洋書に出てくる英語表現0004:go under the knife【おすすめ英語フレーズ編4】

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「洋書に出てくる英語表現」の第4回は「go under the knife」を取り上げます。

古くは、1931年に発行されたエラリー・クイーンの長編推理小説『The Dutch Shoe Mystery(邦題:オランダ靴の秘密)』にも出てくる昔からある表現です。

目次
  1. go under the knifeの意味と由来
  2. go under the knifeの英語による定義
  3. 洋書におけるgo under the knifeの出現頻度
  4. go under the knifeの年代分布
  5. go under the knifeの出現パターン
  6. 洋書内の実例
    1. 実例1(パターン1):ALEX FERGUSON: My Autobiography (2013)(邦題『アレックス・ファーガソン自伝』、アレックス・ファーガソン = 著より)
    2. 実例2(パターン1):Hollywood Hulk Hogan (2002)(邦題『ハリウッド・ハルク・ホーガン:ハルク・ホーガン自伝』、ハリウッド・ハルク・ホーガン & マイケル・ジャン・フリードマン = 著)より
    3. 実例3(パターン1):Born to Run (2009)(邦題『BORN TO RUN 走るために生まれた:ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”』、クリストファー・マクドゥーガル = 著)より
    4. 実例4(パターン1):Lucky Man: A Memoir (2002)(邦題『ラッキーマン』、マイケル・J・フォックス = 著)より
    5. 実例5(パターン1):RED CARD: How The U.S. Blew The Whistle On The World’s Biggest Sports Scandal (2018)(邦題『レッドカード:汚職のワールドカップ 』、ケン・ベンシンガー = 著)より
    6. 実例6(パターン1):THE JORDAN RULES: The Inside Story of Michael Jordan and the Chicago Bulls (1992)(邦題『マイケル・ジョーダン激闘のシーズン:誰も知らなかったNBAの内幕』、サム・スミス = 著)より
    7. 実例7(パターン1):The Dutch Shoe Mystery (1931)(邦題『オランダ靴の秘密』、エラリー・クイーン = 著)より
    8. 実例8(パターン2):DAN CARTER: The Autobiography of an All Blacks Legend (2015)(邦題『ダン・カーター自伝:オールブラックス伝説の10番』、 ダン・カーター/ダンカン・グレイブ = 著)より
    9. 実例9(パターン2):Born to Run (2009)(邦題『BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”』、クリストファー・マクドゥーガル = 著)より
    10. 実例10(パターン3):Smoking Ears and Screaming Teeth (2010)(邦題『世にも奇妙な人体実験の歴史』、トレヴァー・ノートン = 著)より
  7. go under the knifeのまとめ

go under the knifeの意味と由来

直訳すると、「ナイフの下に行く」となります。

「ナイフの下に行く」と聞くと何やら物騒な感じがしますが、このknifeは我々が思い浮かべるようなナイフではなく、「外科手術用のメス」を表し、go under the knifeで「外科手術用のメスの下に行く」、つまり「手術を受ける」という意味になります。

日本語では、手術用のナイフを「メス」と表現することによってその他のナイフと明確に区別しますが、英語では日本語ほど明確には区別しません(区別する場合はsurgical knifeやsurgical blade、scalpelなどと言います)。

日本語でも、「手術を受ける」とは言わずに「身体にメスを入れる」と言うことがよくありますが、それと同様の表現と言えるでしょう。

ちなみに、日本の医療現場では「カルテ」や「ギプス」、「レントゲン」といったドイツ語に由来するカタカナ語がよく使われていて、医療ドラマでもリアル感を出すためにわざわざ患者を「クランケ」と表現するのを聞いたことがあると思います。これと同じように「メス」もドイツ語かと思いきや、オランダ語に由来するそうです。そして、「メス」はオランダ語でどういう意味かというと「ナイフ」の意味です。結局「ナイフ」なんですね(笑)。

オランダ語と言えば、歴史の授業で覚えさせられた杉田玄白と前野良沢の「解体新書」を思い出しますが、「解体新書」は原著が「ターヘルアナトミア」というドイツ語書籍で、それがオランダ語に訳されて、そのオランダ語版が日本語に訳されました。オランダは日本が鎖国政策をとっていた時にも日本と交易を続けていたくらい歴史的に関わりの深い国ですので、「メス」がオランダ語由来であっても何も不思議ではありませんね。ちなみに、子供の頃よく使った「オブラート」もオランダ語に由来するそうです。

go under the knifeの英語による定義

to have a surgery

洋書におけるgo under the knifeの出現頻度

B[低頻度:洋書内での出現頻度はそれほど高くはないがネイティブなら知っている英語表現]
(AAA[超頻出]、AA[高頻度]、A[中頻度]、B[低頻度]、C[まれ]の5段階で評価)

go under the knifeの年代分布

1931年 – 2018年*
(*当ブログで調査した1813年以降の洋書約1000冊のなかで、当該英語表現の使用が確認された洋書の発行年の範囲)

