洋書に出てくる英語表現0034:smoking gun【おすすめ英語フレーズ編26】

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「洋書に出てくる英語表現」の第34回は、フレーズ編の第26回として「smoking gun」を取り上げます。

目次
  1. smoking gunの意味と由来
  2. smoking gunの英語による定義
  3. 洋書におけるsmoking gunの出現頻度
  4. smoking gunの年代分布
  5. smoking gunの出現パターン
  6. 洋書内の実例
    1. 実例1(パターン1):LIVING HISTORY (2003)(邦題『リビング・ヒストリー:ヒラリー・ロダム・クリントン自伝(上・下)』、ヒラリー・ロダム・クリントン = 著)より
    2. 実例2(パターン1):Undisputed Truth (2013)(邦題『真相 マイク・タイソン自伝』、マイク・タイソン = 著)より
    3. 実例3(パターン1):TOM CRUISE: AN UNAUTHORIZED BIOGRAPHY (2008)(邦題『トム・クルーズ 非公認伝記』、アンドリュー・モートン = 著)より
    4. 実例4(パターン1):Michael Jackson Conspiracy (2007)(邦題『マイケル・ジャクソン裁判:あなたは彼を裁けますか?』、アフロダイテ・ジョーンズ = 著)より
    5. 実例5(パターン1):People Who Eat Darkness (2011)(邦題『黒い迷宮:ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実 』、リチャード・ロイド・パリー = 著)より
    6. 実例6(パターン1):The Devotion of Suspect X (2011)(日本語原著『容疑者Xの献身』、東野圭吾 = 著)より
    7. 実例7(パターン1):State of Denial (2006)(邦題『ブッシュのホワイトハウス(上・下)』、ボブ・ウッドワード = 著)より
    8. 実例8(パターン2):Adventures of a Currency Trader (2007)(邦題『FXトレーダーの大冒険』、ロブ・ブッカー = 著)より
    9. 実例9(パターン2):Disclosure: Military and Government Witnesses Reveal the Greatest Secrets in Modern History (2013)(邦題『ディスクロージャー — 軍と政府の証人たちにより暴露された現代史における最大の秘密』、スティーブン・M・グリア = 著)より
    10. 実例10(パターン2):State of Denial (2006)(邦題『ブッシュのホワイトハウス(上・下)』、ボブ・ウッドワード = 著)より
  7. smoking gunのまとめ

smoking gunの意味と由来

この「smoking gun」という表現は、殺人犯を捕まえた時に、犯人の持っている銃からまだ煙が出ていれば、それが動かぬ証拠となることから、「動かぬ証拠」や「決定的な証拠」という意味で広く使用されています。

この表現は、1893年に発表されたシャーロック・ホームズシリーズの短篇『The Adventure of the Gloria Scott』に出てくる次の一文に由来すると一般には言われています。

Then we rushed on into the captain’s cabin, but as we pushed open the door there was an explosion from within, and there he lay with his brains smeared over the chart of the Atlantic which was pinned upon the table, while the chaplain stood with a smoking pistol in his hand at his elbow.
さらにわれわれが船長室に殺到して、扉を押しあけたとたん、中からピストルの音がして、船長は卓上にピン留めされた大西洋の海図の上に顔を伏せて倒れ、そばにあの偽牧師が硝煙消えやらぬピストルを構えたまま立っていた

引用元:
(英語原著)Memoirs of Sherlock Holmes (1894) by Arthur Conan Doyle; Adventure IV. The “Gloria Scott”; Kindle Unlimited会員の方は¥0で読めます(2020/6/30確認)。(Kindle Unlimited 無料体験
(日本語版)『ホームズの回想』(コナン・ドイル = 著、鈴木幸夫 = 訳)、グーテンベルク21(2006/4);グロリア・スコット号、より引用。Kindle Unlimited会員の方は¥0で読めます(2020/6/30確認)。(Kindle Unlimited 無料体験
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

ただ、この文章では「smoking gun」ではなく「smoking pistol」という表現が使われていて、意味についても「動かぬ証拠」ではなく、「(発砲直後の)煙がまだ出ている状態の銃」(ここでは「硝煙消えやらぬピストル」と訳されています)という本来の意味で使われています。

