洋書に出てくる英語表現0027:in two minds (of two minds)【おすすめ英語フレーズ編19】

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「洋書に出てくる英語表現」の第27回は、フレーズ編の第19回として「in two minds (of two minds)」を取り上げます。

In two minds (of two minds)の意味

直訳すると「2つの心の中にある」となりますが、この表現は「2つの物事の間で揺れ動いていて、どちらにすべきか決心がつかない状態」を表します。

通常は、単に「迷っている」のではなく、「two」という言葉に現れているように、2つの物事の間で迷っている場合に使います。

日本語では、「迷っている」や「決めかねている」、「ふたつの思いがある」などと訳されます。

「in two minds」と「of two minds」は同じ意味で、同様の頻度でみられます。

In two minds (of two minds)の英語による定義

unable to decide between two alternatives

洋書におけるIn two minds (of two minds)の出現頻度

A[中頻度:高めの頻度で洋書に出てくる準必須の英語表現]

(AAA[超頻出]、AA[高頻度]、A[中頻度]、B[低頻度]、C[まれ]の5段階で評価)

In two minds (of two minds)の年代分布

1909年 – 2018年*
(*当ブログで調査した1813年以降の洋書約1000冊のなかで、当該英語表現の使用が確認された洋書の発行年の範囲)

当ブログで調査した1813年以降に発行された約1000冊の洋書のなかで、In two minds又はof two mindsの使用が確認された最も古い洋書は、『Anne of Green Gables(邦題:赤毛のアン)』の続編である1909年発行の『ANNE OF AVONLEA(邦題:アンの青春)』(モンゴメリ = 著)で、最も新しい洋書は2018年発行の『FEAR: Trump in the White House(邦題:FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実)』(ボブ・ウッドワード = 著)でした。

また、In two mindsとof two mindsの年代分布に差はみられず、いずれも最も古い使用例は1900年代初頭で、最も新しい使用例は2010年代後半でした。

なお、複数の英文資料によると、この表現が「in two minds」の形で初めて印刷物に登場したのは1800年代中頃だそうで当ブログの調査結果と概ね一致しているのですが、in/of two mindsの原型となったdiverse mindsやtwenty mindsといった表現は1500年代の書物にも使用例が見られるとのことです。

In two minds (of two minds)の出現パターン

洋書でよく見られるin two minds (of two minds)の主な出現パターンを3つ紹介します。

パターン1:in two minds (of two minds)(基本型・最頻出パターン)
パターン2:in two minds (of two minds) about
パターン3:in two minds (of two minds) about whether

パターン1は、同じ文章内で「in/of two minds」の後に「迷っている対象」が続かないものです。例文を挙げると次のようになります。

例文27-1)
This decision is too important for him to make in a hurry. He seems to be in two minds.
(この決定は、急いで下すには彼にとってあまりにも重要で、彼は迷っているようです。)

パターン2は、in two mindsの後に「about」を使って「迷っている対象」を含めるものです。

例文を挙げると、

例文27-2)
I am of two minds about their proposal.
(彼らの提案について、私は態度を決めかねている)
I am of two minds about accepting their proposal.
(彼らの提案を受け入れることについて、私は態度を決めかねている)

例文27-3)
I was in two minds about marrying him. He was very rich, but he was a typical womanizer.
(私は彼との結婚について迷いがありました。彼はとても金持ちだったのですが、典型的な女たらしだったのです。)

のようになります。

パターン3は、in two mindsの後に「about whether」を使って「迷っている対象」をさらに具体的に含めるものです。

例文27-2をこのパターンで書き替えると、

例文27-4)
I am of two minds about whether I should accept their proposal or not.
又は
I am of two minds about whether to accept their proposal or not.
(私は、彼らの提案を受け入れるべきかどうかについて迷っています)

となります。

なお、このパターン3では、しばしば「about」が省略されて「in/of two minds whether」の形で出てきます。

例文27-3)をこのaboutを省略するパターンで書き替えると、

例文27-5)
I was in two minds whether to marry him or not. He was very rich, but he was a typical womanizer.
(私は彼と結婚すべきかどうか迷っていました。彼はとても金持ちだったのですが、典型的な女たらしだったのです。)

となります。

洋書内の実例

in two mindsのイメージ画像2です。

それでは、実際に洋書内にみられるin two minds(of two minds)の使用例を紹介していきます。

まずは、最頻出のパターン1から紹介します。

パターン1:in two minds (of two minds)(基本型・最頻出パターン)