当ブログで調査した1813年以降に発行された約1000冊の洋書のなかで、当該表現の使用が確認された最も古い洋書は、1931年発行の『The Dutch Shoe Mystery(邦題:オランダ靴の秘密)』で、最も新しい洋書は2018年発行の『RED CARD: How The U.S. Blew The Whistle On The World’s Biggest Sports Scandal(邦題:レッドカード:汚職のワールドカップ)』でした。

go under the knifeの出現パターン

go under the knifeの出現パターンは主に以下の3つに分類することができます。

パターン1:go under the knife(基本型、最頻出パターン)
パターン2:be under the knifeなど(goの替わりにbe動詞やその他の一般動詞を使うパターン)
パターン3:その他

パターン1は、最も基本的で、最も出現頻度の高いパターンです。例えば、

例文4-1)
The elderly need to enhance their physical strength before they go under the knife.
(高齢者は、手術を受ける前に体力を高める必要がある。)

のように使います。

次のパターン2は、goの替わりにbe動詞やその他の一般動詞を使うパターンです。例えばbe動詞であれば、

例文4-2)
He was drinking in the bar when his wife was under the knife.
(彼は、妻が手術を受けている時にバーで飲んでいました)

のように使います。

「パターン3:その他」については、この後の「洋書内の実例」のなかで紹介していきます。

洋書内の実例

それでは、実際に洋書内にみられるgo under the knifeの使用例を紹介していきます。

最も出現頻度の高いパターン1から見ていきます。

パターン1:go under the knife(基本型、最頻出パターン)

実例1(パターン1):ALEX FERGUSON: My Autobiography (2013)(邦題『アレックス・ファーガソン自伝』、アレックス・ファーガソン = 著より)

Darren Fletcher, meanwhile, was battling a colonic illness. In the summer of 2012, it was possible he might have an operation, but he needed to be well to go under the knife.
一方でダレン・フレッチャーはクローン病と闘っていた。2012年夏には手術の可能性もあったが、メスを入れるには体力が必要だった

引用元:
(英語原著)ALEX FERGUSON: My Autobiography (2013) by Alex Ferguson; 21. United’s 19th Title
(日本語版)『アレックス・ファーガソン自伝』(アレックス・ファーガソン =著、小林玲子 = 訳)、日本文芸社(2014/5);第21章(十九回目の戴冠)より
(英語原著Audible版)Audible版-完全版一冊無料!Audible無料体験)、サンプル聴けます

この英文の主語である「Darren Fletcher」は、スコットランド出身のプロサッカー選手です。潰瘍性大腸炎のために2012年から2013年にかけてチーム(当時はマンチェスター・ユナイテッドに所属)を長期間離脱したのですが、2014-15年シーズンから復帰し、本記事を書いている2020年6月時点でも現役を続けています。この文章で「go under the knife」と示唆されているように、2013年には潰瘍性大腸炎からの回復手術を受けています。

実例2(パターン1):Hollywood Hulk Hogan (2002)(邦題『ハリウッド・ハルク・ホーガン:ハルク・ホーガン自伝』、ハリウッド・ハルク・ホーガン & マイケル・ジャン・フリードマン = 著)より

But I hadn’t gone under the knife three times just to accept the verdict they’d laid on me. I did it to have an opportunity to make things right again, to end my career on my own terms and not someone else’s. I didn’t want people to remember me as the guy who wrestled until he was washed up. I wanted them to remember me as the guy who wrestled longer than anybody and went out on top.
3回も手術を受けたのは、彼らが下した判断とはまったく別の理由だ。もう一度自分の身体を取り戻し、自分自身のために引退してけじめをつけたかった。決して誰かのためではない。ボロボロになるまで闘ったレスラーとして人々の記憶に残るのだけは嫌だった。誰よりも長く闘い、頂点に君臨したまま引退したレスラーとして憶えていてもらいたかった。