また、このようにシャーロック・ホームズの短篇中で使われたものの、その後1970年代に至るまで、この表現が「動かぬ証拠」の意味で広く使われることはありませんでした(少なくとも当ブログの調査では1件も見つかりませんでした)ので、シャーロック・ホームズの短篇がこの表現の由来になったとの説は若干怪しいのではないかと思います。むしろ、「smoking gun(動かぬ証拠)」という推理小説によく似合う表現の由来がシャーロック・ホームズであれば話として面白いので、そうであって欲しいという願望も込められているのではないかと思います。

いずれにしろ、1893年以降、「動かぬ証拠」の意味ではほぼ使われることのなかった「smoking gun」ですが、1970年代に入ると全米を賑わせたウォーターゲート事件の報道の中でこの表現が頻繁に使われたことで、現在のように広く使われる表現となりました。

smoking gunの英語による定義

conclusive evidence

洋書におけるsmoking gunの出現頻度

A[中頻度:高めの頻度で洋書に出てくる準必須の英語表現]

(AAA[超頻出]、AA[高頻度]、A[中頻度]、B[低頻度]、C[まれ]の5段階で評価)

smoking gunの年代分布

2000年 – 2018年*
(*当ブログで調査した1813年以降の洋書約1000冊のなかで、当該英語表現の使用が確認された洋書の発行年の範囲)

当ブログで調査した1813年以降に発行された約1000冊の洋書のなかで、当該表現の使用が確認された最も古い洋書は、2000年発行の『To Cut a Long Story Short(邦題:十四の嘘と真実)』(ジェフリー・アーチャー = 著)で、最も新しい洋書は2018年発行の『FEAR:
Trump in the White House(邦題:FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実)』(ボブ・ウッドワード = 著)でした。

smoking gunの出現パターン

smoking gunの出現パターンは主に以下の2つに分類することができます。

パターン1:smoking gun(基本型・最頻出パターン)
パターン2:smoking gun又はsmoking-gunの形で形容詞として使用するもの

パターン1は、smoking gunを名詞として使う基本型で、例文を挙げると次のようになります。

例文34-1)
Police found a smoking gun connecting the politician to the case.
警察は、その政治家と例の事件とを結び付ける決定的な証拠を発見した。

パターン2は、「smoking gun」又は「smoking-gun」の形で形容詞として使用するもので、例文を挙げると次のようになります。

例文34-2)
Although there is no smoking-gun evidence, many people think he was involved in the murder.
動かぬ証拠はありませんが、彼がその殺人に関わっていたと多くの人が考えています。

洋書内の実例

それでは、実際に洋書内にみられるsmoking gunの使用例を紹介していきます。

実例1(パターン1):LIVING HISTORY (2003)(邦題『リビング・ヒストリー:ヒラリー・ロダム・クリントン自伝(上・下)』、ヒラリー・ロダム・クリントン = 著)より

Then, on August 5, the White House released transcripts of the June 23, 1972, tape often called the “smoking gun,” on which Nixon approved a cover-up of the money used by his reelection committee for illegal purposes.
やがて八月五日、ホワイトハウスは、一九七二年六月二十三日のテープ記録を公開した。このテープは”煙の出ている銃“(動かぬ証拠の意)といわれているもので、このなかで、ニクソンは自分の再選委員会が不正な目的のために使った金のもみ消しを承認している。

引用元:
(英語原著)LIVING HISTORY (2003) by Hillary Rodham Clinton; ARKANSAS TRAVELER
(日本語版)『リビング・ヒストリー:ヒラリー・ロダム・クリントン自伝(上・下)』(ヒラリー・ロダム・クリントン = 著、酒井洋子 = 訳)、早川書房(2007/11);上巻「アーカンソーの旅人」より引用
(英語原著Audible版)Audible-要約版一冊無料!Audible無料体験);ヒラリーさんご本人の朗読です。サンプル(再生時間約15分)を聴くだけでも十分にリスニング練習になります。

