洋書に出てくる英語表現0018:stone-faced【ハイフンワード編2】

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「洋書に出てくる英語表現」の第18回は「ハイフンワード編」の第2回として「stone-faced」を取り上げます。

石のような顔ってどんな顔?

stone-facedを直訳すると「石のような顔をした」となりますが、「石のような顔」といってもいろいろな顔が考えられると思います。今ざっと考えただけでも9個思い浮かびました。

1. 顔がにきびだらけで石のようにでこぼこだ。
2. 緊張で顔が石のように硬くなっている。
3. 顔が石のように無表情で無感情である。
4. 不潔で顔が石のように汚い。コケが生えている。
5. 毎日いろいろな人に踏まれている石のように面の皮が厚くて辛抱強い。
6. どこにでもある石のように平凡な顔をしていて、個性がない。
7. 顔が石のように角張ってゴツゴツしている。
8. 顔が石のように冷淡で意地悪な表情をしている。
9. 顔が乾燥して、石のようにザラザラだ。

さて、「stone-faced」が意味するのはどれだかわかりますでしょうか?
2番と3番がそれっぽいけど、5番や8番も捨てがたい。
あるいは複数の意味で使われるのかな?
そのように考えている人が多いのではないでしょうか。

stone-facedの意味

正解は、3番「顔が石のように無表情で無感情だ」です。
緊張しているかいないか、顔を洗っているかいないか、顔がでこぼこかどうか、顔がかっこいいかどうかは全く関係がなく、顔に表情がなくて無感情であることを表しています。

要するに、緊張が原因で無表情になっている場合にも、疲れていて無表情になっている場合にも、心の中を読まれないようにわざと無表情にしている場合にも使えますが、いずれの場合も無表情の原因がポイントなのではなく、表情がなくて感情が外に現れていないこと自体がポイントとなるわけです。

stone-facedの英語による定義

expressionless and showing no emotions

洋書におけるstone-facedの出現頻度

AAA[超高頻度:極めて高い頻度で洋書に出てくる必須の英語表現](同義の表現であるstony-facedを含む)

stone-facedの年代分布

stone-facedのイメージ画像2です。

 

stone-faced:1990年 – 2019年*
stony-faced:1931年 – 2018年*
(*当ブログで調査した1813年以降の洋書約1000冊のなかで、当該英語表現の使用が確認された洋書の発行年の範囲)

上記のようにstone-facedとその同義語であるstony-facedでは年代分布に差がみられました。

おそらく、元々はstony-facedだったのが、時代とともにstone-facedの形でも使われるようになり、現在ではstone-facedとstony-facedの両方が使われているということだと考えられます。

当ブログで調査した1813年以降に発行された約1000冊の洋書のなかで、stone-faced又はstony-facedの使用が確認された最も古い洋書は、1931年発行の『The Dutch Shoe Mystery(邦題:オランダ靴の秘密)』(エラリー・クイーン = 著)で、最も新しい洋書は2019年発行の『Crucible(邦題:AIの魔女(上・下))』(ジェームズ・ロリンズ = 著)でした。

少なくとも1900年代初期から使用されていて、現在も高頻度に使用されている定番の英語表現と言えます。

stone-facedの出現パターン

特に出現パターンと言えるようなものは見当たりませんが、強いて分類するならば、形容詞として使用するパターンと副詞として使用するパターンに分けることができます。

形容詞として使用するパターンというのは、普通の形容詞と同じように、

例文18-1)
He is always stone-faced.
(彼はいつも無表情だ。)

例文18-2)
At that time, a stone-faced man walked towards us.
(その時、無表情の男が私達の方に歩いてきた。)

のように使います。

そして、stone-facedはこのような形容詞としての用法だけでなく、次のように副詞的な用法でも使われます。

例文18-3)
During the dinner, he sat stone-faced and said nothing.
(その食事中、彼は無表情で座ったまま何も言わなかった。)

 

洋書内の実例

stone-facedのイメージ画像3です。

 

それでは、実際に洋書内にみられるstone-faced及びstony-facedの使用例を紹介していきます。

実例1(形容詞としての用法):Hollywood Hulk Hogan (2002)(邦題『ハリウッド・ハルク・ホーガン:ハルク・ホーガン自伝』、ハリウッド・ハルク・ホーガン & マイケル・ジャン・フリードマン = 著)より