引用元:
(英語原著)Hollywood Hulk Hogan (2002) By Hulk Hogan; 1 A Rock and a Hard Place
(日本語版)『ハリウッド・ハルク・ホーガン:ハルク・ホーガン自伝』(ハリウッド・ハルク・ホーガン & マイケル・ジャン・フリードマン = 著、株式会社ルミエール = 訳)、エンターブレイン(2003/4);第1章(ジレンマに陥って)より
(英語原著Audible版)Audible版-要約版一冊無料!Audible無料体験);要約版ですが、ハルク・ホーガン本人が朗読しています。サンプルだけでも聞く価値アリ。

この本の第1章は、48歳になってプロレスラーとしての峠を越えたハルク・ホーガンが3度の手術を乗り越えて、2002年3月17日の「レッスルマニア18」で復帰戦を迎える熱い場面から始まります。上の文章はそんな第1章からの引用で、「3度の手術」を「ナイフの下に3回行った」と表現しています。

実例3(パターン1):Born to Run (2009)(邦題『BORN TO RUN 走るために生まれた:ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”』、クリストファー・マクドゥーガル = 著)より

She’d known Armstrong had bounced back from cancer, but she had no idea just how close to the grave he’d actually been. By the time Armstrong had gone under the knife, tumors were spreading throughout his brain, lungs, and testicles.
アームストロングが癌から立ち直ったことはジェンも知っていたが、実際に彼がどれだけ墓場に近づいていたかはわかっていなかった。手術を受けたとき、腫瘍は脳、肺、睾丸にひろがっていた。

引用元:
(英語原著)Born to Run: A Hidden Tribe, Superathletes, and the Greatest Race the World Has Never Seen (2009) by Christopher McDougall; CHAPTER 22
(日本語版)『BORN TO RUN 走るために生まれた:ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”』(クリストファー・マクドゥーガル = 著、近藤 隆文 = 訳)、NHK出版(2010/2);第22章より
(英語原著Audible版)Audible版-完全版一冊無料!Audible無料体験)、サンプル聴けます

「Armstrong」は、アメリカ出身の自転車ロードレース選手ランス・アームストロング(Lance Armstrong)のこと。アームストロング選手は1996年に癌が判明し、この文章に書かれているように、「ナイフの下に行った時」、つまり手術を受けた時には、腫瘍は脳、肺、睾丸にまでひろがっていました。しかし、その後、手術等を経て奇跡的に復活し、1999年から2005年にかけてツール・ド・フランスで七年連続総合優勝という快挙を成し遂げました。しかし、残念ながら、その後2012年には、ドーピング発覚によりツール・ド・フランス七連覇の記録は取り消されています

実例4(パターン1):Lucky Man: A Memoir (2002)(邦題『ラッキーマン』、マイケル・J・フォックス = 著)より

I was scheduled to have brain surgery in the morning. For security reasons — more specifically, for reasons of secrecy — I’d be staying in the hotel overnight and checking into the hospital only an hour or so before going under the knife — or in my case, the drill.
ぼくは翌朝脳の手術を受けることになっていた。警備上の理由から — より正確には、秘密を守るために — ホテルで一夜過ごして、病院にはメスを — というよりぼくの場合ドリルだが — 入れられる一時間ほど前に入ることになっていた。

引用元:
(英語原著)Lucky Man: A Memoir (2002) by Michael J. Fox; Chapter Seven: Like a Hole in the Head
(日本語版)『ラッキーマン』(マイケル・J・フォックス = 著、入江真佐子 = 訳)、ソフトバンクパブリッシング(2003/1);第7章(頭にあいた穴のように)より
(英語原著Audible版)Audible版-要約版一冊無料!Audible無料体験);マイケル・J・フォックス氏本人が朗読しています。サンプルだけでも聞く価値アリ。

この文章の主語である「I(ぼく)」は、大ヒット映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズで主人公を演じたカナダ出身のハリウッドスター、Michael J. Fox(マイケル・J・フォックス)氏のことを指しています。Fox氏は、30歳の時に若くしてパーキンソン病を発症し、その後も症状を隠しながら活動を続けていましたが、1998年3月に脳手術を受けることになります。その脳手術について記載したのが上の引用文で、「go under the knife」と書いた後で、僕の場合はknifeではなくdrillだけど、とユーモアを交えて当時の様子を振り返っています。

Fox氏は、この手術の成功により左半身の震えが止まって俳優業を再開するのですが、右半身に新しく出てきた震えが急速に悪化したため、「これ以上秘密を守っていると、心まで病気になってしまう」と悟ります。そして、発症から約7年が経過した1998年11月に『ピープル』誌上で病気を公表し、2000年に俳優活動を退きました。その後、2002年に出版した本書『Lucky Man — A Memoir』がベストセラーとなり、その後も「マイケル・J・フォックス パーキンソン病リサーチ財団」を自ら設立するなど、精力的に活動を続けています。