【単語ノート】
cover-up = もみ消し、隠蔽
reelection = 再選

既に述べたように、この「smoking gun」という表現は、ウォーターゲート事件の報道の中で繰り返し使われたことで一般的な表現となりました。

ウォーターゲート事件とは、大統領選さなかの1972年6月17日に何者かが米国ワシントンD.C.の民主党本部(ウォーターゲートビル)に盗聴器を仕掛けようと侵入したものの、警備員に見つかって逮捕されるという盗聴侵入事件に端を発した一連の政治スキャンダルのことです。

当時のアメリカ大統領で共和党のリチャード・ニクソンは、この盗聴侵入事件に関わっていたことが判明して大統領を辞任するのですが、ここではそのニクソン大統領が金銭不正使用のもみ消しを承認したことを裏付ける「動かぬ証拠」の意味で「smoking gun」が使われています。

実例2(パターン1):Undisputed Truth (2013)(邦題『真相 マイク・タイソン自伝』、マイク・タイソン = 著)より

The smoking gun was her panties.
あいつの動かぬ証拠とは彼女のショーツだったんだ。

引用元:
(英語原著)Undisputed Truth (2013) by Mike Tyson; Chapter 8
(日本語版)『真相 マイク・タイソン自伝』(マイク・タイソン = 著、ジョー小泉 = 監訳、棚橋志行 = 訳)、ダイヤモンド社(2014/7);8(レイプ事件の真実)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

1990年2月11日に日本の東京ドームで行われたプロ第38戦目のバスター・ダグラス戦でまさかの敗戦を喫して王座から陥落したボクシングの元統一世界ヘビー級王者マイクタイソンは、王座返り咲きを目指していた1991年に合意のもとで行ったはずの行きずりの相手にレイプで訴えられます。

夜中の2時にタイソンの待つホテルの部屋に美女が一人で出かけていけば何もされないで帰ってこれるわけはないことは誰でも分かるはずなのですが、なぜかタイソンは1992年2月10日にこのレイプ裁判で有罪判決を受けて、その後刑務所に収監されることになります(6年の懲役刑を言い渡されていましたが、3年間服役した後の1995年に仮釈放)。

その際に「smoking gun」、すなわち「動かぬ証拠」とみなされたのが血の付いたショーツでした。タイソンに言わせれば、血は(男のあそこの)サイズと激しさの問題なのだそうですが、合意の上で女のあそこが濡れた状態で行われたセックスであれば、そのような出血がみられるはずはないというのが検察側の判断でした。

この本ではもう1箇所smoking gunが出てきます。

Dershowitz was immediately all over this information, calling it a “smoking gun” that would get my conviction overturned.
ダーショウィッツはさっそくこれに食いつき、これこそ俺の有罪判決をひっくり返す「決定的証拠」だと述べた。

引用元:
(英語原著)Undisputed Truth (2013) by Mike Tyson; Chapter 9
(日本語版)『真相 マイク・タイソン自伝』(マイク・タイソン = 著、ジョー小泉 = 監訳、棚橋志行 = 訳)、ダイヤモンド社(2014/7);9(刑務所内での破天荒な生活)より引用
(英語原著Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

【単語ノート】
conviction = 有罪判決;信念、確信
overturn = ひっくり返す

上記の通り、レイプ裁判で有罪判決を受けたマイク・タイソンですが、被害女性のディズィリーには不審な点が多く、レイプ裁判の反対尋問中にディズィリーがある契約を巡って偽証をしていた可能性が浮上します。そこで、タイソン側の弁護士であるダーショウィッツは、それこそがマイク・タイソンの有罪判決をひっくり返す「smoking gun」、すなわち「決定的証拠」だと意気込んだというのがこの引用文です。

実例3(パターン1):TOM CRUISE: AN UNAUTHORIZED BIOGRAPHY (2008)(邦題『トム・クルーズ 非公認伝記』、アンドリュー・モートン = 著)より