実例1(パターン1):JENSON BUTTON: LIFE TO THE LIMIT (2017)(邦題『ジェンソン・バトン自伝 ライフ・トゥ・ザ・リミット』、ジェンソン・バトン = 著)より

He was in two minds, I could see. On the one hand he was pleased I’d developed a taste for racing, but on the other he didn’t want me getting ahead of myself.
僕には、父が心のなかで二つのことを考えているのがわかった。まず、父は息子がレースに関心を示し始めたことを喜んでいるはずだ。同時に、段階を踏みながらバイクの技術を身につけてほしいとも考えているはずだ。

引用元:
(英語原著)JENSON BUTTON: LIFE TO THE LIMIT (2017) by Jenson Button; PART ONE
(日本語版)『ジェンソン・バトン自伝 ライフ・トゥ・ザ・リミット』(ジェンソン・バトン = 著、児島 修 = 訳)、東洋館出版社(2019/4);第一部(父と息子の冒険の始まり)より引用
(英語原著Audible版)Audible版-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

【単語ノート】
get ahead of oneself = 先走りする

2009年にワールドチャンピオンを獲得した元F1ドライバーのジェンソン・バトンは、7歳の誕生日に両親から誕生日プレゼントとしてヤマハの50ccバイクを買ってもらいます。初めてそのバイクのエンジンをかけた時の興奮は今でも覚えていて、一生忘れられないだろうと語っています。

しかし、その興奮も長続きはせず、バトンは生まれつきレースの才能があったのか、そのバイクをすぐに乗りこなしてしまい、あっという間に飽きてしまいます。

そこで元レーサーの父はバトンを近くのサーキットに連れて行くのですが、さすがのバトンもはじめてサーキットに行った時には、他のライダー達に混じってコースを数周回っただけで自信をなくしてしまったといいます。

バトンが当時を振り返って父親の心境を分析しているのが上の引用文で、その時父は「in two minds」であったと表現しています。

実例2(パターン1):Shall We Tell the President? New edition (1987) (邦題『新版 大統領に知らせますか?』、ジェフリー・アーチャー = 著)より

The President’s concern has made it possible for me to vote in favour of the Gun Control bill. I have for some considerable time been in two minds…’
‘True enough,’ said Bernstein.
このような大統領の配慮のおかげで、わたしはこの法案に賛成票を投じることが可能になったのであります。実をいうとわたしはかなり前からこの法案に関して賛成と反対の間で揺れ動いており……」
「そうだろうとも」と、バーンスタインがいった。

引用元:
(英語原著)Shall We Tell the President? New edition (1987) by Jeffrey Archer ; Wednesday morning, 9 March
(日本語版)『新版 大統領に知らせますか?』(ジェフリー・アーチャー = 著、永井淳 = 訳)、新潮社(1987/9);3月9日(水)朝、より引用
(英語原著Audible版)Audible版-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

【単語ノート】
vote = 投票する
vote in favor of = 〜に賛成票を投じる
true enough = 確かにその通りだ

実例3(パターン1):FEAR: Trump in the White House (2018)(邦題『FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実』、ボブ・ウッドワード = 著)より

“Do you want to see it before I say it?”
Trump seemed to be of two minds. “Nope,” Trump replied at first. “Say whatever you want to say.” But then he asked what it might be. “Could we see it first?”
「発表する前にご覧になりたいですか?」
トランプは、迷っているようだった。「いや」最初はそういった。「なんでもいいたいことをいえ」。そのあとで、どういうものになるかとたずねた。「最初に見せてもらえるか?」

引用元:
(英語原著)FEAR: Trump in the White House (2018) by Bob Woodward; Chapter 30
(日本語版)『FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実』(ボブ・ウッドワード = 著、伏見威蕃 = 訳)、日本経済新聞出版社(2018/12);第30章より引用
(英語原著Audible版)Audible版-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

 

次は「about」を使って「迷っている対象」を含めるパターン2です。

パターン2:in two minds (of two minds) about

実例4(パターン2):A Little History of the United States (2015)(邦題『若い読者のためのアメリカ史』、ジェームズ・ウエスト・デイビッドソン = 著)より