実例5(パターン1):RED CARD: How The U.S. Blew The Whistle On The World’s Biggest Sports Scandal (2018)(邦題『レッドカード:汚職のワールドカップ 』、ケン・ベンシンガー = 著)より

Berryman’s cardiac surgeon told him not to worry, and said he could travel without problems. But when Berryman came back, he’d have to go under the knife, and if anything happened while abroad, he should drop everything and come home.
担当の心臓外科医は、心配無用だし、旅行も問題なくできると言った。しかし、もどったあとに手術を受けなくてはならず、もし海外で何か起こった場合は、すべてをなげうって帰国しなくてはならない。

引用元:
(英語原著)RED CARD: How The U.S. Blew The Whistle On The World’s Biggest Sports Scandal (2018) by Ken Bensinger; Chapter Fifteen: Faster, Higher, Stronger
(日本語版)『レッドカード:汚職のワールドカップ』(ケン・ベンシンガー = 著、北田絵里子、手嶋由美子、国弘喜美代 = 訳)、早川書房(2018/7);第15章(より速く、より高く、より強く)より
(英語原著Audible版)Audible版-完全版一冊無料!Audible無料体験)、サンプル聴けます

実例6(パターン1):THE JORDAN RULES: The Inside Story of Michael Jordan and the Chicago Bulls (1992)(邦題『マイケル・ジョーダン激闘のシーズン:誰も知らなかったNBAの内幕』、サム・スミス = 著)より

Cartwright had worn down and would need knee surgery, and Hodges also would go under the knife.
カートライトも消耗しきって、ひざの手術が必要であり、ホッジスも手術を受ける予定だった

引用元:
(英語原著)THE JORDAN RULES: The Inside Story of Michael Jordan and the Chicago Bulls (1992) by Sam Smith; Spring 1990
(日本語版)『マイケル・ジョーダン激闘のシーズン:誰も知らなかったNBAの内幕』(サム・スミス = 著、森下健一 = 訳)、徳間書店(1992/12);パート1(1990年春)
より

英語では、同じ表現を繰り返し使うのを避けるために同じ内容を違う言葉で言い換えることがよくありますが、この文章もその言い替えの一種で、surgeryという表現を繰り返し使うのを避けるために、go under the knifeと言っているのではないかと考えられます。

実例7(パターン1):The Dutch Shoe Mystery (1931)(邦題『オランダ靴の秘密』、エラリー・クイーン = 著)より

The only compensating feature of the whole business is that she is in a coma, and anaesthesia won’t be necessary. We’ve all been expecting the old lady to go under the knife for mildly chronic appendicitis next month, but I know that Janney won’t touch the appendix this morning — just not to complicate her condition.
その代りにこの困難な仕事にとって、ただ一つの幸運は、彼女が昏睡状態にあるということだ。それで麻酔をかける必要がないんだ。僕たちはみんな、あの老婦人が、軽い慢性の盲腸炎を、来月手術するものとばっかり思っていたところなんだ。だが今朝は、ジェニーは盲腸には触れないと思う — 彼女の身体の調子を狂わしちゃいけないからね。

引用元:
(英語原著)The Dutch Shoe Mystery (1931) by Ellery Queen; Part One TALE OF TWO SHOES、Chapter One OPERATION
(日本語版)『オランダ靴の秘密』(エラリー・クイーン = 著、二宮佳景 = 訳)、グーテンベルク21(2005/6);第一部(二つの靴の話)、一(手術)より。Kindle Unlimited会員の方は¥0で読めます(2020/6/10確認)。(Kindle Unlimited 無料体験
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次は、goの替わりにbe動詞やその他の一般動詞を使うパターン2を紹介します。

パターン2:be under the knifeなど(goの替わりにbe動詞やその他の一般動詞を使うパターン)

実例8(パターン2):DAN CARTER: The Autobiography of an All Blacks Legend (2015)(邦題『ダン・カーター自伝:オールブラックス伝説の10番』、 ダン・カーター/ダンカン・グレイブ = 著)より

After the press conference I was determined to continue to do what I could to help the team. But first I had to have surgery. I flew to Melbourne later that week, and was actually under the knife during our victory over Argentina in the quarter-final.
記者会見後、僕はチームの力になることを続けたいと思った。だけどその前に、手術を受けなければならなかった。その週、僕はメルボルンに飛び、チームがアルゼンチンと準々決勝を戦っているまさにそのときに、身体にメスを入れられていた