In the end it was not Tom’s demeanor in the dock that won the day, but Nicole’s admission that she had suffered at least one ectopic pregnancy during the early years of their marriage. It was the smoking gun, proof not only that Tom was fertile but that the couple were involved in a regular, loving marriage. Once Express Newspapers was informed of these medical facts, they threw in the towel.
最終的に勝利を導いたのは、トムの証人台での態度ではなく、結婚当初に少なくとも一度の子宮外妊娠を患ったことを告白したニコールの証言だった。それはトムに十分な生殖能力があることを示すだけでなく、夫妻が愛のある正常な結婚生活を営んでいることも証明する動かぬ証拠だった。この医学的事実を突きつけられたエクスプレス新聞社は、ただちに白旗を上げた。

引用元:
(英語原著)TOM CRUISE: AN UNAUTHORIZED BIOGRAPHY (2008) by Andrew Morton; CHAPTER 8
(日本語版)『トム・クルーズ 非公認伝記』(アンドリュー・モートン = 著、小浜 杳 = 訳)、青志社(2008/2);8(ニコール・キッドマンとの破局)より引用

【単語ノート】
demeanor = 態度、振る舞い
win the day = (戦いや選挙に)勝つ
ectopic pregnancy = 子宮外妊娠
fertile = (土地が)肥沃な;生殖能力のある、繁殖力のある
throw in the towel = 敗北を認める、降参する(ボクシングに由来する表現)

1997年10月、トム・クルーズとニコール・キッドマンの結婚は二人の同性愛を隠蔽するために計画された事務的なパートナー関係だという記事がサンデー・エクスプレス紙に掲載され、トム・クルーズは名誉棄損訴訟に踏み切ります。

その裁判について記載したのがこの引用文で、結婚当初に患った子宮外妊娠が夫婦の正常な結婚生活を証明する「smoking gun」、すなわち「動かぬ証拠」になったと表現されています。

実例4(パターン1):Michael Jackson Conspiracy (2007)(邦題『マイケル・ジャクソン裁判:あなたは彼を裁けますか?』、アフロダイテ・ジョーンズ = 著)より

Others felt there was no smoking gun, that the prosecution simply had not proven their case. Still, the prosecution, with no physical evidence, had been able to publicly humiliate Jackson — they had successfully made fun of his skin, his sexuality, and his lifestyle, all the while presenting a bunch of junk evidence and false testimony.
そのほかの陪審員は、同事件には決定的な証拠がなく、検察側は有罪を立証できなかったと感じていた。それでも、検察側は物的証拠なしにマイケルを起訴し、公の場でマイケルを辱めることに成功した。くだらない証拠や虚偽の証言を多数提出し、マイケルの肌や性的傾向、ライフスタイルを物笑いの種にしたのである。

引用元:
(英語原著)Michael Jackson Conspiracy (2007) by Aphrodite Jones; 33 “Moonwalk”; Kindle Unlimited会員の方は¥0で読めます(2020/6/30確認)。(Kindle Unlimited 無料体験
(日本語版)『マイケル・ジャクソン裁判:あなたは彼を裁けますか?』(アフロダイテ・ジョーンズ = 著、押野素子 = 訳)、株式会社ブルース・インターアクションズ(2009/2);33(ギャビンの事情聴取ビデオ – 無罪判決)より引用

【単語ノート】
prosecution = 起訴、起訴側、検察側
humiliate = 辱める、恥をかかせる、屈辱を味わわせる
testimony = 証言
false testimony = 偽の証言、偽証

実例5(パターン1):People Who Eat Darkness (2011)(邦題『黒い迷宮:ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実 』、リチャード・ロイド・パリー = 著)より

Mrs Steare, who divorced Mr Blackman before their daughter’s disappearance, has denounced him for accepting ¥100 million from “a friend” of Obara in return for signing a statement questioning some of the evidence against him. But yesterday’s ruling made it clear that the judge was moved to acquit Obara, not because of the payment, but because of the lack of a “smoking gun” linking him directly to Ms Blackman’s death.
ジェーン・スティアは、前夫ティム・プラックマンが織原の”友人”から一億円を受け取り、その見返りとして、被告に不利な証拠の一部を疑問視する声明に署名したことを非難しつづけてきた。しかし判決文では、織原の無罪と一億円の支払いにはなんら関連がないことが明らかにされた。無罪判決の理由はあくまでも、ルーシーの死と被告を直接的に関連づける”動かぬ証拠”が欠如していたことだとされた。