All of a sudden he stopped showing emotion. He was just stone-faced.
突然、感情を表に出さなくなったのだ。表情がまったくなくなってしまった

引用元:
(英語原著)Hollywood Hulk Hogan (2002) By Hulk Hogan; 34 Family
(日本語版)『ハリウッド・ハルク・ホーガン:ハルク・ホーガン自伝』(ハリウッド・ハルク・ホーガン & マイケル・ジャン・フリードマン = 著、株式会社ルミエール = 訳)、エンターブレイン(2003/4);第34章(家族)より引用
(英語原著Audible版)Audible版-要約版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間約15分;要約版ですが、ハルク・ホーガン本人が朗読しています。サンプルだけでも聞く価値アリ。

1987年のある日、ハルク・ホーガンの実の兄アランが突然死亡しました。ホテルの一室で心臓麻痺により死亡しているのが発見されたのです。

さらに悪いことにそのすぐ後に、3人の子どもを育てていた兄アランの最初の妻が殺され、3人の子供達は短期間のうちに父と母の両方を失うという悲劇に見舞われました。そういう流れのなかで、その3人の子供の一人、マイケルについて記載したのがこの文章です。

その後、マイケルはハルク・ホーガンの後を追ってプロレスラーとなり、ホーレス・ホーガンのリング名で12年間プロレスをしていたそうです。

実例2(形容詞としての用法):The Disappearance of Haruhi Suzumiya (2010)(日本語原著『涼宮ハルヒの消失』、谷川流 = 著)より

Nagato was stone-faced as always.
“All responsibility lies with me.”
長門は、いつもの無表情でこう言った。
「すべての責任はわたしにある」

引用元:
(英語版)The Disappearance of Haruhi Suzumiya (2010) by Nagaru Tanigawa, English translation by Chris Pai; CHAPTER 6
(日本語原著)『涼宮ハルヒの消失』(谷川流 = 著)、角川書店(2004/8);第六章より引用

シンプルでかなりわかりやすい例文だと思います。気軽に読める洋書をお探しの場合は、谷川流さんの「涼宮ハルヒシリーズ」の英訳版は結構おすすめです。

実例3(形容詞としての用法):How to Make a Spaceship (2016)(邦題『Xプライズ 宇宙に挑む男たち』、ジュリアン・ガスリー = 著)より

Later that day, a stony-faced President George W. Bush appeared on television to make a statement: “The Columbia is lost. At nine A.M. in Mission Control in Houston, we lost contact with space shuttle Columbia.
この日、ジョージ・W ・ブッシュ大統領はテレビを通じてこわばった表情で声明を読みあげた。「コロンビアが失われました。ヒューストンの管制センターの時間で午前9時に、スペースシャトル・コロンビア号との交信が絶たれたのです。

引用元:
(英語原著)How to Make a Spaceship (2016) by Julian Guthrie; 25. A Fire to Be Ignited
(日本語版)『Xプライズ 宇宙に挑む男たち』(ジュリアン・ガスリー = 著、門脇弘典 = 訳)、日経BP(2017/4);第25章(灯されるべき炎)より引用
(英語原著Audible版)Audible版-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間5分

アメリカ航空宇宙局NASAのスペースシャトル・コロンビア号は、1981年4月の初飛行以来、27回の飛行に成功していましたが、28回目のミッションSTS-107で16日間の宇宙実験を終えて地球に帰還している途中に空中分解し、乗員7名全員が死亡しました。上記英文はこの事故を発表するブッシュ大統領について記載したものです。

なお、日本人初の女性宇宙飛行士である向井千秋さんが1994年に搭乗したのもこのスペースシャトル・コロンビア号でした。

次は副詞として使用しているパターンを見ていきます。

実例4(副詞としての用法):Michael Jackson Conspiracy (2007)(邦題『マイケル・ジャクソン裁判:あなたは彼を裁けますか?』、アフロダイテ・ジョーンズ = 著)より

As Gavin spoke to the members of the jury, Michael sat stone-faced. At times, the superstar would shake his head in disbelief, especially as Tom Sneddon continued to prod the boy for answers.
ギャビンが陪審に向けて証言をしている間、マイケルは無表情に座っていた。時折マイケルは、信じられないといった様子で首を振った。特に、トム・スネドンが執拗にギャビンから答えを引き出そうとする姿を見て、首を振ることが多かった。