Lyndon Johnson was of two minds about Vietnam. On the one hand, he wanted his “fellas” there to “get out in those jungles and whip hell out of some Communists.” On the other hand, he worried about how long the conflict would take to win.
リンドン・ジョンソンの頭にはベトナムに対してふたつの思いがあった。ひとつは現地の「仲間たち」が「あの混沌としたジャングルにもぐり込んで共産主義者たちを引きずり出して」ほしいというものであった。一方で、この紛争は決着までにはたしてどれだけの時間がかかってしまうのか懸念していた。

引用元:
(英語原著)A Little History of the United States (2015) by James West Davidson; 38 A CONSERVATIVE TURN
(日本語版)『若い読者のためのアメリカ史』(ジェームズ・ウエスト・デイビッドソン = 著、上杉 隼人、下田 明子 = 訳)、すばる舎(2018/12);Chapter38(保守派の転換)より引用
(英語原著Audible版)Audible版-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間約5分

【単語ノート】
fella = fellow(仲間)の俗語
conflict = 争い、紛争、衝突、摩擦、あつれき

 

次は「about whether」を使って「迷っている対象」をさらに具体的に含めるパターン3です。

パターン3:in two minds (of two minds) (about) whether

実例5(パターン3):Novak Djokovic and the Rise of Serbia – The Sporting Statesman (2015)(邦題『ノバク・ジョコビッチ伝』、クリス・バウワース = 著)より

Vajda tells the story that he was in two minds about whether to make the trip to Paris to meet Djokovic and his entourage but was persuaded to do so by his 10-year-old daughter Natalia, who was a keen tennis player herself (she has since competed on the junior Grand Slam circuit – as a woman, her surname is Vajdova).
ヴァイダはジョコビッチと関係者に会いにパリへ行くべきかどうか迷っていたが、10歳の娘のナタリアにせがまれたという。ナタリア(苗字はヴァイドヴァ)は、のちにグランドスラム・ジュニアに出場するほどテニスに打ち込んでいた。

引用元:
(英語原著)Novak Djokovic and the Rise of Serbia – The Sporting Statesman (2015) by Chris Bowers; CHAPTER SEVEN THE MANIA BEGINS
(日本語版)『ノバク・ジョコビッチ伝』(クリス・バウワース = 著、渡邊玲子 = 訳)、実業之日本社(2016/4);第5章(熱狂の始まり)より引用

【単語ノート】
entourage = 側近、取巻き、陣営

「ジョコビッチ」は、本記事執筆時点(2020年6月時点)でグランドスラム通算17勝のセルビア人男子プロテニスプレーヤー、ノバク・ジョコビッチのことで、「ヴァイダ」は2006年から2017年までジョコビッチの専属コーチを務めたマリアン・ヴァイダ氏のことです。

そのジョコビッチとヴァイダ氏との関係が始まった2006年当時について記載しているのがこの文章です。ジョコビッチは2006年5月の全仏オープンで準々決勝まで勝ち進んだことで世界ランキング50位以内に入り、いよいよ専属コーチが必要になったといいます。

そこでエージェントから渡されたコーチの候補者リストからジョコビッチが選んだのがヴァイダ氏で、ジョコビッチがヴァイダ氏に面会を求めたというくだりで出てくるのが、この引用文です。

実例6(パターン3):Kokoro (2010) by Natsume Soseki(日本語原著『こころ』、夏目漱石 = 著)より

But as her daughter was an only child, she said, she was not inclined to send her off with just anyone. I got the impression that she was of two minds about whether to adopt a son-in-law as a member of their own household, or let her daughter marry out as a bride.
それからお嬢さんより外《ほか》に子供がないのも、容易に手離したがらない源因《げんいん》になっていました。嫁にやるか、聟《むこ》を取るか、それにさえ迷っているのではなかろうかと思われるところもありました

引用元:
(英語版)Kokoro (2010) by Natsume Soseki, English translation by Meredith McKinney; PART III SENSEI’S TESTAMENT, CHAPTER 72
(日本語原著)『こころ』(夏目漱石 = 著)、初出:「朝日新聞」1914(大正3)年4月20日〜8月11日;下「先生と遺書」、十八より引用(青空文庫より引用)

【単語ノート】
son-in-law = 義理の息子、娘婿

下宿先のお嬢さんに恋心を抱いていた「先生」(ここでは「私」)は、お嬢さんとの結婚を奥さんにお願いしてみようと何度も考えますが、その度に切り出せずにいました。そこで「先生」はお嬢さんの結婚について奥さんがどう考えているのか探りを入れます。そういう流れで出てくるのがこの引用文で、お嬢さんの結婚に関する奥さんの考えがtwo mindsであると表現されています。