引用元:
(英語原著)People Who Eat Darkness (2011) by Richard Lloyd Parry; 23. THE VERDICT
(日本語版)『黒い迷宮:ルーシー・ブラックマン事件15年目の真実』(リチャード・ロイド・パリー = 著、濱野大道 = 訳)、早川書房(2015/4);第二十三章(判決)より引用
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【単語ノート】
denounce = (公然と)非難する
ruling = 判決、裁定

実例6(パターン1):The Devotion of Suspect X (2011)(日本語原著『容疑者Xの献身』、東野圭吾 = 著)より

Is that your smoking gun that links me to this case?
おまえが俺と例の事件とを結びつける根拠はそれなのか

“Yes and no. If you were simply buying your lunch at the same shop every day, that wouldn’t mean anything, but if you were going to meet a particular woman every day, that’s something no interested observer could overlook.”
「そのとおり、ともいえるし、少し違うともいえる。君が毎日同じ店で弁当を買ったって何とも思わないが、特定の女性に毎日会いに行っているとなれば、見過ごせない」

Ishigami stopped and glared at Yukawa.
“Do you think because we are old friends, you can just say whatever you like?”
石神は足を止め、湯川を睨みつけた。
「昔の友人なら、何をいっても構わないと思ってるのか」

引用元:
(英語版)The Devotion of Suspect X (2011) by Keigo Higashino, translation by Alexander O. Smith; Chapter Fifteen
(日本語原著)『容疑者Xの献身』(東野圭吾 = 著)、文藝春秋(2005/8);第15章より引用
(英語Audible版)Audible-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

「Yes and no.」という表現にも注目して下さい。上記の湯川教授の返答のように、相手の質問に対して、YesともNoとも言えない場合、あるいはその両方が当てはまる場合には、「Yes and no.」と答えることができます。

実例7(パターン1):State of Denial (2006)(邦題『ブッシュのホワイトハウス(上・下)』、ボブ・ウッドワード = 著)より

“Facing clear evidence of peril,” he warned, “we cannot wait for the final proof — the smoking gun — that could come in the form of a mushroom cloud.”
「危難の明白な証拠に直面している」と警告してから、「最終的な証拠 — “煙を吐いている銃” を見つけるまで、待ってはいられません。それはキノコ雲という形で出現するかもしれないのです」と言い放った。

引用元:
(英語原著)State of Denial (2006) by Bob Woodward ; Chapter 11
(日本語版)『ブッシュのホワイトハウス(上・下)』(ボブ・ウッドワード = 著、伏見威蕃 = 訳)、日本経済新聞出版社(2007/3);第11章より引用
(英語原著Audible版)Audible-要約版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間10分

【単語ノート】
peril = 差し迫った危険、危機
mushroom cloud = キノコ雲

2003年、アメリカはイラク攻撃に踏み切りますが、その前年の2002年10月に行われたブッシュ大統領の演説内に「smoking gun」が登場しています。

その演説の中でブッシュ大統領は、イラクの核開発を裏付ける「smoking gun」、すなわち「決定的な証拠」は得られていないが、イラクによる核兵器の使用により「smoking gun」が「mushroom cloud(キノコ雲)」の形で現れるのを待ってはいられないとしてイラクへの先制攻撃を強く主張しました。

次は、smoking gunを形容詞として使用するパターン2です。

パターン2:smoking gun又はsmoking-gunの形で形容詞として使用するもの

実例8(パターン2):Adventures of a Currency Trader (2007)(邦題『FXトレーダーの大冒険』、ロブ・ブッカー = 著)より

That medical report is the smoking gun document in the case. And I gave the entire file to the poor handicapped man’s attorney today.
その診断書はあの訴訟において動かぬ証拠になるだろう。それで今日、そのかわいそうな障害者の弁護士に、書類をすべて渡したんだ。

引用元:
(英語原著)Adventures of a Currency Trader: A Fable about Trading, Courage, and Doing the Right Thing (2007) by ROB BOOKER; CHAPTER 7 Trying to Awake from the Nightmare
(日本語版)『FXトレーダーの大冒険:トレーディングの心理と知識と正しい行動を学ぶ』(ロブ・ブッカー = 著、ブラッドリー・フリード = 監修、スペンサー倫亜 = 訳)、パンローリング(2010/1);第7章(悪夢から目覚める努力) より引用

