を楽しみ、大学での政治活動に情熱的な関心をもった。これらすべてに別れを告げるのは、つらいことだった。

引用元:
(英語原著)THE PATH TO POWER (1995) by Margaret Thatcher; PART ONE: CHAPTER III: House Bound
(日本語版)『サッチャー 私の半生〈上・下〉』(マーガレット・サッチャー = 著、石塚 雅彦 = 訳)、日本経済新聞社 (1995/8);上巻・第3章(家庭生活)より引用

【単語ノート】
wrench = 苦痛(六角レンチの「wrench」で他に「ねじる」や「捻挫」の意味があります)

イギリス初の女性首相で「鉄の女(Iron Lady)」の異名を持つマーガレット・サッチャーは、1947年にオックスフォード大学を卒業します。

そのオックスフォード大学卒業について記載しているのがこの引用文で、オックスフォード大学では「like-minded friends」、つまり「同じ志の友人」を数多く得たと書かれています。

実例3(限定用法):The Innovation Secrets of STEVE JOBS: INSANELY DIFFERENT Principles for Breakthrough Success (2011)(邦題『スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション』、カーマイン・ガロ = 著)より

Principle 2: “Put a Dent in the Universe.” Jobs attracts like-minded people who share his vision and who help turn his ideas into world-changing innovations. Passion fuels Apple’s rocket, and Jobs’s vision creates the destination.
法則2 — 「宇宙に衝撃を与える」ジョブズは、自分と考え方が似ていて自分のビジョンに賛同する人々、世界を変えるイノベーションへと自分のアイデアを変えてくれる人々を惹きつける。アップルのロケットは情熱が燃料、ジョブズのビジョンが目的地なのだ。

引用元:
(英語原著)The Innovation Secrets of STEVE JOBS: INSANELY DIFFERENT Principles for Breakthrough Success (2011) by Carmine Gallo; CHAPTER 1 What Would Steve Do?
(日本語版)『スティーブ・ジョブズ 驚異のイノベーション』(カーマイン・ガロ = 著、井口 耕二 = 訳)、日経BP(2011/6);第1章(ジョブズならどうするだろうか?)より引用

【単語ノート】
destination = 目的地

この本では、「スティーブ・ジョブズが基本とする7つの法則」と題して7つの法則が紹介されています。

その2つ目が上記引用文の「Put a Dent in the Universe」です。「dent」は「へこみ」や「くぼみ」のことで「put a dent」や「make a dent」で「へこませる」という意味になり、ここでは「Put a Dent In the Universe」が「宇宙に衝撃を与える」と訳されています。

この「make (put) a dent in the universe」というフレーズはスティーブ・ジョブズの有名な口癖の1つで、ジョブズがチームの士気を高める時に”Let’s make a dent in the universe.(宇宙に衝撃を与えるような製品をつくろう!)” のように使っていたことからアップルやジョブズ関係の書籍に度々登場します。

上記引用文のように「宇宙に衝撃を与える」という訳を採用している書籍もあれば、「全世界に衝撃を与える」や「宇宙をへこませる」といった訳を採用している書籍もあります。ジョブズは口が悪いことで有名でしたので、「宇宙をへこませる」もジョブズらしさの出た良い訳だと個人的には思います。

実例4(限定用法):The Airbnb Story (2017)(邦題『Airbnb Story:大胆なアイデアを生み、困難を乗り越え、超人気サービスをつくる方法』、リー・ギャラガー = 著)より

Millennials in particular were drawn to this new way to travel that was both affordable and adventurous; you could stay in people’s homes in neighborhoods off the conventional tourism grid, connecting with like-minded souls, for much less than the cost of a hotel.
特にミレニアル世代と呼ばれる1980年代から2000年代初頭に生まれた若者が、この手ごろで大胆な新しい旅の方法に惹かれた。普通の旅行客が入り込めないような地元の人の家に泊まり、同じような感性の仲間と知り合える。しかもホテルよりはるかに安い。

引用元:
(英語原著)The Airbnb Story (2017) by Leigh Gallagher; Introduction
(日本語版)『Airbnb Story:大胆なアイデアを生み、困難を乗り越え、超人気サービスをつくる方法』(リー・ギャラガー = 著、関 美和 = 訳)、日経BP(2017/5);5イントロダクションより引用