実例7(パターン3):ANNE OF AVONLEA (1909)(邦題『アンの青春』、モンゴメリ = 著)より

Anne was of two minds whether to have her cry out then and there, or wait till she was safely in her own white room at home.
アンは、すぐその場で、声を上げて泣いてしまおうか、それとも、家の、自分の白い部屋に落ち着くまで、がまんしようか迷った。

引用元:
(英語原著)ANNE OF AVONLEA (1909) by Lucy Maud Montgomery; V A Full-fledged Schoolma’am
(日本語版)『アンの青春』(モンゴメリ = 著、神山妙子 = 訳)、グーテンベルク21(2004/1);第五章(女教師の誕生)より引用。Kindle Unlimited会員の方は¥0で読めます(2020/6/23確認)。(Kindle Unlimited 無料体験

【単語ノート】
then and there = すぐにその場で

小学校の教師になって日の浅いアンには様々な問題が降りかかります。例えば、アンソニー・パイという男子生徒は、石盤用のびんの水をオーリヤ・クレイという女子生徒の背中に一滴残らず流し込んでしまいます。アンは、休み時間中にアンソニーに親身になって説教をしますが、アンソニーには少しも通じていないようで、アンソニーは説教が終わって教室を出て行く時にはばかにしたように口笛を吹いていました。

そのようなことなどがあって、その日授業が終わって子供達が帰った後には、アンはすっかり疲れ切ってぐったりと椅子に座り込んでしまいました、というくだりで出てくるのがこの文章で、今すぐ声をあげて泣き出そうか、自分の部屋に戻るまで我慢しようか迷った、というところが「of two minds whether」で表現されています。

Annetta Bell was of two minds whether to go into hysterics again or not, especially as she didn’t know just where the mouse had gone.
アネッタ・ベルはもう一度ヒステリーを起こしたものかどうか迷っていた。ネズミがどこにいってしまったのか、分らないとあればなおさらだった。

引用元:
(英語原著)ANNE OF AVONLEA (1909) by Lucy Maud Montgomery; XII A Jonah Day
(日本語版)『アンの青春』(モンゴメリ = 著、神山妙子 = 訳)、グーテンベルク21(2004/1);第十二章(厄日)より引用。Kindle Unlimited会員の方は¥0で読めます(2020/6/23確認)。(Kindle Unlimited 無料体験

【単語ノート】
go into hysterics = ヒステリーを起こす

また、別の日にはアンが昼食を済ませて教室に戻ってきた時に問題が起きます。アンがチョークを探して机の引き出しを開けると、中から元気のよいハツカネズミが飛び出してきました。アンは叫び声を上げて飛びのきますが、ある男子生徒は大声で笑っていました。またもや、犯人はアンソニー・パイでした。

という流れで出てくるのがこの文章で、主語のAnnetta Bellは、過去に別の男の子がいたずらをした時にヒステリーを起こしたことがあって、ここではもう一度ヒステリーを起こすべきかどうか迷った、というところが「of two minds whether」で表現されています。

In two minds (of two minds) のまとめ

それでは、最後に以上の内容をまとめておきます。

In two minds (of two minds)

  • 意味:(二つの物事の間で)迷っている、決めかねている
  • 英語による定義:unable to decide between two alternatives
  • 出現頻度:A[中頻度:高めの頻度で洋書に出てくる準必須の英語表現]
  • 出現パターン
    パターン1:in two minds (of two minds)(基本型・最頻出パターン)
    パターン2:in two minds (of two minds) about
    パターン3:in two minds (of two minds) about whether
  • 例文
    This decision is too important for him to make in a hurry. He seems to be in two minds.
    (この決定は、急いで下すには彼にとってあまりにも重要で、彼は迷っているようです。)
    I am of two minds about their proposal.
    (彼らの提案について、私は態度を決めかねている)
    I am of two minds about whether to accept their proposal or not.
    (私は、彼らの提案を受け入れるべきかどうかについて迷っています)
    I was in two minds about marrying him. He was very rich, but he was a typical womanizer.
    (私は彼との結婚について迷いがありました。彼はとても金持ちだったのですが、典型的な女たらしだったのです。)
    I was in two minds whether to marry him or not. He was very rich, but he was a typical womanizer.
    (私は彼と結婚すべきかどうか迷っていました。彼はとても金持ちだったのですが、典型的な女たらしだったのです。)

今回は、以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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