引用元:
(英語原著)Michael Jackson Conspiracy (2007) by Aphrodite Jones; 10 “If You Wanna Make the World a Better Place — Take a Look at Yourself and Make a Change” Kindle Unlimited会員の方は¥0で読めます(2020/6/14確認)。(Kindle Unlimited 無料体験
(日本語版)『マイケル・ジャクソン裁判:あなたは彼を裁けますか?』(アフロダイテ・ジョーンズ = 著、押野素子 = 訳)、株式会社ブルース・インターアクションズ(2009/2);10(ギャビン・アルビーゾの証言)より引用

【単語ノート】
jury = 陪審
in disbelief = 信じられないといった様子で
prod = つつく、駆り立てる、促す

「Gavin(ギャビン)」は、マイケル・ジャクソンから性的虐待を受けたと告訴した少年ギャビン・アルビーゾのことで、「Tom Sneddon(トム・スネドン)」は、このマイケル・ジャクソン裁判で有名になったサンタバーバラ郡の地方検事です。この裁判は、すべての訴えに関してマイケル・ジャクソンが無罪となっています(冤罪事件)。

この例では、stone-facedが動詞「sit」を修飾する副詞として使用されています。

実例5(副詞としての用法):Winter Frost (1999)(邦題『冬のフロスト(上・下)』、R・D・ウィングフィールド = 著)より

Doreen Beatty stared stone-faced at him as he entered the other interview room. He gave her a smile and got a sour grimace in return.
第二取調室に入ったフロストは、ドリーン・ビーティの無表情な視線に迎えられた。笑顔を向けると、苦虫を噛みつぶしたような渋面が返ってきた。

引用元:
(英語原著)Winter Frost (1999) by R. D. Wingfield; Chapter 1
(日本語版)『冬のフロスト(上・下)』(R・D・ウィングフィールド = 著、芹澤恵 = 訳)、東京創元社(2013/6);上巻・第一章より引用
(英語原著Audible版)Audible版-要約版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間10分

【単語ノート】
grimace = しかめっ面

この例では、stone-facedが動詞「stare」を修飾する副詞として使用されています。

実例6(副詞としての用法):HARRY POTTER and The Half-Blood Prince (2005)(邦題『ハリー・ポッターと謎のプリンス』、J.K.ローリング = 著)より

Mr Weasley, Fred and George were all observing him, stony-faced.
ウィーズリーおじさん、フレッド、ジョージの三人は、硬い表情でパーシーを眺めていた

引用元:
(英語原著)HARRY POTTER and The Half-Blood Prince (2005) BY J.K. ROWLING; CHAPTER 16 A Very Frosty Christmas. Kindle Unlimited会員の方は¥0で読めます(2020/6/14確認)
(日本語版)『ハリー・ポッターと謎のプリンス』(J.K.ローリング = 著、松岡 佑子 = 訳)、静山社(2006/5);第16章(冷え冷えとしたクリスマス)より引用。Kindle Unlimited会員の方は¥0で読めます(2020/6/14確認)。(Kindle Unlimited 無料体験
(英語原著Audible版)Audible版-完全版一冊無料!Audible無料体験);サンプル再生時間約5分;

この例では、stone-facedが動詞「observe」を修飾する副詞として使用されています。

 

stone-facedのまとめ

それでは、最後に以上の内容をまとめておきます。

stone-faced

  • 由来:石のように表情がないことから。
  • 意味:(顔が石のように)無表情で無感情な
  • 英語による定義:expressionless and showing no emotions
  • 出現頻度:AAA[超高頻度:極めて高い頻度で洋書に出てくる必須の英語表現](同義の表現であるstony-facedを含む)
  • 出現パターン:形容詞としてだけでなく、副詞としても使用される。
  • 例文
    He is always stone-faced.
    (彼はいつも無表情だ。)
    At that time, a stone-faced man walked towards us.
    (その時、無表情の男が私達の方に歩いてきた。)
    During the dinner, he sat stone-faced and said nothing.
    (その食事中、彼は無表情で座ったまま何も言わなかった。)

今回は、以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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