【単語ノート】
attorney = 弁護士

実例9(パターン2):Disclosure: Military and Government Witnesses Reveal the Greatest Secrets in Modern History (2013)(邦題『ディスクロージャー — 軍と政府の証人たちにより暴露された現代史における最大の秘密』、スティーブン・M・グリア = 著)より

There is a mountain of evidence, if you will, that essentially amounts to smoking gun evidence that has not been brought forward at this point, at least not by the powers of Government.
あると言えば、証拠は山とある。それはどうみても決定的な証拠となるほどの量であり、少なくとも政府の権力によっては今まで明るみに出されてこなかった。

引用元:
(英語原著)Disclosure: Military and Government Witnesses Reveal the Greatest Secrets in Modern History (2013) by Steven M. Greer; Testimony of Astronaut Edgar Mitchell
(日本語版)『ディスクロージャー — 軍と政府の証人たちにより暴露された現代史における最大の秘密』(スティーブン・M・グリア = 著、編集、廣瀬 保雄 = 訳)、ナチュラルスピリット(2017/10);1. 宇宙飛行士 エドガー・ミッチェルの証言、より引用。Kindle Unlimited会員の方は¥0で読めます(2020/6/30確認)。(Kindle Unlimited 無料体験

実例10(パターン2):State of Denial (2006)(邦題『ブッシュのホワイトハウス(上・下)』、ボブ・ウッドワード = 著)より

Tenet had been losing sleep over the recent intelligence he’d seen. There was no conclusive, smoking-gun intelligence, but there was such a huge volume of data that an intelligence officer’s instinct strongly suggested that something was coming.
最近目にしている情報のために、テネットは夜もおちおち眠れなかった。煙を吐いている銃口のようなまぎれもない証拠はなく、確実な情報は得られていないが、データの量は莫大だった。なにかが起きると、情報機関の長としての勘が告げていた。

引用元:
(英語原著)State of Denial (2006) by Bob Woodward ; Chapter 6
(日本語版)『ブッシュのホワイトハウス(上・下)』(ボブ・ウッドワード = 著、伏見威蕃 = 訳)、日本経済新聞出版社(2007/3);第6章より引用
(英語原著Audible版)Audible-要約版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間10分

ブッシュ政権の下でCIA長官を務めていたジョージ・テネットは、ウサマ・ビン・ラディンとアルカイダのテロ組織に関する最新情報を聞くため、2001年7月10日に対テロリズム・センター所長のコーファー・ブラックと会議を開きました。その会議の中でテネットは、アルカイダが近々アメリカを攻撃する可能性が強まっていることを伝えられます…..

という流れで出てくるのがこの引用文で、ここでは「There was no conclusive, smoking-gun intelligence」が「煙を吐いている銃口のようなまぎれもない証拠はなく、確実な情報は得られていない」と訳されています。

intelligenceといえば「知性」や「知能」という意味を思い浮かべる方が多いと思いますが、この文章にあるように「諜報(機関)」や「情報(機関)」という意味でも使用されます。

smoking gunのまとめ

それでは、最後に以上の内容をまとめておきます。

smoking gun

  • 由来:殺人犯を捕まえた時に、犯人の持っている銃からまだ煙が出ていれば、それが動かぬ証拠となることから。
  • 意味:動かぬ証拠、決定的な証拠
  • 英語による定義:conclusive evidence
  • 出現頻度:A[中頻度:高めの頻度で洋書に出てくる準必須の英語表現]
  • 出現パターン
    パターン1:smoking gun(基本型・最頻出パターン)
    パターン2:smoking gun又はsmoking-gunの形で形容詞として使用するもの
  • 例文
    Police found a smoking gun connecting the politician to the case.
    警察は、その政治家と例の事件とを結び付ける決定的な証拠を発見した。
    Although there is no smoking-gun evidence, many people think he was involved in the murder.
    動かぬ証拠はありませんが、彼がその殺人に関わっていたと多くの人が考えています。

今回は、以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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