【単語ノート】
affordable = 手ごろな値段の
adventurous = 大胆な、冒険心に富んだ

実例5(限定用法):Moriarty (2014)(邦題『モリアーティ』、アンソニー・ホロヴィッツ = 著)より

‘You were an only child?’
「一人っ子ですか?」

‘No, sir, I was the second of two boys. My brother, Arthur, was quite a few years older than me and we were never close. My father was a member of Boston’s Republican Party and spent much of his time surrounded by like-minded gentlemen who prided themselves on the values which they had brought with them from England and which they felt set them apart as a sort of elite.
「いいえ。二人兄弟の次男坊です。兄のアーサーは歳が離れていたこともあり、仲は良くありませんでした。父はボストンの共和党員で、ほぼ毎日、党員仲間の紳士たちに囲まれて過ごしていました。皆、イングランドから渡ってきた先祖を誇りに思い、それゆえに自分たちは選ばれた特別な存在なのだと考える人たちでした。いわゆるエリート意識ですね。

引用元:
(英語原著)Moriarty (2014) by Anthony Horowitz; Chapter Three The Midnight Watch
(日本語版)『モリアーティ』(アンソニー・ホロヴィッツ = 著、駒月雅子 = 訳)、KADOKAWA(2015/11;角川文庫2018/4);3(ミッドナイト・ウォッチ)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

 

次は、「(主語) is like-minded」や「(主語) seems like-minded」のようにlike-mindedを補語として用いる叙述用法です。

実例6(叙述用法):Life with My Sister Madonna (2008)(邦題『マドンナの素顔』、クリストファー・チコーネ/ウェンディ・リー = 著)より

I think she looked back at the home and family she was so anxious to leave, sensed that I might be like-minded, recognized something within me, and decided to nurture it.
おそらくマドンナは、離れなくてならない家と家族をしげしげと振り返り、ぼくも同じ思いでいることを見抜いたのだろう。ぼくが抱える思いを察知し、それを育むことにしたのではないだろうか。

引用元:
(英語原著)Life with My Sister Madonna (2008) by Christopher Ciccone; Chapter 2
(日本語版)『マドンナの素顔』(クリストファー・チコーネ/ウェンディ・リー = 著、長澤あかね = 訳)、ぶんか社(2008/12/1);第二章より引用

この引用文の「ぼく」は、この本の著者でマドンナの実弟でもあるクリストファー・チコーネ氏のことを指しています。

マドンナはスターになることを夢見て1978年に故郷のミシガンを離れるのですが、実弟のクリストファー・チコーネ氏もマドンナの後を追ってミシガンを離れることになります。

この引用文では、マドンナと同じようにミシガンから脱出したいと考えているクリストファー氏の思いが「like-minded」と表現されていて、ここでは「同じ思いでいる」と訳されています。

実例7(叙述用法):The Chrysanthemum and the Sword: Patterns of Japanese Culture (1946)(邦題『菊と刀』、ベネディクト = 著)より

These protagonists of One World have staked their hopes on convincing people of every corner of the earth that all the differences between East and West, black and white, Christian and Mohammedan, are superficial and that all mankind is really like-minded.
「世界はひとつ」を唱道する善意の人々は、世界中の人々を自分たちの見方で染めることに期待をかけてきた。それによると、東西間の違い、黒人と白人の違い、キリスト教徒とムスリムの違いなどはすべて皮相的なものであり、全人類は実のところ、同じ考え方をしているのだという。

引用元:
(英語原著)The Chrysanthemum and the Sword: Patterns of Japanese Culture (1946) by Ruth Benedict; 1 Assignment: Japan
(日本語版)『菊と刀』(ベネディクト = 著、角田安正 = 訳)、光文社(2008/10);第1章(研究課題 — 日本)より引用。Kindle Unlimited会員の方は¥0で読めます(2020/7/3確認)。(Kindle Unlimited 無料体験

【単語ノート】
protagonist = 主人公、主役;主唱者

Like-mindedのまとめ

like-mindedのイメージ画像3です。

 

それでは、最後に以上の内容をまとめておきます。

like-minded

  • 意味:同じ志を持った、同じような考えを持った、同じような価値観を持った、心の似通った
  • 英語による定義: having similar opinions, ideas, interests, or goals
  • 出現頻度:AAA[超高頻度:極めて高い頻度で洋書に出てくる必須の英語表現]
  • 出現パターン: 多くの形容詞と同じように、「like-minded + 名詞」の形で用いる限定用法と「(主語) is like-minded」や「(主語) seems like-minded」のように補語として用いる叙述用法がありますが、特に「like-minded + 名詞」の形で用いる限定用法が多く見られます。
  • 例文
    Social media is a good way to meet like-minded people.
    ソーシャルメディアは同じような考えを持つ人達と出会う良い方法です。
    My parents get along very well, but they are not necessarily like-minded about money.
    私の両親はとても仲が良いのですが、お金に関しては必ずしも同じ考えを持っているわけではありません。

今回は、以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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