引用元:
(英語原著)DAN CARTER: The Autobiography of an All Blacks Legend (2015) by Dan Carter with Duncan Greive; 13 Watching History from the Stands
(日本語版)『ダン・カーター自伝:オールブラックス伝説の10番』(ダン・カーター/ダンカン・グレイブ = 著、児島修 = 訳、野澤武史 = 解説)、東洋館出版社(2016/7);第13 章(歴史がつくられるのをスタンドから見ていた)より
(英語原著-Audible版)Audible版-完全版一冊無料!Audible無料体験)、サンプル聴けます

この文章の主語である「I(僕)」は、ラグビーのニュージーランド代表オールブラックスで長年活躍した世界的名選手のダン・カーター(Dan Carter)のことを指しています。2018-2019年シーズンからは日本の神戸製鋼コベルコスティーラーズでプレーしていましたが、コロナウイルス流行の影響からか、日本全体に緊急事態宣言が発令されていた2020年5月に退団が発表されました。

そのダン・カーターですが、2011年に自国のニュージーランドで開催されたワールドカップでは、大会中の怪我のために手術を受けることになり、試合に出場することができなくなります。その時の複雑な心境を語ったのが上の引用文で、チームがアルゼンチンと準々決勝を戦っているまさにその時に「ナイフの下にいた」、つまり手術を受けていたと語られています。この文章では「go」の替わりにbe動詞が使われています。

実例9(パターン2):Born to Run (2009)(邦題『BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”』、クリストファー・マクドゥーガル = 著)より

“Not too many years ago, runner’s knee was treated by surgery,” Dr. Weisenfeld acknowledges. “That didn’t work too well, since you need that cushioning when you run.” Once the patients came out from under the knife, they discovered that their nagging ache had turned into a lifechanging mutilation; without cartilage in their knees, they’d never be able to run without pain again.
「ほんの数年前まで、ランナー膝は手術で治療されていた」とワイゼンフェルド博士も認めている。「それはあまり効果がなかった。走るときは緩衝装置が必要だからである」患者たちは手術を終えると、しつこい痛みが人生を一変させる障害に転じたことに気づく。膝の軟骨を除去され、二度と痛みなしでは走れない。

引用元:
(英語原著)Born to Run: A Hidden Tribe, Superathletes, and the Greatest Race the World Has Never Seen (2009) by Christopher McDougall; CHAPTER 25
(日本語版)『BORN TO RUN 走るために生まれた:ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族”』(クリストファー・マクドゥーガル = 著、近藤 隆文 = 訳)、NHK出版(2010/2);第25章より
(英語原著Audible版)Audible版-完全版一冊無料!Audible無料体験)、サンプル聴けます

この文章では、「手術を終える」ことを「ナイフの下から出てくる(come out from under the knife)」と表現しています。

最後は、その他のパターン3です。

実例10(パターン3):Smoking Ears and Screaming Teeth (2010)(邦題『世にも奇妙な人体実験の歴史』、トレヴァー・ノートン = 著)より

In the United States no less than a hundred patients a day are said to regain consciousness while under the knife.
アメリカでは、手術中に患者の意識が戻ってしまう例が一日に少なくとも百例あると言われている。

引用元:
(英語原著)Smoking Ears and Screaming Teeth (2010) by Trevor Norton; Sniff It and See
(日本語版)『世にも奇妙な人体実験の歴史』(トレヴァー・ノートン = 著、赤根洋子 = 訳)、文藝春秋(2012/7/6);第2章(実験だけのつもりが中毒者に — 麻酔)より

この文章では、「while under the knife(手術中に)」と動詞を伴わない形で使われています。「while they are under the knife」の「they are」が主語の一致により省略されたものと考えられます。このような省略型はよく使用されますが、主語が一致していなければおかしな文章になってしまうので注意が必要です。

go under the knifeのまとめ

それでは、最後に以上の内容をまとめておきます。

go under the knife

  • 意味:手術を受ける、身体にメスを入れる
  • 英語による定義:to have a surgery
  • 出現頻度:B[低頻度:洋書内での出現頻度はそれほど高くはないがネイティブなら知っている英語表現]
  • 出現パターン
    パターン1:go under the knife(基本型、最頻出パターン)
    パターン2:be under the knifeなど(goの替わりにbe動詞やその他の一般動詞を使うパターン)
    パターン3:その他
  • 例文
    The elderly need to enhance their physical strength before they go under the knife.
    (高齢者は、手術を受ける前に体力を高める必要がある。)
    He was drinking in the bar when his wife was under the knife.
    (彼は、妻が手術を受けている時にバーで飲んでいました。)

今回は、以上です。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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